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4.アンチエイジング(抗加齢)歯科
 


C スキンケア

1.皮膚の保護脂質セラミド
2.皮膚の構造
3.ターンオーバー:ティーーツリーオイルとフルーツ酸でセラミド古くなった角質を管理する、


1.皮膚の保護脂質セラミド

セラミド
セラミドは、体内に存在する脂質の一種。皮膚表面の角質層の細胞をしっかりつなぎ止め、乾燥や細菌等、外の刺激から肌を守る働きがある。アトピー性皮膚炎や肌荒れは、体内のセラミド不足が原因ではないかと言われる。加齢によって、また、季節によっても体内のセラミドは減少する。
食品から摂取することも可能で、米や小麦や大豆等にも多く含まれるが、こんにゃくには、さらに多くのセラミドが含まれているとして、注目を浴びている。

セラミドは、メラニンの合成を抑え、シミ・シワを防ぐといわれており、優れた保湿効果と使用感のよさから、化粧品に多く用いられてきた。以前は牛脳の成分が化粧品に利用されていたが、BSE(牛海綿状脳症)感染の恐れがあるため、現在では使用が禁止されている。 2007年07月03日現在の記事です。

セラミドとは、角質層の細胞と皮膚の細胞の間に存在する水気を含む接着剤ともいえる脂質である。角質層の全脂質の40〜65%を占めています。セラミドは水に対して不溶性(溶けない)であり、水分の保持と肌バリアのための理想的なブロックを築いています。乾燥やほこりなどの外敵から皮膚を守り、表皮の健康を保つバリアの役目をはたす。

洗顔などで、強く擦ったり、、叩いたり、もんだりという事で、角質層のセラミドが消失すると、角質細胞の間の隙間から水分の乾燥が進みやすく、乾燥肌になり、細菌の侵入も起き易く、しみなどが出来たり、にきびの原因にもなる。

皮膚の代謝、ターンオーバーを考えると、夜の寝る前の洗顔はある程度の、古い角質層を除去する
強めの洗顔マッサージと、あとの、化粧水の水分補給とセラミドを含む、保湿液、乳液クリームという管理で、朝は軽めの洗顔という事をオススメする。

表皮が健康で、セラミドがまんべんなく細胞間に満たされていれば、外からの刺激やダニ・ほこりなどの抗原(アレルギーの原因になるもの)は、皮膚の中まで入ってこない。乾燥肌・敏感肌・アトピー性皮膚炎の人は、このセラミドの量が少なく、バリア機能が低下している。潤い感・プルプル感のある肌はセラミドの量も多いが、加齢や気候・環境の変化によって、その量は増減する。洗いすぎるとセラミドまで失ってしまう。セラミドは小麦や米の胚芽などの食べ物やサプリメントで補給できる。

バリア機能
最近、室内でのエアコンが行き届いており、乾燥に年中悩まされる人が多くなりました。乾燥しているとかゆくなり、肌のバリア機能が弱くなります。肌は潤っていないと健康な状態を保てません。アトピーを悪化させている原因です。

気温の変化、乾燥、ハウスダスト、ダニ、その他雑菌などの外部の刺激から守ってくれるのが皮膚で、刺激を跳ね返してくれます。それが皮膚のバリア機能です。このバリア機能が弱くなっていると、外部の刺激が皮膚に浸入しやすくなり、様々なトラブルに肌が見舞われることになります。トラブルのひとつにアトピーがあります。

バリア機能が弱い原因に「セラミド」が不足している状態であることがわかっています。「セラミド」は人間の皮膚の角質層にあり、外部の刺激から守り、角質層の水分の保持をするという皮膚の中では重要な働きをしています。

汗腺や皮脂線からの老廃分泌液脂質などは一時的な対応での、分泌です、そういう汗や皮脂の保護も一時的な力で、大切ですが、その下の角質細胞層の成分、セラミドの状態が基本的に重要です。

■セラミドのスキンケア
不足しているセラミドを補うためのケアをみつけました。
ボディケアシリーズから、薬用全身洗浄料、薬用入浴剤、天然素材メッシュタオル

メイク落としと洗顔料
メイクを落としてみましたが、今までメイクを落とすときにはセラミドのことは考えていませんでした。洗顔料で汗や汚れを落としました。すっきりしている中にもしっとり感がありました。

お風呂では薬用全身洗浄料、薬用入浴剤、天然素材のメッシュタオル
天然素材使用のメッシュタオルは肌に優しいのがいいです。
洗浄料はポンプ式のジェル状で肌に馴染みやすく、洗ったあとでもしっとりしているのがよくわかります。お風呂の中には薬用入浴剤を入れて、乳白色をした中で、身体を沈めると、手の届かない背中にまでセラミドが行き渡っていることを、あとでかさつかないことから実感しました。
いつもなら、お風呂から上がったあと、背中とお尻がガサガサしてかゆいのですが、気が付いたら掻くことを忘れていました。

朝のフェイスケア
洗顔料、化粧水、乳液で肌を整えましたが、メイクの「ノリ」の違いをだんだんと感じてきました。

外出前に
薬用ローションを首筋に。手には薬用クリームを。私は外気から肌を守らないとかゆくなってしまうので、外出には人一倍気を遣うのですが、首筋を掻くことはあまりなくなったようです。

使用して、身体全体のかゆみからは解放され、セラミドの大切さを認識しました。

皮膚を健康に保つには、バリア機能を強くすれば、アトピーのような肌のトラブルは防げるはずです。バリア機能の低下している肌には、セラミドを洗い流さないように注意しましょう。そして、セラミドを補ってアトピーを改善しましょう。

---- 肌のしくみと新陳代謝 ----

皮膚は表面側から見て、表皮・真皮・皮下組織という3つの層からできています。
皮膚の一番表面にある表皮は「角質層・顆粒層・有棘層・基底層」の4層からできています。表皮の厚さは0.2ミリです。基底層の細胞の10個にひとつはメラニン細胞です。


角質層は一番外側の層で乾燥や外部からの物質の侵入から身体を守っています。角質層はケラチンが主成分の角質細胞が規則的に重なっており、10〜20%の水分を含んでいます。

角質細胞の間をセラミドを中心とした「細胞間脂質」と天然保湿因子「NMF」(Natural Moisturizing Factor)を含む水分が交互に並んで角質層を隙間なく埋めているため、水分の蒸発を防いで外部から異物が侵入するのを防いでいるのです。

・真皮は厚さは約2ミリで、肌の硬さ、張り、弾力はここで保たれています。皮膚の栄養補給をしたり、皮膚の働きのほとんどをつかさどっている大切な部分です。美容成分のコラーゲン・ヒアルロン酸(ムコ多糖類)・エラスチンなどゲル(ジェル)状成分はここに含まれています。

・皮下組織は多量の脂肪を含んだ組織で、神経・血管・汗腺などを外からの衝撃から保護したり、体温の過度な発散を防止しています。

肌の新陳代謝

皮膚の生まれ変わり、肌の新陳代謝とは、表皮にある基底層の皮膚細胞が細胞分裂をして、新しい基底細胞が作られます。
その基底細胞が有棘層・顆粒層・角質層の順番に上に上にと上がっていき、最後にはアカとなってはがれていくことを言います。新陳代謝はターンオーバーとも言われ、毎日、私たちの肌は繰り返しているのです。

理想は約28日周期で肌細胞がすべて入れ替わることだと言われています。しかし新陳代謝は、何もしなくても理想の状態が保たれるわけではありません。

まず、加齢で衰えてきます。お肌の曲がり角というのは、新陳代謝が衰えてくることです。加齢は生活習慣により、肌を傷つける要因が多いか少ないか、活性酸素が多いか少ないか、有害物質の蓄積量、血行の良い悪いなどに影響されますから個人差があります。年齢よりもふけて見える人は加齢が進んでいるかもしれません。

新陳代謝が遅れると、メラニン色素が肌の内部に残ってしまい、しみの原因になったり、角質が厚くなったりします。

ピーリング(ゴマージュ)というスキンケアがありますが、これは厚くなり過ぎた角質層を剥がして、下にある肌細胞を刺激して、肌の新陳代謝を活発にさせる意味合いがあります。

皮膚細胞がうまく作られないと、肌の役目を果たすことができずに、乾燥肌など肌トラブルの原因となります。

■皮膚の役目

保護作用
肌のバリア機能です。皮脂膜が有害な物質や細菌、カビ、アレルゲンなどの皮膚内侵入や水分の蒸発を防ぎ人体を守っています。日光の刺激はメラニン色素が吸収して体内への影響を抑えます。肌が乾燥したり、敏感になったりしている人は、この肌バリア機能が衰えています。

