ホワイトファミリーって?

White Family dental-site
ドクターレポート
 
 
 
  1. GCクリニカルベーシックセミナー
    「歯周治療」レポート
  2. 失PZ(右上3番)
  3. 本印象
  4. チェアサイドツールボックス
  5. 印象模型管理:
    マイクロ模型トリミングでの
    マージンフィニッシュライン出し
  6. RCT
  7. 義歯メンテナンス(6ヶ月後のチェック)
  8. 口腔感染症フォーラム2011
  9. エムドゲインの理論と臨床について
  10. オーラルケアトリートメント①をみて
  11. クリニカルコーディネーター ①~④をみて
  12. 間違いだらけ?ライオン衛生研究所?DVDの
    今後の改善す?べき問題点
  13. 難しいカウンセリングでの対応
  14. セルコン レポート
  15. 咬合、顎ずれの説明
  16. 3種混合抗生薬を用いた殺菌治療  3MIX法
  17. 小児期の歯列の発達と咀嚼機能  弘中祥司先生
  18. 顎関節症 診断、治療のパラダイムシフト
    安静から運動へ
  19. 2016年10月23日 KYバイト講習会レポート
 
 
 
1.GCクリニカルベーシックセミナー
「歯周治療」レポート
H24.8.23 田邉

講師:若林歯科医院の若林健史先生

若林歯科医院での診療哲学

1,予防からメインテナンスまで歯周治療を診療の基本におく

2,他医院とちがう特色を持つ

3,患者さん一人ひとりとじっくり関わりを持つ

4,基本を大切に

5,楽しく診療する

 

歯科界の現状

今後の医療サービスの質と経営戦略

・診療のステップ

予約、来院
初心時の問診と診査
診査結果とカウンセリング
歯周基本治療
再評価
歯周外科治療
補綴修復処置
メインテナンス→リピーター

●初診時の対応
患者さんは第一印象で評価する。

・プレ・カウンセリング
歯周病の簡単な説明
診査の必要性
歯周治療の目的を説明

・緊急処置
痛み、不快症状、主訴の解決

全顎的診査(歯科ドック)
→口腔内外の視診、触診
歯周組織の診査
(プロービング、動揺度、分岐部etc)
エックス線写真撮影14枚法
スタディーモデル
口腔内写真撮影
咬合診査・咬頭干渉の有無
生活習慣問診票

 

●診査、診断
記録として残すことの重要性
1変化を診るためには記憶の保存が大切

2規格性、再現性のある診査を行う

3初診時と再評価時の診査結果を比較するこくとにより、さらに価値が高まる。

4目で見たもの、触れたもの、感じたもの(観察したもの)を記録しておく

●問診の重要性
主訴に隠されている問題点を引き出すには歯科医の洞察力が必要である。
患者さんの言いたいことを傾聴、共感、理解してあげることを通してコミュニケーションを確立する。

●視診
1顔貌の対称性
2顎運動の評価

3歯列の状態
4歯肉の性状

5付着歯肉の量
6プラークの付着状態
7う蝕の有無
8その他の異常所見など

●触診
1歯肉の厚み
2痛み
3排膿
4骨瘤、小帯→SCの印象

5口葢の深さ→エックス線写真
6嘔吐反射→エックス線写真 SCの印象
7顎関接の雑音、圧痛
8咬筋側頭筋の圧痛

●初心時におけるプロービング
1歯周疾患の進行の程度を把握する
→必ずしも正確でなくても良い
2患者へのモチベーションと情報提供
→検査の意味、測定値を読み上げる
3痛みに対する感受性と患者の協力度を知る
→患者の特徴を把握し、心をつかむ方が大切

無理して痛みを与えない!

●測定方法
1執筆状変法、軽く把持し、固定源を確保する。
2可及的に痛みを与えないで測定する(25g
  ホワイトファミリーではセンサープローブなので、安心です。
3プローブの先端を根面から離さない
4隣接面のポケットを見逃さない

