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間違った「歯ブラシ選び」

以下は間違った歯ブラシ選びの文章?

青がコメントで、赤で書いたところが問題点か重要事項部分です。

歯垢除去能力と、動かしやすさだけでコンパクトヘッドで普通硬さ毛の歯ブラシを選ぶ10年間磨き続けたら10年後にどうなっているか?

「歯ブラシ選び」ヘッド、毛先、グリップ

笹澤麻由子先生

zakzak 2013.08.08

毎日暑い日が続きますが、水分補給をしっかりして熱中症対策してくださいね。
今回は歯ブラシの選び方についてお話しさせていただきます。

近頃はドラッグストアなどで多くの種類の歯ブラシが並んでいます。
実際にどれを選択しようかと悩んだことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

もちろん、口腔(こうくう)内環境や歯周病の進行具合、歯並びにより歯ブラシの選び方は変わりますが、皆さまに対応していただける歯ブラシ選択方法を説明します。

歯ブラシは動物の毛を使った物とナイロン製の物があります。
動物の毛を使用している物は乾燥しづらく不衛生になりやすいのでナイロン製のブラシがお勧めです。

また、毛先の形態もさまざまですが、山切りカットは歯と歯の隙間に偶然一致すればよいのですが、歯間の隙間は誰もが同じではないので、全ての人に合致するのは難しいかもしれません。

毛先が球状の物は歯茎を傷つける可能性があり、極細の毛先タイプは歯垢(しこう=プラーク)除去効果が比較的少ないのが難点です。

 

理想的な歯ブラシを列記させてください。

1. 歯ブラシのヘッドは小さめ→細かい隙間に入りやすくブラッシングしやすい。
2. 毛先のカットは平らなもの→歯茎を傷つけることもなく、しっかりと歯面にあたりやすい。
3. グリップは持ちやすい太さ、形状のもの→ご自身の手のサイズにあった物を選択してください。握りやすければよいと思います。

間違ったことは言ってはいないけどプラークコントロールというのは、プラークというバイオフィルムを除去する方法ではあります。

このバイオフィルムが厚く100ミクロン以上になると確かに毛先がしっかりしたものでないと、歯面からの剥がす作用は弱くはなりますが、
そういう、分厚くなったタイミングで歯ブラシケアを指導するということがそもそも間違いなのです。

プラークコントロールとは、歯垢を除去するという、除去ケアとして指導するのではなく、プラーク状態にならないように、食後脱灰状態が進行しない内に
バイオフィルム内に酸が増えない内に、また食事の酸で酸蝕が進行しないうちに、行う。

予防ケアが大事です。

酢漬けのピクルス状態になって、バイオフィルム内に嫌気生菌が増えるヌルンヌルンで、
歯ブラシケアするのでは遅いのです。
つまり、オーラルケアで大事な一番に来ることは、

@ ケアのタイミングの指導です。
これは、3AMというタイミングを指導します。
バイオフィルム内のデキストランがグルテン化しない内、
フィルムの厚みが50ミクロンを超えない内に剥がすというタイミングです。


食後3分(3minutes after meal)以内のケア
指導が重要です。それが出来て、安全な長期のケアができる。

毛先がしっかりした歯ブラシで脱灰進行中の表面をしっかりはじいたら、歯は徐々に酸蝕状態。歯肉は退縮を起していきます。毎日、毎年・・・10年後は喫状欠損と根面露出、歯肉退縮です。

几帳面にケアをしっかり行っている人が必ずなります。

毛先がしっかりした歯ブラシでは、毛先の弾力、反発で剥がす能力も高いのですが、歯肉などの軟組織への損傷程度があがります。
歯肉を傷めるため、歯の隣接面の根元ポケット周囲に毛先を押し付けることを無意識に避けるように動かし、ブロッティング法のような毛先を押し付ける、歯の湾曲面頸部の清掃が出来ずに、
かえって湾曲部の清掃性は悪くなります。
軽く持って軽く小さく動かしましょうと指導すれば、必ずしっかりした毛先の歯ブラシは歯の湾曲隣接面に届きにくくなります。そこを意識して湾曲面をきれいにしたときには歯の凸面は100%以上しっかりした毛先で擦る傾向になります。

歯ブラシだけでも、プラークスコアは70%くらいきれいになり染め出しでは30%にはなります。10年後は・・・・・・・????