分泌作用
皮膚は汗腺から汗を、脂腺から皮脂を分泌しています。皮脂や汗の中には、異物や体の中の老廃物が含まれていて、排泄をも同時にしています。

吸収作用
皮膚からの吸収は毛孔を通り、毛包や皮脂腺から真皮に吸収されます。

体温調節作用
暑くなると血液循環が促進され、発汗しやすくなります。この汗が乾くとき、体から気化熱を奪い体温を下げるのです。逆に寒いときは、起毛筋を縮めて皮膚の表面積を小さくし、血管も収縮して体温の放散を防ぎます。

呼吸作用
皮膚呼吸は肺呼吸の200分の1で行われています。

知覚作用
皮膚がものに触れると、さわったという感覚がおこります。その他、外からの刺激に対して冷たい、熱い、痛いとかの感覚を生じます。これらを知覚作用といいます。

肌の新陳代謝にはミネラルやビタミン、アミノ酸が必須です。これらが不足すると正常な新陳代謝が行われず健康な肌細胞が作られません。
食事が肌にとって大切なのは肌細胞の材料となり、新陳代謝を行うためなのです。
血行が悪いと、せっかく摂取した栄養素が、肌細胞にまで届けられずに、新陳代謝が悪いままになってしまいますから、血行や体の冷えも肌の健康に影響します。
睡眠も肌に大切だと言われますね。なぜなら、夜は肌細胞の合成や活性酸素の消去をする時間だからです。早めにしっかり睡眠をとることも大切です。

このように肌の健康と新陳代謝、生活習慣は密接な関係にありますので、乾燥肌、敏感肌、肌荒れなどでお悩みの方の方は、ふだんからできるだけ生活習慣にも気をつけてみてはいかがでしょうか。

---- 肌を傷つける要因 ----

肌が乾燥したり、肌が敏感になるのは、肌を傷つける要因がふつうの日常生活のなかにあるからかもしれません。
肌が傷つく要因は意外なほどたくさんあります。肌が乾燥しがちな方、敏感な方、スキンケアをしていても、なかなかよくならな方、アトピー性皮膚炎の方は参考にして、肌を傷つける要因をできるだけ避けるようにすると、良いでしょう。

水道水の塩素

日本の水道水は病原菌を殺菌するために浄水場やマンションなどの屋上にある貯水槽に塩素を投入しています。スイミングスクールや学校の水泳用のプールにも塩素を投入するのと同じことです。
殺菌のためですから、ある意味必要なのですが、世界的に見ても、日本の水道水への塩素投入量は多いので、肌のためには飲用、入浴時ともに塩素を除去する必要があります。

塩素は次亜塩素酸という物質に変化して活性酸素と同じような力、酸化力を持つため、殺菌力を発揮することができるのですが、強い酸化力のある物質は同時に人の細胞や遺伝子も傷つけてしまうのです。そのため、塩素にふれた肌は酸化して細胞が傷つくので、乾燥したり敏感になったり肌のトラブルを招いてしまうのです。

プールに入ると、目が赤くなる、肌がカサツク、髪がパサツクのも塩素の酸化により肌や目、髪が傷つくからです。飲用すれば体の中から酸化して、活性酸素を発生させると言われています。

次亜塩素酸は家庭でも殺菌に使用する塩素系漂白剤の主成分と同じです。間違えて漂白剤を触ったことがある人はわかると思いますが、次亜塩素酸で肌がぼろぼろになります。もちろん、水道水に含まれる次亜塩素酸は微量ですので、漂白剤に比べると害はとても小さいですが、入浴とシャワーを毎日行えば、その害も無視できないのです。適温40℃前後は塩素の活性が最も高いことや、蒸気や水流からも影響を与えます。

酸化力を測る測定器にORPメーターというものがあります。工場や熱帯魚の飼育でも使われている電気的な測定器で、電位(mv ミリボルト)で測定します。基準は+200mvです。これ以上数値が大きければ大きいほど、酸化力が強いということになります。活性酸素とは酸化力が強いので、過剰になると細胞膜を壊すなど悪影響を与えるので、健康に悪いといわれるのです。

水道水ですと、良くて300mv、悪い場所、とくに東京都など都市部では700mv位まで計測することができます。300mv程度なら塩素の害はあまりないかと思いますが、今度は反対に殺菌不足で病原菌が不安ですね。700mvですとかなり酸化力が高いので、要注意です。お湯が熱くてピリピリしていると思うことがあるかもしれませんが、実は塩素によって肌がダメージを受けているのです。入浴剤を入れると、お湯が柔らかくなるのは、塩素が抜けるからです。

塩素という物質はすぐに他の物質と反応します。そのため塩素を除去するには、お風呂に何かを入れるだけでよいのです。そこですぐに思いつくのが入浴剤です。ただ、入浴剤もさまざまです。なるべく合成の添加物が少ないものや低刺激なものを選んだ方がよいでしょう。

場合によっては、塩素ではなく入浴剤で肌が傷つくこともあります。また、人によって合う入浴剤、あわない入浴剤がありますから、いろいろ試してみることです。一番良いのはやはり専用の入浴剤です。

何かを入れればよいのですから、お茶がらなどでもある程度の塩素除去には有効です。ミネラル豊富なルイボスティやローズヒップなど肌に良いものであればさらに良いでしょう。

水道水の飲用には高性能な浄水器が必要です。塩素だけではなく、他にも有害な物質が含まれているからです。


シャンプー・石鹸など洗浄剤
・石鹸・シャンプー、ボディシャンプー、洗濯洗剤、台所洗剤

体を洗うものも食器や洗濯物を洗うものも洗浄剤のほとんどは界面活性剤でできています。界面活性剤とはどのようなものかと簡単にいいますと、水と油という混じらないはずの物質の界面(表面)を活性化させて混ぜることができるようにする物質のことです。

汚れの多くは油汚れですから、界面活性剤は汚れた油を水にくっつけて流してしまうことができますので、洗浄料として使われているのです。

石鹸
界面活性剤の代表がみなさんよくご存知の石鹸です。純粋な石鹸の場合、その成分のほとんどは天然の界面活性剤ですから、界面活性剤のかたまりみたいなものです。
この界面活性剤は天然であれば、ゴシゴシ強くこすってしまわないかぎり、ほとんど問題はありません。
体を洗った後、天然の界面活性剤は分解されてしまいなくなってしまうからです。
石鹸で問題になるのは合成色素や合成香料などの合成添加物が含まれている場合があるものです。せめて合成色素入りのものは避けましょう。

シャンプー・ボディソープ
これらも界面活性剤が含まれていますが、ふつうの石鹸と違い石油からつくられているものがほとんどです。 どこが違うかといいますと、残存性です。石鹸は何日かで界面活性剤が分解されて水と油を混ぜる力はなくなります。しかし、石油合成されたものは、何ヶ月もその力が維持されることがあるのです。

分解されない残った界面活性剤は当然、その作用を繰り返します。良く流したつもりでも人間の皮膚にも残留するため、肌の油汚れだけではなく、肌のバリア機能に必要な皮脂まで取り去って肌にダメージを与えてしまいます。洗濯洗剤は衣類に残って皮膚に影響を与えます。そして川や海に流れても環境を汚染するのです。また、体内に影響を与える毒性の問題もあります。合成界面活性剤の種類によっても違いますが、毒性の強いものもあります。

また、市販品には合成色素、合成香料など余分な添加物もかなりの確立で配合されています。皮膚に負担ですから、基本的には止めましょう。とくに肌トラブルの方、赤ちゃん、高齢者、乾皮症、アトピー性皮膚炎であれば、その影響は大きいですから、すぐにでも使用を止めることをおすすめします。それだけでも肌へのダメージがかなり違います。

また、最近では弱酸性で赤ちゃんや子供にもやさしいとCMしている製品がいくつかありますが、弱酸性というだけでは肌に優しいとはいえません。本当に肌にやさしい製品は少ないのです。基本的によく見かける製品は、避けたほうが無難です。

シャンプーの順番は気をつけていますか?