根分岐部は垂直、水平を測る
ファーケーションプローブを併用

→根分岐部病変とは
Lindhe&Hampの分類

class1 水平的骨吸収 1/3以内 初期
class2 〃 2/3以上 中期
class3 〃 貫通する 高度

歯根の形態頭にいれる

●動揺度
0度 0,2mm以下

1度 唇頬舌方向にわずかに0,5~1mm

2度 近遠心方向、唇頬舌方向に1mm~2mm

3度 唇頬舌的に2mm以上 垂直方向にも動く

3壁性骨欠損→歯根から見て骨壁が3
2壁性骨欠損→ 〃 2
1壁状骨欠損→ 〃 1
混合型骨欠損 がある。

●パノラマ写真の限界
骨吸収が見られなくても
皮質骨が残っていても、
海面骨がなくなっていることもある
!! ホワイトファミリーでは3DCTで詳しく確認します。

●症例分析と治療計画
カウンセリング
医院と患者の
信頼関係を築く最良のチャンス

・カウンセリングはプライベートタイム
歯周治療は患者さんのプラークコントロールをベースとしているため患者さんの積極的な参加と協力が必要なであるため十分なインフォームドコンセントが不可欠

●カウンセリングで患者さんへ伝えたいこと
1診査結果を報告する
現在の状況がどうなっているか(現在把握)
なぜ今のような状態になったか(原因究明)
どうしたら健康を回復できるか(治療計画の提示) 
  
ホワイトファミリーではトータルプランですべてを患者さんに説明

2費用の提示
3長期的治療計画の提示と相談
4医院の歯科治療に対する考えを理解してもらう
5院長の人柄や個性を知ってもらう

●価値観の変化を変える
口腔の健康に対する価値観を高める
あなたの歯ってあなたにとってどんな価値がありますか?

歯周基本治療
1スケーリングルートプレー二ング

2口腔清掃法の指導 TBI

3う蝕治療 (歯内療法、要抜去歯の抜歯、歯の分割、歯根切断)

4歯の小矯正(MTM)
5動揺歯の、斬間固定
6選択削合による咬合調整
7再評価
8資料の収集

●ブラッシング指導
歯周治療の第一歩、治療の根幹を成すもの。
一見簡単そうに思えるが歯磨きの
テクニックよりも日常生活の中で持続する気持ちを与えることが重要であるため最も難しい。

モチベーション(動機付け)が課題
プラークコントロールを日常生活の中で持続する原動力を患者さんに与えることがモチベーションである。

術者磨きをして、歯面を舐めてもらい
ツルツル感を知ってもらうことが大切

●ポストカウンセリング
治療終了後に術前のプロービングデブスや口腔内スライドを比較して見てもらい口腔環境が改善したことを確認してもらう。

治療の終了がゴールではなく新たなスタートであることを認識してもらう

毎日の患者自身のプラークコントロールと定期的なメインテナンスが重要であることを伝える。
次回の検診の予約をとっていってもらう。

●ルートプレーニング後の治癒様式
新しい結合組織の付着ではなく、長い上皮性の付着

非角化性重層扁平上皮で、細胞間隙が拡大しており歯根面との間にヘミデスモゾームが見られる。

ルートプレーニングはどこまで行う?
歯周組織に炎症を起こさせるグラム陰性細菌がもっている為害物質 エンドトキシン は露出セメント質の表面から30μm 以内の深さに存在する
→過度にセメント室を除去する必要はなく臨床的には均一でスムーズな生物学的に受け入れられる根面を作り出すこと。

一回のストロークで削れる深さは5~20μm

セメント質の厚さ
歯頸部付近20 ~50μm

根尖付近は150~200μm

セメント質の厚さを頭に入れて歯根面のダメージが極力少ないように操作しましょう。

●再評価の時期
歯肉溝が上皮で披覆されるのは6~10日目
結合組織の修復完了は10~21日
治癒に対する初期の反応性の評価には4~6週間が適切である

●歯肉の性状による治癒形態の違い
浮腫性の歯肉 →収縮
繊維性の歯肉→長い上皮性の付着
混合性の歯肉→収縮と長い上皮性の付着

浮腫性
・炎症は結合組織全体に波及
・進行が早い
・非角質化
・歯肉の収縮が起こりやすい

繊維性
・炎症の波及は根面に沿って根尖に向かう
・進行は比較的長時間を要す
・垂直性骨吸収が起こりやすい
・歯肉の収縮があまり期待出来ない

●歯周治療で大切な再評価
プロービングデプスの変化
プロービング時の出血の有無

→これらの改善は患者の意識の改革と医院側の処置が的確に行われていることを示している

●プロービング時の出血の意義
・肉眼的な歯肉の外観に惑わされることなくそこに炎症かあるか知ることができる
1歯石の存在
2患者のプラークコントロールの不良
3不適合補綴物の存在や清掃不良など

