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動く乳歯と6歳臼歯

お母さん!入学前に再点検を

就学時健診も終わり、この4月に小学生になる子どもを持つ親にとって、何かと気ぜわしい毎日でしょうが、指摘された病気の治療はすみましたか。今回は新入学を前に、乳歯と永久歯の交換期にまつわる歯並びと、乳歯列の後にこっそりと生えてくる、生涯の歯の健康のキーポイントとなる歯の王様、6歳臼歯を考えてみました。

 

 
歯科医師  高橋 韶光  
 
1 動いても抜けない乳歯 2 八重歯は“悪魔”の歯
ぐらぐらしてとれかかっていた前歯部の乳歯はとれましたか。
新しい永久歯が乳歯の裏側に生えてきているのに、気がつかない親が意外と多いのには驚かされます。

最近は軟らかい食べ物が好まれるようになっているせいか、取れそうでとれない歯がとても多くみられます。 いつまでも乳歯が残っていると歯並びが乱れる原因となりますので、早く抜歯するようにお勧めします。
アメリカではきれいな歯をステータスシンボルのようにとらえ、みんなきちんとケアーをするといわれています。
人と会ってまず目につくのは歯。第一印象を決定づけるものとして重視されています。
日本では愛くるしいなどといわれた八重歯は悪魔の歯として敬遠されているそうです。
平成17年の厚労省の調査では上下の前歯部12本だけみても、12歳から20歳の2人に1人が歯列の乱れを報告されています。
テレビをみても、かなり有名なタレントでさえ歯並びの悪い人が多くみられます。
この歯並びの悪い原因のひとつは乳歯から永久歯へと生え換わる交換期の管理のまずさに起因するといってよいでしょう。
永久歯への交換は早い場合は5歳くらいから始まります。

ぜひ、お母さんが定期的に子どもの口の中を点検してほしいものです。
 
3 奥に生える
6歳臼歯
4 歯並びやかみ合わせの基点 5 “歯の健康”の
キーポイント
6歳臼歯は小学校に入るころになると上下20本の乳歯列の後ろに生えかわらずに生えてきます。生えかわらないで生えてくるので指摘されるまで永久歯とは思っていない親がとても多くみられます。
奥の方にこっそりと生えてきますので、清掃も十分でなく気付いたときには、すでにむし歯になっていたということもあるだけに注意が必要です。
歯はどの歯もそうですが、石灰化が不十分な状態、つまり未完成の状態で口の中に出てきます。この歯がだ液と接触するようになると石灰化が完了して硬い丈夫な歯になりますが、2〜3年はかかります。
生えてくる時に歯肉が赤くはれ、痛みや違和感を訴えることがあります。この6歳臼歯は完全に生えるまでに時間がかかるので、その間、歯の上にかぶさり、歯ブラシがとどきにくいために清掃が不十分になりやすいといわれています。歯のかむ面の溝が深く複雑なうえに、歯が完全に生えるまでかむ役割をしないので食べかすがたまったままになりがちです。 この6歳臼歯は永久歯全体の歯並びやかみ合わせを決める基点となる歯です。かむ力も最高で大きさも最大、歯の王様と呼ばれています。
6歳臼歯が生えてきたら早めにフッ化物を塗ってもらい歯の質を丈夫にすること、かむ面が完全にでてきたならば、予防のためのつめもので埋めてしまい、形態的にもむし歯にならないようにすることもできます。

この6歳臼歯の平均寿命は55歳くらいですが、65kgのかむ力を持ち、歯の健康のカギとなる重要な歯なので小さい時から万全の管理が望まれます。

お口のケアは生まれてくる赤ちゃんのため