まずは頭から洗って、顔身体、手足と洗いましょう。シャンプーをするときは、洗顔前にしてください。洗顔後は、皮膚のカバー力が落ちています。そこに洗浄力の強いシャンプーが流れてくることで、皮膚の薄い顔が影響を受けることがあります。洗浄力の強い市販のシャンプーを使用していれば、なおさらその皮膚への負担が大きくなりますのでご注意ください。

■間接的に肌を傷めるもの

間接的に肌を傷めるものは、体内で活性酸素を発生させるものです。体内で発生した活性酸素は、上記しましたように過剰になると、その強い酸化力で細胞膜や遺伝子を破壊します。
そのためガンやアトピーなど、多くの病気の原因といわれています。活性酸素が肌に与える影響としては、皮下脂肪を過酸化脂質にしてしまい、肌細胞を傷めてしまうことやメラニン色素の増加に関わることです。活性酸素が過剰に発生しないような生活を送りましょう。

・紫外線
紫外線は皮膚に当たると皮膚の内側で活性酸素を発生させて、メラニン色素の増加や遺伝子の損傷、肌細胞にダメージを与える過酸化脂質を増やします。
紫外線対策はきちんとするようにしましょう。アトピー性皮膚炎や肌トラブルがある場合は、影響を受けやすいので注意が必要です。男性や子供でも紫外線対策をするとよいでしょう。

ただし、メラニン色素の増加は紫外線を肌の奥まで通さないために必要なことです。紫外線によって活性酸素が増えるのをメラニン色素が防いでくれているのです。そのため、ただ美白化粧品などで美白をするだけですと、メラニン色素が紫外線を防がなくなるので、返ってその後、メラニン色素が増加したり、活性酸素の影響を受けやすくなってしまうので、注意が必要です。やはり普段から、適度な太陽光で、メラニン色素やコラーゲンを適度に発生させて
真皮深くまで、紫外線の作用が届かないないようにすること、美白は弱い肌であると認識してください。

・食品・・・油・添加物・農薬・化学物質
ふだん食べている食品にも体内で活性酸素を発生させやすい食品と、そうでない食品とがあります。調理方法によっても異なりますが、基本的に活性酸素を発生させやすいのは、まず、古い油を使用したものや添加物の多いものです。とくにスーパーやコンビニなどで販売されている加工食品には要注意です。白砂糖や合成塩(塩化ナトリウム)も酸化力が高いので、なるべく避けましょう。缶ジュースには多いもので白砂糖がスプーン8杯分も含まれていますので、歯や、血糖値、肌には大敵です。
塩は天日塩、海塩、岩塩などの自然塩を使いましょう。

食べ物は生、煮る、焼くの順番で活性酸素が発生しやすいと言われています。焼いたものよりも煮た方がよいようです。基本は生で、新鮮なもの、酵素などの力を軽く殺す、さっと炒める。また穀物などは、炒るという、効果で、有効な成分が増えるようです。基本的に農薬や添加物など、化学合成されたり精製されすぎた物質は活性酸素を発生させやすいようです。農薬は活性酸素だけではなくアレルギーの原因の一つといわれています。

また、油の摂取方法が問題になっています。植物油でも酸化しやすい油やトランス脂肪酸を含む油は活性酸素を発生させます。
加工調理から一日以上過ぎた、油を使った、クッキーお菓子など、は避けましょう。
揚げ物は午前中の買い物が良いです。

酸化しやすい油はとくに加熱調理には使用しないようにしましょう。

基本的な油の特徴

脂肪酸の種類
酸化
調理方法
免疫
動物性脂肪
飽和脂肪酸
酸化しにくい 加熱向き 影響なし
植物性脂肪
高オレイン酸油
オメガ9系脂肪酸
酸化しにくい 加熱向き 影響なし
植物性脂肪
高リノール酸油
オメガ6系脂肪酸
酸化しやすい 非加熱向き 下げる
植物性脂肪
高αリノレン酸
オメガ3系脂肪酸
酸化しやすい 非加熱向き 上げる
魚の脂肪
オメガ3系脂肪酸
酸化しやすい 非加熱向き 上げる

オメガ3(αリノレン酸、多価・n-3系)…シソ油(エゴマ油)、フラックスオイル(亜麻仁油)、魚類(特にイワシ・アジ・サバ)

オメガ6(リノール酸、多価・n-6系)…コーン油、大豆油、ひまわり油、紅花油、綿実油等

オメガ9
(オレイン酸、単価・n-9系)…オリーブ油、新紅花油等

(一般的な事例ですので油の種類によって異なることがございます)

オメガ3系のαリノレン酸とオメガ6系のリノール酸は、どちらも必須の栄養です。脳や神経の50%はαリノレン酸とリノール酸でできています。脳神経のシナプスという細胞はその2割がαアリノレン酸です。

しかし、現在はオメガ6系の摂取があまりにも多すぎるのです。なぜなら、市販されている植物油やマーガリンなど、そのほとんどがオメガ6系だからです。

αリノレン酸とリノール酸の、その摂取比は、1:1〜4が理想といわれています。

しかし、現在の摂取比率はなんと、オメガ3αリノレン酸を1とすると、オメガ6リノール酸は10〜100ともいわれます。つまり1:1〜4のはずが、1:100になっている可能性もあるのです。

昔の日本人は主に魚類からオメガ3油を摂取しており、揚げ物がこんなに氾濫していなかったのでよかったのですが、現在は、揚げ物や肉料理も増えています。リノール酸の必要量は1日1〜2gなのですが、現在はその10倍の13gも摂取しているそうです。

揚げ物などの油物を好んで食べている人やパンとマーガリンを毎日食べている人、外食が多い人はオメガ3とオメガ6の油バランスがかなり悪いでしょう。

オメガ6リノール酸は、体内でアラキドン酸という物質になりますが、その一部が炎症を引き起こしたり、強めたりしますので、過剰摂取はよくありません。また、体内のホルモンバランスが崩れて免疫の乱れや高血圧などに関連するおそれがあります。

炎症や免疫に影響を与えることから、アトピー性皮膚炎や花粉症、喘息などのアレルギー疾患との関連が疑われています。

そのため、厚生労働省も日本人の食事摂取基準についてのなかで、油の質にも考慮する必要があり、フラックスオイルのようなオメガ3系オイル(n-3系脂肪酸)を増やすべき栄養素として推薦しています。

口内炎、吹き出物、花粉の季節に弱い、が弱い、アトピー肌などでお悩みの方はリノール酸とαリノレン酸のバランスに要注意です。

・ストレス
ストレスが続くと活性酸素の過剰な発生につながります。また、肌の新陳代謝に必要なミネラルを過剰に消費してしまいます。ストレスがあっても引きづらないようにリラックスタイムを設けたり、サプリメントでミネラルを補給するようにしましょう。


・睡眠不足
睡眠不足も活性酸素の過剰な発生につながります。睡眠は適度にしっかりととりましょう。といっても、深い睡眠が必要です。
睡眠障害、無呼吸症候群、いびきなどは対策が大切です。

・ビタミン不足、ミネラル不足
健康な皮膚にはビタミン、ミネラルが必須の栄養素です。ビタミンとミネラルが不足すると、肌がきちんと形成されないのです。
そのような肌は弱くなり、肌が傷つきやすく乾燥肌や敏感肌の原因となります。

また、活性酸素の消去やストレス対策にも必要です。肌を傷つける活性酸素を消去するのは、体内にあるSOD酵素ですが、SOD酵素には亜鉛セレニウムなどのミネラルが不可欠だからです。
ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEの抗酸化力(活性酸素を消去する力)も強いのでおすすめです。

・有害重金属(有害ミネラル)
ミネラル
には栄養素の必須ミネラルと有害な重金属の有害ミネラルがあります。
水銀やヒ素、ニッケル、などの重金属は接触性皮膚炎などアレルギー反応を起こします。鉛、アルミニウムなどの有害ミネラルの害が問題になっています。
これらは食事や水質汚染、保険用歯科金属などから体内に蓄積している人が増えています。

最近では、有害ミネラル、毒素などのテーマで、テレビでも放送されるようになってきました。重金属を排出するデトックスも肌トラブル解消やアトピー性皮膚炎対策になります。
お腹の中を綺麗な状態に保つ、善玉菌を増やし、常在菌群との上手な共生という考え方で、お手入れも考えましょう。

Natural Webより引用


セラミドは細胞膜に高い濃度で存在することが知られている。 細胞膜においてセラミドはスフィンゴミエリンを構成する脂質の一つであり、また脂質二重層を構成する主要な脂質の一つでもある。長年にわたり、細胞膜に存在するセラミドとその他のスフィンゴ脂質は単なる脂質膜の構成要素であると思われてきたが、現在ではこの考えが完全に正しいわけではないことが分かってきている。セラミドの生体作用のうち最も魅力的であると思われるのは、酵素群により細胞膜からセラミドが遊離し、これがシグナル伝達物質として作用する機能であろう。セラミドの細胞シグナル伝達物質として、分化、増殖、プログラム細胞死(PCD)、アポトーシス(タイプI PCD)を制御することがよく知られている。この機能
のため、セラミドはしばしば「細胞死のメッセンジャー (messengers of cell
death)」と呼ばれる。人体においては、セラミドの合成障害によりアトピー性皮膚炎などを生じうる。