10年後は喫状欠損と根面露出、歯肉退縮です。几帳面にケアをしっかり行っている人が必ずなります。

しかし・・・歯ブラシで、安全な圧、歯を減らさない力で磨くと歯の面の50%に届くのがせいぜいです。

コンパクトヘッドは、一回のポジションでカバーする歯の面積が小さく、ポジション回数が増えるので、ポジション移動が多くなり、ケアタイムが永くなります。

結果それが、急いで磨く、急いで動かすことに・・・横磨きの早い動きにつながります。バス法は
絶対に横磨きを誘発します。
ますます凸面がすり減るし、動きが大きくなっていて、シャカシャカ音がしている、しっかりした毛先が歯の間に押し付ける圧力が大きいと、しっかり強く歯ブラシグリップの力も増します。

軽く持っていいるつもりの歯ブラシが、しっかりした毛先をものを使うことで、圧を強めることに、
結果、このパームグリップが強くなると、手首の関節の動きも硬くなり、ペンシルで小さい字を書くような動きができなくなり、上腕の動きで、肘関節で歯ブラシを横に動かします。

完全に大きなストロークの横磨きです。

ヘッドが小さく、動かしやすい、一度にあっちこっちとポジションを移動しないと、口全体がカバーできない。
そういうヘッドの小さい、毛先のしっかりした。歯ブラシは横磨きの癖を誘発しています。

歯ブラシの毛先が開いたら取り替えましょうと・・・・言いますが、

ひと月で毛先が開くようなら、小さいヘッドで上記のようなしっかりした毛を使い、力を使って
小さく磨いているのに、シュッシュと音するようになった癖がついている訳です。

一年で12本、10年で120本歯ブラシを買い替えて、
10年後に、その人の歯の根元はWSDか歯肉退縮で、根面露出ではないでしょうか?

毛先の硬さについては硬い物の方が歯垢除去効果は高いのですが、強い力で磨く方、歯周病や歯肉炎により歯茎が炎症をおこしていたり、出血があったりする場合は毛先が柔らかい歯ブラシの使用をお勧めします。??????

優しい毛先が通常の健康者でも必須なんです。 毎日、磨くのですから。
しっかりした毛先と研磨材入りの一般的歯磨き剤には無水ケイ酸とか、シリカとか、炭酸カルシウムとかハイドロキシアパタイトとという、顆粒が練り込んであります。

発泡剤、いや、界面活性剤として、ラウリル酸ナトリウムも含まれていることが多く、脱灰酸蝕が始まった表面をしっかりした歯ブラシで擦ると、結晶成分の結合が壊れかかっているところを擦るわけで、界面活性剤で浮き上がってふやけたエナメル質、さらには、根面象牙質などは、どんどん、すり減り溶けていきます。

これまでは普通の歯ブラシについてお話したのですが、通常サイズ以外に「シングルタフトブラシ」という歯ブラシがあります。これはとても小さな形をしていますので、一番奥の歯の後ろ側や歯並びが気になる部位などに部分的に用いると効果的です。

ほかに歯間ブラシやデンタルフロスの兼用もお勧めです。歯間ブラシにはサイズがありますので、ご自身の歯の隙間に適応するサイズを歯科医院で調べてもらうとよいと思います。

若い人健康な歯肉の人は歯間ブラシは使ってはいけません、歯周病が中程度の方、連結修復の方が使うのですが、使い方が間違っていて、まるでケーキカットのように、出したり入れたりして使う、先でポケット内をほじるように使うなど、かえって、歯肉ポケット内に傷感染させるような使い方、歯の隣接根面が横磨きの動きで、削れてしまう。
はっきり言って歯間ブラシは使わない方が安全です。使うなら隣接面に入れたまま、中で振動させる、必ず、抗菌成分の入った液を付けてつかいましょう。アタッチメントロスを起こし、隣接面がWSDになります。

