6歳臼歯は小学校に入るころになると上下20本の乳歯列の後ろに生えかわらずに生えてきます。生えかわらないで生えてくるので指摘されるまで永久歯とは思っていない親がとても多くみられます。
奥の方にこっそりと生えてきますので、清掃も十分でなく気付いたときには、すでにむし歯になっていたということもあるだけに注意が必要です。
歯はどの歯もそうですが、石灰化が不十分な状態、つまり未完成の状態で口の中に出てきます。この歯がだ液と接触するようになると石灰化が完了して硬い丈夫な歯になりますが、2〜3年はかかります。
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生えてくる時に歯肉が赤くはれ、痛みや違和感を訴えることがあります。この6歳臼歯は完全に生えるまでに時間がかかるので、その間、歯の上にかぶさり、歯ブラシがとどきにくいために清掃が不十分になりやすいといわれています。歯のかむ面の溝が深く複雑なうえに、歯が完全に生えるまでかむ役割をしないので食べかすがたまったままになりがちです。
この6歳臼歯は永久歯全体の歯並びやかみ合わせを決める基点となる歯です。かむ力も最高で大きさも最大、歯の王様と呼ばれています。
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6歳臼歯が生えてきたら早めにフッ化物を塗ってもらい歯の質を丈夫にすること、かむ面が完全にでてきたならば、予防のためのつめもので埋めてしまい、形態的にもむし歯にならないようにすることもできます。
この6歳臼歯の平均寿命は55歳くらいですが、65kgのかむ力を持ち、歯の健康のカギとなる重要な歯なので小さい時から万全の管理が望まれます。 |