生合成系路
セラミドの合成経路として有名な経路は2つある。スフィンゴミエリナーゼ経路では、細胞膜中のスフィンゴミエリンに酵素のスフィンゴミエリナーゼを作用させることにより、遊離セラミドを生成する。デ・ノボ経路は、セラミドシンターゼによりセラミドを合成する。いずれの経路で合成されたかに関わらず、合成されたセラミドは細胞のプログラム細胞死などの制御に利用される。

スフィンゴミエリナーゼ経路:スフィンゴミエリンは細胞の脂質二重層を構成する4つの主要なリン脂質の1つである。細胞膜中のスフィンゴミエリンを酵素のスフィンゴミエリナーゼで加水分解してセラミドを合成するこの反応は、細胞膜の分解によりプログラム細胞死を引き起こす。この作用により、細胞膜はプログラム細胞死を誘導する細胞外シグナルの作用点となっている。さらに従来の研究から、電離放射線がいくつかの細胞でアポトーシスを引き起こすことが報告されている。さらに電離放射線が細胞膜中のスフィンゴミエリナーゼを活性化させ、最終的にはセラミドが合成されることも示唆されている。

デ・ノボ経路:酵素のセラミドシンターゼによって触媒される反応である。セラミドは小胞体で合成された後ゴルジ体で修飾され、そして脂質二重層へと運ばれる。なおこの系路は数種の癌細胞における化学療法誘発アポトーシスを用いた治療法と関連している。

アポトーシス誘導機能
セラミドがプログラム細胞死のシグナルであることが初めて示唆されたのは、遺伝疾患であるニーマン・ピック病の患者がアポトーシスに対して抵抗力のある細胞を持っていると分かった時のことであった。ニーマン・ピック病は酸性スフィンゴミエリナーゼ(セラミドの生産に関与する酵素)が欠損する疾患である。

その後の複数の研究機関による一連の研究成果から、セラミドは多くの細胞種でアポトーシスを誘導することが可能なアポトーシスシグナルの前駆体もしくはアポトーシスシグナルそのものであることが分かった。 現在は、電離放射 線によりアポトーシスが引き起こされた場合のセラミドの役割を解明するための研究が進められている。

なお、遺伝子組み換えにより生み出された酸性スフィンゴミエリナーゼノックアウトマウスは、このマウスの持つ種々の細胞種はアポトーシスを引き起こすシグナルに対し抵抗力を示すことが知られている。

セラミド生成誘導体物質として知られている化合物
※TNF-α
※ 内毒素
※化学療法薬剤
※ 1,25-ジヒドロキシビタミンD
※インターフェロンγ
(熱および電離放射線)

セラミド産生を誘導する物質が、細胞のプログラム細胞死を誘発するストレスシグナルである傾向にあることは興味深い。このことから、セラミドは細胞外シグナルを細胞内の代謝へと伝達する際の仲介作用を示すことが分かる。

セラミドのシグナルが生じるメカニズム
前述のストレスシグナルの1つに応じて脂質二重層からセラミドが生成された後に、セラミドのクラスタは脂質ラフト(脂質いかだ)として知られている脂質プラットホームを構成する、という仮定が立てられている。この脂質ラフトは、シグナル分子を細胞内外へと伝達させるプラットホームとしての機能をもつ、膜貫通型構造であると推測されている。脂質ラフトが脂質二重層を貫く形で存在しているため、細胞内と細胞外のシグナルを相互に伝達することが可能となっている。

ウィキペディアより引用





2.皮膚の構造・知識

ケラチン
ケラチン
とは、細胞骨格を構成するタンパク質の一つ。細胞骨格には太い方から順に、微小管、中間径フィラメント、アクチンフィラメントと3種類あるが、このうち、上皮細胞の中間径フィラメントを構成するタンパク質がケラチンである。

毛、爪等のほか、洞角、爬虫類や鳥類の鱗、嘴などといった角質組織において、上皮細胞は硬質ケラチンと呼ばれる特殊なケラチンから成る中間径繊維で満たされて死に、硬化する。硬質ケラチンは水をはじめとして多くの中性溶媒に不溶で、タンパク質分解酵素の作用も受けにくい性質を持っている。これは、ケラチンの特徴であるシスチン含有量の高い(羊毛で約11%)アミノ酸組成に起因している。ペプチド鎖(多数のアミノ酸が鎖状に結合したケラチンの主構造)はシスチンに由来する多くのジスルフィド結合(S-S結合)で網目状に結ばれている。

粘膜などの角質化しない上皮細胞においてもケラチンは中間径繊維の構成タンパク質として重要な役割を果たしており、上皮組織のシート状構造はケラチン繊維によって機械的強度を保っている。

ウィキペディアより引用

 

皮膚の角質層、爪、毛髪を構成する主成分である、20種類のアミノ酸が結合してできたタンパク質。アミノ酸の組成により、毛や爪の硬ケラチン、皮膚の角質層の軟ケラチンなどに分けられる。ヒトでは10数種類のケラチンが知られています。

ケラチンは、上皮細胞の主な構造蛋白で、システインを多く含み表層に陰性チャージされるアミノ酸が豊富に分布している中間系フィラメントで、約20種類のサブタイプが知られている。分子量による分類では低分子ケラチン(40〜54kD : CK7,8,17〜20)と高分子ケラチン(48〜67kD : CK1〜6,9〜16)に、pI(isoelectric point)による分類では酸性のTypeTケラチンと塩基性〜中性のTypeUケラチンに分類される。その遺伝子は、TypeTケラチンが遺伝子クラスターとして染色体17p12-q24に、TypeUケラチンが染色体12q13にコードされている。大部分のケラチン繊維はTypeTケラチン2本とTypeUケラチン2本が4量体を形成した形で発現する。
正常細胞でのケラチンの発現と組合せを表1に示す。癌細胞でのサイトケラチンの発現を検討することにより癌細胞の起源や亜型分類の類推が可能となるため、サイトケラチン発現検討は診断的意義が大きい。当部において診断用に用いている抗ケラチン抗体を表2に示し、それぞれの特徴を解説する。

表1.正常細胞でのケラチンの発現と組合せ
TypeU(besic)kerati
分子量(kD)
発現する正常細胞
TypeT(acidic)kerati
分子量(kD)
CK1   67 手掌 ・足底の表皮細胞 CK9    64
CK2   65 角化扁平上皮細胞 CK10   56.5
CK3   63 全ての上皮細胞 CK11   56
CK4   59 角膜上皮細胞 CK12   55
CK5   58 内臓の全ての上皮細胞非角化扁平上皮細胞 CK13   51
  基底細胞、筋上皮細胞、中皮細胞 CK14   50
CK6   56 扁平上皮細胞 CK15   50
CK7   54 増殖期の扁平上皮細胞 CK16   48
CK8   52 単層(腺)上皮細胞 CK17   46
  腺基底細胞、筋上皮細胞 CK18   45
  単層(腺)上皮細胞、一部の基底細胞 CK19   40
  胃・腸管の腺上皮細胞、Merke細胞 CK20   46


表2.免疫染色に用いられる主なケラチンに対する抗体
抗体クローン名
認識CK抗原
メーカー
抗原賦活化
AE1+AE3 CK全般 DAKO Proteinase K
34βE12 CK1/5/10/14 DAKO Proteinase K
CAM5.2 CK8/18 Becton-Dickinson -
D5/16B4 CK5/6 DAKO Mirowave(pH10)
OV-TL12/30 CK7 DAKO Mirowave(pH6.0)
E3 CK17 DAKO Mirowave(pH6.0)
DC10 CK18 DAKO Mirowave(pH6.0)
RCK1 08 CK19 DAKO Mirowave(pH6.0)
Ks20.8 CK20 DAKO Mirowave(pH10)



Ks20.8(CK20)
サイトケラチン20は、分子量46kDのTypeTケラチンの一種で、成熟enterocyteとgoblet細胞に発現している。

抗サイトケラチン20抗体は、正常細胞では消化管小窩上皮、腸管上皮、胃幽門上部の内分泌細胞、移行上皮、Merkel細胞に発現されている。悪性細胞では、胃癌・大腸癌・直腸癌・膵癌・胆道系癌・卵巣粘液性癌・移行上皮癌・Merkel細胞癌に発現を見る。また、大腸癌・直腸癌では高発現するのに対し胃癌では発現率が低くなることも知られている。一方で、扁平上皮癌・乳癌・肺癌・子宮癌・卵巣非粘液性癌・小細胞癌には発現を認めない。