タフト歯ブラシは効果的な隣接面湾曲部のケア道具ですが、歯の間、隣接面奥の接触点エリアと根面EDジャンクションエリアはケアできません。
接触点はむし歯の好発部位ですし、隣接面奥根面は歯周ポケットで骨吸収COLの多発部位。
その好発部位をケアできないタフトを使い、更にフロスを使うことでは、時間がかかり過ぎます。

一回のオーラルケアは3分。フロスを使って、奥歯から全歯列をフロスケアする場合、Yホルダーフロスだと、約1分30秒でケアできるようになります。

つまり歯ブラシケアは1分30秒で充分にケアできます。
食後なら歯ブラシのケア歯面は噛む噛むクリ―二ングが良く出来て居れば、ほとんどバイオフィルムははがれています。
歯肉ラインと湾曲部を、タフト的な磨き方のブロッティング法か、私が勧めるスパイラルモーション法、または、爪楊枝法で完璧にウルトラソフト毛で、バイオフィルムの除去は完了します。
また、その場合、歯ブラシヘッドもコンパクトでなく、レギュラー以上のビッグヘッド、なら
1ポジション回数が減り、移動しなくて、重なり部分ケアが増えるのです。圧が適正で毛先が軽く当たる程度、横の大きな動きがなければ、歯ブラシも6か月以上、毛先開いてきません。

普通の歯ブラシでも、コンパクトでなくビッグヘッドを選ぶと、一度に3歯から4歯をカバーします。その横からのポジションで圧を加えて、
毛先が柔らかいものなら弱い圧で、しなり、毛先が隣接面の入り口奥の湾曲面に届きます。
タフト歯ブラシは確実に歯の湾曲面に毛先を当てられ、プラーク除去能力が高いのですが、これも、毛先が強く当たり過ぎる傾向になります。

欠点は隣接面全体の3割くらいの面しか届かないのです。

タフトケアは時間を使うわりに隣接面のケアとして観ると、範囲が狭いので、タフトを使うなら、Yホルダーフロスを薦めます。

歯を咬合面からみて、特に奥歯7番や小臼歯は小児乳歯のように、根頸部はくびれが強く、歯の面でみても、隣接面の面積の方が大きいので
その、歯の隣接面接触点の周囲4mm幅。隣接面中央の接触点エリアから歯肉ポケットまでの範囲には

フロスしか届かないのです。

ここが、脱灰や歯周病の初発部位、好発部位であることは、ドクターなら判りますよね。

接触点、コンタクトカリエス、と隣接根面カリエス、
隣接歯間の歯周ポケットの骨吸収の進行が、根面露出や、頬舌歯肉退縮を増長させます。

歯ブラシの交換時期は、通常1カ月とお考えください。ただし、1カ月たたなくても、背面から見て毛先が開いてきたら、すぐに取り換えてください。歯科医院では皆さまの口腔内状況に適応する歯ブラシ、またブラッシング指導なども行っていますので、一度話を聞いてみるのもよいと思います。ご自身にあった歯ブラシを使用し、効率よくブラッシングしてくださいね。

以下は削除
医科歯科通信記者 氏

結論)

大事なのはケアタイミングの指導
食後3分以内の脱灰進行前、バイオフィルムのデキストランのグルテン化前に行う。
ビッグヘッドラウンド(エッグ)シェイプ、ソフト毛、フレキシブルネック、ラバーグリップとブロッティング歯磨き法(スパイラルモーション、または爪楊枝法)で
Yホルダーフロス(ライオンウルトラフロス)
連結部はスーパーフロス、または、歯間ブラシ、


以下、ホワイトファミリーの歯ブラシ選びのポイントをご覧ください。
http://www.white-family.or.jp/htm/dougu/haburasi.htm

完璧な隣接面ケアを実行するために歯間清掃具を選ぶ
http://www.white-family.or.jp/htm/dougu/shikanyougu.htm

お口に関する非常識
http://www.white-family.or.jp/htm/white-family/hijousiki/hijousiki-top.htm


2013年8月8日 提供:zakzak 笹澤麻由子先生