総括的には、扁平上皮癌と肝細胞癌・子宮癌・卵巣非粘液性癌を除いた横隔膜より下の臓器の癌に発現するTypeTケラチンと言えることから、抗サイトケラチン20抗体は癌のorigin推定のための抗体として重要である。

OV-TL 12/30(CK7)
分子量54kDの塩基性サイトケラチン。

抗サイトケラチン7抗体は、正常細胞では重層扁平上皮、肝細胞、大腸上皮、一部の前立腺上皮が陰性となるが、その他全ての上皮細胞と血管内皮が陽性となる。この抗体により腺細胞のサブグループ分別が可能。

腫瘍細胞では扁平上皮癌、肝細胞癌、腎癌、前立腺癌、大腸癌などが陰性。胃癌では陽性率は約50%で、それ以外の癌は強陽性となる事が多い。

CK20との組合せで腫瘍細胞の起源を推定することが可能となる(表3)。

表3 CK7/CK20の染色特性による腫瘍細胞の鑑別
染色性
癌  細  胞
CK7+/CK20+ 膵癌、胆道系癌、移行上皮癌、卵巣粘液性癌、Merkel細胞癌
CK7+/CK20- 肺非小細胞癌(扁平上皮癌を除く)、乳癌、卵巣非粘液性癌、子宮内膜癌、中皮腫
CK7-/CD20+ 大腸/直腸癌、胃/十二指腸/小腸癌
CK7-/CK20- 肺小細胞癌、肺扁平上皮癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌


D5/16B4(CK5/6)
サイトケラチン5は重層上皮、移行上皮、混合腺、中皮細胞に発現する分子量58kDの塩基性サイトケラチンで、サイトケラチン6は増殖期の扁平上皮細胞に発現する分子量56kDの塩基性サイトケラチン。

抗サイトケラチン5/6抗体は、腺癌細胞は陰性であることから、低分化型扁平上皮癌と腺癌、上皮型中皮腫と肺腺癌の鑑別に有用である。

AE1/AE3(pankeratin)
AE1がTypeTのCK10/12/14/15/16/19を、AE3がTypeUのCK1/3/4/5/6/7/8を認識するためすべての上皮細胞・癌細胞に反応する。

低分化癌・未分化癌と非上皮性悪性腫瘍との鑑別に有用である。

CAM5.2(CK8/18)
ほとんどの上皮細胞を認識する抗体。正常組織では扁平上皮以外の多くの上皮細胞で強陽性を示すが、膵ラ氏島の内分泌細胞や肝細胞は中等度の染色性しか示さない。扁桃組織では扁平上皮も中等度〜強陽性となるが、FDC(follicular dendritic
cell)は弱〜中等度陽性である。また、食道の扁平上皮では陰性〜基底細胞のみ中等度陽性となる。

腫瘍では、扁平上皮癌以外で強陽性となり、肺の神経内分泌細胞癌でも強陽性像を示す。

34βE12(CK1/5/10/14)
CK1/5/10/14を認識。正常細胞では扁平上皮・腺上皮・複合上皮と反応し、肝細胞・膵の腺房細胞・近位尿細管・子宮内膜腺とは反応しない。非腫瘍病変では前立腺過形成と反応。腫瘍細胞では扁平上皮癌・乳癌・膵癌・胆管癌・唾液腺腫瘍・膀胱癌・鼻咽頭腫瘍・中皮腫の一部と反応するが、内分泌腺腫瘍・肝細胞癌・子宮内膜腺癌・腎癌とは反応しない。

RCK108(CK19)
サイトケラチン19は、分子量40kDの低分子ケラチンで、ほとんどの単層上皮と非角化型扁平上皮に存在し、角化型扁平上皮細胞・肝細胞・数種の腺房細胞には存在しない。

抗サイトケラチン19抗体は、正常細胞に対してはほとんどの腺上皮と重層扁平上皮の基底細胞と反応するが、乳腺と前立腺では陽性腺管と陰性腺管が混在し、非角化扁平上皮と毛嚢ではheteogenousな染色パターンとなる。皮膚の重層扁平上皮・皮脂腺・肝細胞・一部の精嚢細胞・内分泌細胞には反応しない。腫瘍細胞では、上皮性腫瘍の大部分と強陽性を示し、子宮頸部では腺癌同様扁平上皮癌も陽性となる。但し、乳腺では良性腫瘍でheterogenousな、悪性腫瘍でhomogenousな染色パターンを示す。一方、基底細胞癌とseminomaでは陰性となる。

DC10(CK18)
分子量45kD のサイトケラチンで、通常サイトケラチン8と同時にほとんどの単層腺上皮に発現する。

抗サイトケラチン18抗体は、正常細胞ではほとんどの腺上皮細胞と皮膚以外の重層扁平上皮の基底細胞に陽性となる。腫瘍細胞では、すべての腺癌、乳癌、膀胱癌、未分化癌、子宮頸癌、肝細胞癌が陽性となり、扁平上皮癌では一般に陰性。

E3(CK17)
分子量46kDのサイトケラチン。

抗サイトケラチン17抗体は、正常細胞では種々の重層上皮の基底細胞、唾液腺・汗腺・乳腺の筋上皮細胞、膵管上皮細胞、毛包細胞に陽性となる。腫瘍細胞では肺・子宮・口腔の扁平上皮癌、子宮頸部腺癌、一部の肺腺癌・乳癌(浸潤性乳癌の30%)に陽性となる。

また、子宮頚部では異型性増殖した上皮に陽性となり、上皮内の異型性の程度とサイトケラチン17の発現量に相関があるとの報告があり注目されている。

細胞骨格(さいぼうこっかく)とは、細胞の形態を維持し、また細胞内外の運動に必要な物理的力を発生させる細胞内の繊維状構造。細胞内での各種膜系の変形・移動と細胞小器官の配置、また、細胞分裂、筋収縮、繊毛運動などの際に起こる細胞自身の変形を行う重要な細胞小器官。

細胞骨格は、電子顕微鏡で観察することができる。そのとき観察される太さから、下記の3種に分類されている。

・細いフィラメント - 外径7 nm程度。マイクロフィラメントとも呼ばれる。主にアクチンからなるため、アクチンフィラメントあるいはアクチン系とも呼ばれる。これは、細胞運動や細胞分裂などに関わり、筋組織では筋細胞の収縮に関与している。これらの運動ではアクチンフィラメントに結合するミオシンというモータータンパク質が関わっている。
・中程度の太さのフィラメント - 外径10 nm弱。多種の繊維が含まれることが知られ、その太さから中間径フィラメントと総称される。中間フィラメントあるいは10 nmフィラメントとも呼ばれる。
・太いフィラメント - 外径25 nm程度。その実体は、微小管である。

中間径フィラメント(ちゅうかんけいフィラメント、intermediate filament)は、細胞骨格を構成するフィラメント成分の一つであり、アクチンフィラメントと微小管の中間の太さである。また、細胞骨格の3つのフィラメントの中で最も溶けにくい繊維である。核を囲む形で篭状の構造をとり、核を固定する働きをしている。

中間径フィラメントには、ケラチンフィラメント、ニューロフィラメント、デスミン、ビメンチン、神経膠細線維性酸性蛋白質(GFAP)などがあり、細胞の種類によって、どの中間径フィラメントを持つかが決まっている(=細胞特異性がある)。また中間径フィラメントは以下のように分類されている。 TypeT:酸性ケラチン TypeU:塩基性ケラチン TypeV: ビメンチン、デスミン、GFAP、ベリフェリン TypeW:ニューロフィラメント TypeX:ラミン TypeY:ネスチン

中間径フィラメントの構造
中間径フィラメントを構成するタンパク質に共通して見られるのは、N末端とC末端の球状構造と、分子の中央部分に見られるより合わせコイル構造をもつことである。球状構造は他のタンパク質との相互作用による。より合わせコイルは2つのタンパク質が結合し、これが一つの単位となって逆平行の 四量体が形成される。更にこの四量体が会合してフィラメ ントを形成している。

医学領域
医学領域では、比較的高分化な腫瘍が、由来となった組織の中間径フィラメントの細胞特異性を失わないことを利用して、病理診断の際に組織型を鑑別するための、酵素抗体法免疫染色のマーカーとして用いられる。しかし、極めて低分化な悪性腫瘍になると、中間径フィラメントにも変異を生じていることがあり、必ずしも上手くいかない。具体的には悪性上皮性腫瘍である癌は一般にはケラチンを発現し、一方間葉系のマーカーであるビメンチンは発現しない傾向があるが、癌の分化度が低くなるにつれて、ケラチンの発現は弱くなり、ビメンチンの発現が起こるようになる。また、非上皮性腫瘍であっても、一般に上皮性マーカーと呼ばれているケラチンなどが発現することもあり、診断を行う際には複数のマーカーをあわせて診断する必要がある。

ウィキペディアより引用



細胞膜の構造

1.細胞膜の構造
次の図は、透過型電子顕微鏡写真で撮影した、接している2つの細胞の細胞膜である。2枚の細胞膜の断面をよく見ると、電子密度が高い(黒い)二枚の膜が白い部分をはさんでいるのが見える。

電子顕微鏡の解像度をもってしても、これ以上、細胞膜の構造を明確にすることは困難であった。そこで、いろいろな知見から細胞膜の構造を示すモデルが提出された。現在、最も確からしい細胞膜の構造について説明しよう。

1)リン脂質
細胞膜の主な構成要素がリン脂質である。一つ一つのリン脂質分子は次の左図のような構造をしている。ここでは細胞膜に最も多いフォスファチジルコリンを示してある(濃い灰色:炭素、薄い灰色:水素、赤:酸素、黄色:リン)。

単純脂質である中性脂肪は、グリセロール(グリセリン)と脂肪酸のトリグリセリドだが、細胞膜を構成しているリン脂質は複合脂質で、グリセロールの3本目の水酸基は脂肪酸とではなく、リン酸とエステル結合をして、リン酸はさらに極性の高い分子(次図の場合はコリン)と結合する。

したがって、この分子は、図にあるように2本の疎水性の尾部(tail)と極性の高い頭部(head)を分子の中にあわせ持つ。脂肪酸分子中に1個の不飽和部があると、脚は二重結合のために、そこで折れ曲がるような形を取る。

2)単位膜
細胞膜は、このような分子が次の図のように配列してできているため、表面は親水性、内側は疎水性の性質を示す。このような膜を人工的にも作ることができる。

膜として安定していられるのは、水の力によるところが大きい。水(下の図の水色の部分)が、リン脂質分子のサンドイッチを離れないように押しつけているのである。

細胞膜以外にも、小胞体の膜、ミトコンドリアの内膜、外膜、ゴルジ体の膜など、細胞内に見られる膜は、基本的にはこのような構造をしていると考えられていて、単位膜(unit membrane)と呼ばれている。

3)膜タンパク質
細胞膜にはリン脂質以外にも多くの分子が存在する。タンパク質やそれに付随する構造を書き入れた模式図が次の図である。細胞膜に埋め込まれたタンパク質を、膜タンパク質(membrane protein)と呼ぶ。

この図に見られるように、細胞膜は脂質の二重膜(lipid bilayer)の海に、膜タンパク質が氷山のように頭を少し出して浮かんだような構造をしていると考えられている。この構造モデルを流動モザイクモデル(fluid mosaic model)と呼んでいる。

脂質の二重膜は、膜タンパク質を浮かべる担体のはたらきをしているだけで、極言すれば細胞膜の性質は、膜タンパク質の性質に依存している。脂質の二重膜の海と書いたように細胞膜には流動性があり、膜タンパク質はこの海の中を自由に動くことができる。

ただし、上の図にperipheral proteinと書かれたようなタンパク質が動きを止める場合もあるし、後で述べる密着結合を越えて動くことはできない。

たとえば、脂質の二重膜は、上に述べたような分子の配列のために、きわめて小さな分子か疎水性の炭化水素のような分子は通すが、大部分の分子やイオンを通さない(次表)。

分子の性質

透過性

疎水性分子 N2、O2、炭化水素 自由に透過
極性のある小分子 H2O、CO2、グリセロール、尿素 自由に透過
極性のある大分子 ブドウ糖などの単糖類、二糖類 透過できない
イオンや電荷を持つ分子 アミノ酸、H+、HCO3-、Na+、K+、Ca2+、Cl-、Mg2+ 透過できない

溶媒のような小さな分子は通すが、溶質は通さない性質を持つ、このような膜を半透膜 (semipermeable membrane)という。しかしながら、この性質だけでは細胞は必
要な物質を取り込むことができない。

そこで膜タンパク質の登場である。膜タンパク質の中には、膜を貫通しているものがある。多くの膜貫通タンパク質は、ちょうど弁の付いた管のようになっていて、特定のイオンや物質を選択的に通すことができる。このタンパク質のおかげで、細胞膜は特定のイオンやブドウ糖などの必要な物質を通すことができるのである。

したがって細胞膜は、選択的透過性を示す半透膜ということができる。すべての細胞に同じ膜タンパク質が埋め込まれているわけではないので、どんな物質が通過できるかは細胞によって異なる。

細胞膜は物質の出入りをコントロールするばかりでなく、隣の細胞と接するためのインターフェイスとなっている。まずは、細胞どうしの結びつき合いから話を進めて行こう。


 
細胞結合

2.お隣同士、仲よく接して
すでに話したように、単細胞生物を除いて、細胞は孤立して存在することはない。お隣同士仲よく接して組織を作り上げている。たとえば上皮細胞なら、ふつうは上皮組織の中で周囲と協調しつつ、上皮組織の一員としての働きをしている。もしも勝手な行動を始めたらそれはガン細胞である。

このような場合、細胞どうしは特定の構造で結合しあっている。その構造には大きく分け て4つある。
1)密着結合(tight junction)
2)接着結合(adherence junction)
3)デスモゾーム結合(desmosome junction)と5)ヘミデスモゾーム
4)ギャップ結合(gap junction)
である。

1)密着結合(タイトジャンクション)
タイトジャンクションは、その名前が示すとおりがっちりした結合である。下の模式図にあるように、タイトジャンクションタンパク質はジッパーのように隣り合った細胞の細胞膜を連続的につなぎあわせる。
そのために、細胞間隙(intercellular space)と細胞の自由表面は不連続になる。このタイトジャンクションのために、上皮細胞のシートは外側と内側(腸上皮組織の場合でいえば管腔側と組織内)を分けるバリヤーになり、溶質は自由に組織の内側に入ることことができない。

また、タイトジャンクションは膜タンパク質の自由な拡散を妨げるので、タイトジャンクションで分けられた二つのコンパートメント(細胞膜の区画)の膜タンパク質は混じり合うことができなくなる。下の図は、細胞の頂端部(apical)細胞膜の膜タンパク質Aと基底膜側(basal)の膜タンパク質Bが、密着結合によって自由に混じり合わないことを示す模式図である。

このため、両者の膜タンパク質の性質が異なれば、溶質の細胞通過に方向性が生まれることになる。

2)接着結合
接着結合は、タイトジャンクションの下に帯のように細胞周囲にあって、接着帯を構成している。次に述べる デスモゾームと似ているがボタン状タンパク質がなく、カドヘリン
(後述)という膜タンパク質どうしが接着して、細胞をつなぎ止めている。

カドヘリンの細胞内の端は、細胞骨格の一つであるアクチンフィラメントの束と結合している。

 

3)デスモゾーム結合
次の電子顕微鏡写真は、イモリの表皮に見られるデスモゾームである。

デスモゾームは、ワイシャツかブラウスのちからボタンのような円盤状のタンパク質と、細胞の外側に向かって細胞膜を貫通する結合タンパク質から構成されている。この結合タンパク質もカドヘリンである。

ボタン状タンパク質は細胞膜のすぐ内側にあって、ここから突き出す結合タンパク質が、隣の細胞のデスモゾームの結合タンパク質と結合している。ちょうど2枚の布を2個のボタンを介して糸で綴じ合わせたような構造をしている。ボタン状タンパク質には中間径フィラメントのケラチンフィラメントが結合している。

上皮細胞の底にも同じ構造があるが、結合タンパク質は隣の細胞のデスモゾームではなく、基底層(basal lamina)と直接、結合している。この構造をヘミデスモゾーム(hemi=半分)と呼ぶ。

4)ギャップ結合
ギャップジャンクションは、下の図にあるように、管状の膜貫通タンパク質が隣の細胞のものと結びついた構造をしている。このため、2つの細胞の細胞質は連続することになる。

ギャップジャンクションの穴(1.5 nm)は、分子量1000以下の分子を通すことができる。穴はサイトゾールのカルシウムイオンの濃度によって開閉する(低いと開き、高いと閉じる)。ギャップジャンクションによって、細胞どうしが電気的につながったり、カルシウムイオンのような小さい分子を通過させることにより細胞間の同調が行われていると考えられている。

次の図の電子顕微鏡写真では、細胞膜の中ほどにある面積の大きなギャップジャンクションと、右の方に小さなギャップジャンクションが見える。

小腸上皮組織は、これまで述べたような結合と膜タンパク質の性質によって、一枚の上皮細胞のシートを形成し、個々の細胞ではなくシートとして機能している。
 
細胞の接着は結合のベース

3.細胞の接着
1)接着の過程
上に述べたような細胞どうしの結合が作られるためには、まず最初に細胞どうしが接着(adhere)しなければならない。細胞はただくっつきあっているのではなく、選択的な接着によって、積極的に寄り集まっているのである。

接着の過程は、
1)細胞がお互いに相手の細胞を認識して、同じ仲間ならくっつきあう
2)同じ仲間同士が細胞の塊を作る
3)細胞の塊はやがて分化して組織となる
というように進んで行く。

次の図は、イモリの予定表皮細胞と神経板の細胞を混ぜ合わせておくと、自然と両者は塊を作り、やがて選別が起こり表皮は外側に、神経細胞は内側に塊を作り、それぞれの組織に分化することを示した、ホルトフレーターらの実験である(1955)。この古典的な実験は、細胞はお互いに認識しあい選別が起こることを示している。

次の図は、胚(embryo)からとった網膜(retina)と肝臓の細胞をばらばらにして、混ぜ合わせた時の様子を、一部の細胞に放射性同位元素(radioactive isotope)で標識して調べたときの模式図である。
時間を追って細胞塊の放射能を計測すると、網膜細胞あるいは肝臓細胞どうしは細胞塊を作るが、違った細胞はほとんど混ざらないことを定量的に示すことができる。

このような細胞の選択的な接着過程は、カイメンのような系統的に古い動物でも観察することができる。磯によく見られるダイダイイソカイメンとムラサキソカイメンはきわめて近縁種で体の色が異なるが、これを、それぞればらばらにして混ぜておくと、最初は混ざっているが、やがてもとの2つの色の塊に分かれてくる。

このような過程は、発生(development)の進行や形態形成(morphogenesis)に伴ってごく普通に起こる現象である。発生や形態形成の過程では、それまで発現していた接着分子が消失し、別の接着分子が発現して細胞膜の接着性が変わり、細胞の選別が行われる。

2)接着分子
それでは、接着はどのようにして起こるのだろうか。細胞どうしが相互に認識して接着するためには、細胞膜の表面に突き出した接着タンパク質が関与することが分かってきた。主な接着分子には、カドヘリン(Ca+adhere+in)とCAM(cell adhesion
molecule)がある。いずれの場合も、接着分子どうしが、結合して細胞を接着させる。

カドヘリンは名前が示すとおり、カルシウム依存性の接着分子である。カルシウムイオンの存在下に、隣あった細胞のカドヘリンどうしが、お互いに同じ分子だということを認識して結合する(これhomophilicという)。上皮細胞だと、こうして形成された接着がジャンクション(adhesion belt, desmosome)になる。カドヘリンにはいくつかの種類があって、発生(development)の際の分化(differentiation)に重要な役割を演じている。

次の図は、カエルの初期発生において、嚢胚期から神経胚期へ進んだあと、外胚葉に神経板(neural plate)ができ、やがて左右の縁が盛り上がって中央で閉じて神経管 (neural tube)をつくる過程を描いている。さらに神経管と表皮の間に神経冠(neural crest)が分かれ出て、移動して神経節(ganglion)を生じる。

この過程で起こる細胞の選別の過程は、次のようなメカニズムによることが分かってきた。

次の図は、マウスのカドヘリンのうち、表皮に発現するE-カドヘリンと、神経組織に発現するN-カドヘリンの発現の消長によって、神経管が分化することを示す図である

初めは表皮であった細胞ではE-カドヘリンが発現しているが、やがて将来、神経管になる部域ではE-カドヘリンが発現しなくなり、かわりにN-カドヘリンガ発現してくる。(B)と(C)の蛍光顕微鏡写真は、同じ切片を蛍光色素を変えて示したものである。

N-カドヘリンを発現する細胞群はE-カドヘリンを発現している細胞とは一緒にいられなくなり、そこから内側にくびれ出て、神経管を形成する。

神経冠細胞になる細胞はどちらも発現せず、そのため表皮と神経管の間に両者から別れ出て、神経管を覆うように分布する。やがて神経冠細胞は移動をはじめる。

カドヘリンは、細胞内でカテニンというタンパク質を介して、細胞骨格分子であるアクチン繊維と結合している。

CAMはカドヘリンとは異なり、カルシュウム非依存性の接着分子である。やはり隣の細胞のCAMと結合する(異なる膜タンパク質と結合することもあるが)。CAMには、いろいろな種類があり、癌の転移や、発生に伴う細胞のソーティングに関係するらしいが、詳しいことは省略する。

CAMは、後で免疫の話をするときに登場する、免疫グロブリン(immunogloburin, Ig)と似た構造をしていて、免疫グロブリンスーパーファミリーの一員である。

3)細胞外マトリックスとの接着
上皮細胞のシートは、結合組織の一番表面の基底層(basal lamina)に張りついている。この張りつき(ジャンクション)は、すでに述べたように構造としてはヘミデスモゾームによる。ヘミデスモゾームの場合、膜タンパク質として細胞表面へ突き出しているのは、インテグリンと呼ばれるタンパク質である。インテグリンは、基底膜を構成するラミニンやフィブロネクチン、コラーゲンでできた網目構造にしっかりと結合している。

 
細胞膜と通じてのコミニュケーション情報交換

4.外界とのインターフェイス
前のセクションではジャンクションと接着に関連して、いくつかの膜タンパク質を紹介した。細胞膜にはさらに多くの種類の膜タンパク質が埋め込まれていて、これらが外界との機能的なインターフェイスの役割を担っている。

主なものに、1)輸送の役割を担うタンパク質、2)受容体の役割を担うタンパク質、がある。輸送と受容体の両方の役割をするタンパク質もある。

1)膜内輸送タンパク質(membrane transport protein)
すでに、この節の冒頭で述べたように、細胞膜は選択的透過性を示す半透膜である。この選択的透過性は、膜に埋め込まれた膜内輸送タンパク質を通して、決まったモノのみが移動するからである。

膜内輸送タンパク質には、大きく分けて(1)チャンネルタンパク質(2)運搬タンパク 質がある。

チャンネルタンパク質は、弁(ゲート)のついた管のようなもので、弁が開くと濃度勾配にしたがって、特定のイオンがチャンネルの中を通過できる。チャンネルは、脂質の二重膜を貫通する何本かのαヘリックスの棒が束ねられたような構造をしている。内径や内側に配列しているアミノ酸の側鎖の性質によって、チャンネルがどんなイオンを通せるかが決まってくる(チャンネルフィルターの存在)。

ナトリウムチャンネルやカルシュウムチャンネルがよく知られている。ゲートが開くメカニズムには、電位変化による方式と、受容体に情報分子が受容される方式の2つがある。

次の図は、電位型のカリウムチャンネルの模式図である。6本のαヘリックスと逆平行のβシートからなるユニットが4つで、1つのチャンネルを構成していると考えられている。下の図は手前の1つのユニットは描かれていない。

運搬タンパク質は、分子内に溶質が結合できる場所があり、上の図にあるように、この結合部位を介して溶質を通過させることができる。濃度勾配にしたがって溶質が通過する場合もあるが、ATPのエネルギーを使って濃度勾配に逆らって溶質を輸送する場合もある。

細胞外へナトリウムイオンを汲み出し、カリウムイオンを汲み入れる働きをする膜タンパク質がある。この膜タンパク質は、Na+-K+ ATPaseと呼ばれることも、ナトリウムポンプと呼ばれること
もある。エネルギーを使う、このような輸送を能動輸送(active transport)と呼んでいる。

2)受容体タンパク質(receptor protein)
白血球の一つであるマクロファージ(macrophage、大食細胞あるいは貪食細胞と訳す、macro=大きいphago=食べる)は、固形物を囲み込んで細胞内へ取り込み、消化することができる(ファゴサイトーシスphagocytosis、食細胞運動という)。

もっと小さな分子を選択的に取り込むためには、細胞膜表面に突き出した受容体により選択的に捕捉した後、エンドサイトーシスによる取り込みが行われる。

3)情報を受信するアンテナとしての受容体
細胞の外から作用する情報分子で細胞膜を通過できないものは、細胞表面にある受容体と結合してその作用をあらわす。ホルモンや神経伝達物質は受容体と結合し、つぎにトランスデューサーとして働く別の膜タンパク質にその情報が伝わり、最後に細胞内情報伝達系に情報が伝えられる。

細胞生物学の世界へようこそより引用



3.ターンオーバー:ティーツリーオイルとフルーツ酸でセラミド古くなった角質を管理する

角質は表皮にあり、日光や熱、寒冷等の環境条件又は、酸やアルカリ等の科学成分の刺激に強く、肌表面の乾燥を防ぎ潤いを保つ働きがあります。角質は皮膚細胞の死んだもので、基本的には20層程度からなっており、ターンオーバー作用によって、25日〜30日間ごとに古い角質は剥がれ落ち、新しい角質が表に出てくる。と言うのが正常な肌のあり方です。正常な肌のあり方は、20歳前、10代までで、その年代までは肌自身の能力によって、自然に行われるが、20歳を過ぎるとターンオーバー作用が鈍くなってきて、サイクルの期間が長くなるだけでなく、角質が剥がれにくくなってきます。その結果、角質層が30層〜40層にもなったりします。これがくすみ、シワ肌荒れの原因とも言えます。

☆古くなった角質が起こすスキントラブル

今まで使ってきた化粧品なのに急に合わなくなってきた、化粧品を変えたらお肌にトラブルが起きた等、これらは古い角質が原因だったりもします。角質の中には、細胞と細胞の間に細胞間脂質という、溝みたいなものがあります。この細胞間脂質は角質を接着させ、水分をはさみこんで逃がさず、肌をしっとり保つのに大事な脂質ですが、この部分に入り込んだ化粧品の成分物質が、少しづつたまり酸化(腐りかけている状態)し、そのうえに肌は、汗と共に老廃物排泄しますので、「ずっと使ってきた化粧品なのに・・・」もしくは、新しい化粧品の成分物質が加わることで、化学反応を起こしてしまう場合もありますので「化粧品を変えたら・・・」等のトラブルが起こったりします。乾燥肌も脂性肌もこの古くなった角質におおいに原因があり、この問題が解決すれば、そうした悩みの大部分が解消されます。

解決方法としては、古くなった角質を落としてあげる以外には有りません。
身体野代謝、治癒時間である。睡眠の前に、この古い角質層の表層を薄除くのがいいのです。周一回のピーリングで古い毛穴の汚れや、古い角質を落とすなど、フルーツ酸などのピーリングをまとめて、するのではなlく、毎晩、しっかり擦ることが、大切です。この刺激は、適度であれば、真皮の代謝を促進し、コラーゲンや、ビタミンCが十分であれば、オ肌の張りや、弾力を維持できるのです。刺激しないと、このコラーゲンなどは機能退化して少なくなります。毎晩のリフト方向の擦り上げが大切です。

目標は角質層が20層が理想です。あかすりの10分の一くらいの圧で充分です。

プリプリと柔らかく透明感がある赤ちゃんのお肌。そのターンオーバー周期は14日です。通常、お肌のターンオーバーは28日周期と言われていますから、何と倍のスピードで新陳代謝を繰り返していることに! あの柔らかさと透明感の秘密はココにあります。でも、年齢とともにターンオーバーに要する時間は長くなり、どうしても角質は厚くなりがち。この「角質肥厚」状態が恒常化すると、ターンオーバー周期がさらに長くなるという悪循環を引き起こし、シミ・ソバカスの原因にもなってしまいます。

ターンオーバーが行われると、古い角質層は垢としてどんどんはがれて行きます。しかし、紫外線や加齢、不規則な生活などによってそのサイクルは乱れやすくなります。

厚くなってしまった角質は洗顔だけでは落とせないため、酵素、AHA(フルーツ酸)、NAG(アセチルグルコサミン)など、化粧品にはさまざまな角質クリア成分が配合されています。その中でも酵素は、私たちの肌からも分泌されている成分ですが、角質肥厚状態を改善するにはとても足りません。

これは、ターンオーバー周期でお手入れするということでは、厚く、硬くなって、ひび割れてきて遅いのです。かかとや、膝と同じで、毎日、必ず、夜のお手入れで、昼の汚れた角質層を除去する。毎日必ずしっかり擦るという事が大切です。そうすれば、30日ぐらいすると、綺麗な新しい真皮だった細胞が、綺麗な角質層に上ってくるのです。続ければ、ターンオーバー周期が短くなり、さらに綺麗に、またコラーゲンも増えて、肌の張りが戻ってきます。ターンオーバーの周期を短くして、シミ・しわができる前に新しい皮膚にチェンジ。

毎晩、しっかりと、肌は、擦ることです。朝は、違います、擦っては、いけません。セラミドを含む美容液、化粧水の保湿です。

AHA(アルファヒドロキシ酸)
別名「フルーツ酸」と呼ばれ、サトウキビから抽出されるグリコール酸やサワーミルクの乳酸、柑橘類のクエン酸など天然成分を主とした酸で、コラーゲンの生成を促し、自然に古い角質を取り除いて肌のターンオーバーを整える働きをします。サンソリットのスキンピールバーは、東洋人の肌に対して刺激の少ないグリコール酸を使用しています。

ティートゥリーオイル
オーストラリアで古くから使用されてきた精油であり、その作用から「医者要らず」として親しまれています。殺菌力が高く、にきびの炎症を抑えます。

ビタミンA
細胞の分裂や発生、生物の正常な成長促進作用や皮膚粘膜形成などに働きかけます。血行の促進、皮膚のたるみ改善、免疫力のアップなどの作用があります。

(レチノール(高純度の活性ビタミンA)皮膚の奥深くに浸透して、肌の再生を促進し、潤いを保ち続ける)
ビタミンA(Vitamin A) とは、レチノール (Retinol、ビタミンAアルコールとも呼ばれる)、レチナール (Retinal、ビタミンAアルデヒドとも) 、レチノイン酸 (Retinoic Acid、
ビタミンA酸とも)(これらをビタミンA1と呼ぶ) およびこれらの3-デヒドロ体(ビタミンA2と呼ぶ)と、その誘導体の総称で、ビタミンの中の脂溶性ビタミンに分類される。化学的にはレチノイドと呼ばれる。狭義にはレチノールのみを指してビタミンAと呼ぶこともある。ビタミンAは動物にのみに見られる。なお、β-カロテンなど、動物体内においてビタミンAに変換されるものを総称してプロビタミンAと呼ぶ。プロビタミンAは動植物ともに見られる
ヒト血液中のビタミンAはほとんどがレチノールである。血中濃度は通常0.5μg/ml程度で、0.3μg/mlを切るとビタミンA欠乏症状を呈する。

β-カロテンが体内で、小腸の吸収上皮細胞(あるいは肝臓、腎臓)において分解されてビタミン A になる。レチノイドの名前が網膜 (retina) に由来するように、網膜細胞
の保護に用いられ、欠乏すると夜盲症などの症状を生じる。また、DNAの遺伝子情報の制御にも用いられる。

人体においては、眼球の網膜上にある視細胞のうち、薄明視に重要な桿状体細胞において、桿体オプシン(蛋白質)とリシン残基を介して結合し、ロドプシンとなる。ビタミンAはロドプシンの発色団となる。ロドプシンは視色素と呼ばれる一群の物質の一つで、視細胞における、光による興奮(視興奮)の引き金機構として重要な物質である。

レチノイン酸は、ムコ多糖の生合成を促進して、細胞膜の抵抗性を増強するといわれている。

レシチン(lecithin)は、グリセロリン脂質の一種。自然界の動植物においてすべての細胞中に存在しており、生体膜の主要構成成分である。レシチンという名前は、ギリシャ語で卵黄を意味するレシトース(Lekithos)に由来する。

レシチンは、元々はリン脂質 の1種類であるホスファチジルコリンの別名であったが、現在ではリン脂質を含む脂質製品のことを総称してレシチンと呼んでいる。市場などでは原料に何を使用しているかで分類され、卵黄を原料とするものは「卵黄レシチン」、大豆を原料とするものは「大豆レシチン」と呼ばれ、区別される。

レシチンの特性として、油を水に分散させてエマルションを作る乳化力、皮膚や粘膜から物質を透過吸収する浸透作用がある。 このため、医薬用リポソームの材料、静脈注射用脂肪乳剤、
痔や皮膚病の治療薬として利用されている。

体内で脂肪がエネルギーとして利用・貯蔵される際、タンパク質と結びついて血液の中を移動するが、このタンパク質と脂肪の結合にレシチンを必要とする。体内のレシチンの総量は、体重60Kgのヒトで600g程度である。レシチンの不足は、疲労、免疫力低下、不眠、動脈硬化、糖尿病、悪玉コレステロールの沈着など多くの症状の原因となる。

レシチンを多く含む食べ物には卵黄、大豆製品、穀類、ゴマ油、コーン油、小魚、レバー、ウナギなどがあげられ、これらの食品から抽出されたレシチンを用いた健康食品が販売されている。




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