●再評価時のプロービングデプスと出血
・PD1~2mmの部位での出血の有無
→患者のプラークコントロールが不良と判断
→衛生士による再度の刷掃指導と動機付けを行う

・PD3~4mmでその部分の歯肉だけが腫脹、出血している場合

→歯石の取り残しが考えられる

→プローブや短針でチェックし歯石があれば除石する

・PD5mm以上のポケットが残り根面がザラザラしている場合

→歯石の取り残しや根面の滑沢化の不充分が考えられる

→麻酔下で再ルートプレーニングを行い1ヵ月後に再評価する

→治癒
→ポケット残存
歯周外科、短期間のメインテナンス

●歯周外科の必要な症例
ルートプレーニングを数回にわたり行った結果、歯周ポケットの減少が見られず、メインテナンス不可能だと思われる症例で、諸条件が満たされたときに外科治療を行う。

目的
・歯周基本治療で除去できなかった起炎物質(歯石)の除去
・メインテナンスの容易な口腔環境の付与
・歯周ポケットの減少、除去
・失われた付着、歯周組織の回復
・生物学的幅経、歯冠高経の確保

●歯周外科治療法
・切除療法
・組織付着
・再生療法
・歯周形成外科

●基本プログラム(BP)
3~4ヶ月ごとに60~90分を
歯科衛生士のアポイントをとる

検査内容:口腔の衛生状態、歯周病、カリエス、咬合

処置内容:ブラッシング指導、スケーリングルートプレーニング、ステイン除去、義歯調整・咬合調整

●メインテナンスの期間
基本的には3~4ヶ月のインターバル
1 歯周病があり広範な補綴処置の場合
1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月と延長
2 歯周病がなく広範な補綴処置の場合
2ヶ月、4ヶ月と延長
3 歯周病がなく小範囲な補綴処置の場合
4ヶ月ごと
4 歯周ポケットが残像している場合
数週間から1ヶ月ごと(spT)

感想
わかりやすい図と説明でした。
改めて歯周基本治療を学んで、今まで知らなかったSRP後の期間などが多々わかったので良かったです。

2013年8月23日 【歯科医師 田邉】
 
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2.失PZ(右上3番)
H24.2.12 勝俣いずみ
1、 K2ショート(タービン)で切縁切削。
2、 真上から支台歯を見るポジションで、唇側より3本のガイドグルーブを入れる。

→この時、口蓋側の傾斜をよく観察し、その角度で歯面にあて、バーが入り込むくらい切り込みを入れ、それぞれをつなげる感じでなだらかにする。歯軸より、形成形態軸は傾斜して唇側に傾く感じになります。唇面は二段形成になる。
3、 コンタクト部分は少しバーを寝かせてプルアクションで切削。
→コンタクト部は、K2ショートファイン(5倍速)のバーを用い、縁下追求しすぎない程度にする。→上顎のコンタクトポイントは、やや唇側よりなので、唇側→口蓋に行く時、下がった形になる。
4、 K2ショートに戻し、切縁のガイドグルーブをつなげる。
5、 ファインのバーでさらに移行的にする。
特に隅角部のなめらかさを追求する

*切削量が多いときはタービン、本印象予定の最終形成時は5倍速使用。


『プロテンプ作製』実際に、患者さんの口腔内で作製させて頂きました。印象材にプロテンプを流すときは、印象材表面を乾かし、トレーを下げ、遠心から近心に上がって行く感じで挿入し、歯頚部より盛らない事、位置を決めたら一気に挿入し、ワッテを咬んで硬化待ちする事、その際、ワッテは手にもってやるとスムーズである事を学びました。印象材を流す時、イメージしながら挿入しましたが、思ったより、面のヌレがよく、プロテンプが巻いて来てしまう感じで、焦っていたら、気泡が入ってしまいました。練習したいと思いました。見ている分では簡単そうでしたが、気泡が入らない様にする事は、難しく、やらせて頂いた患者さんに申し訳なく思いました。早く習得出来る様にならなくてはと感じました。
 
2013年2月25日 【歯科医師 勝俣】
 
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3.本印象
H24.2.7 勝俣いずみ

1、 対合全顎印象。
* 印象上顎採る場合
水の量を少なくして、容器に水→粉の順でらくねるに入れ、練和。印象材をトレーに盛る(トレーに盛る時、口蓋部は盛らなくても、印象を採ると塞がるのでいらない)。その後、表面に少し水をつける。口腔内に入れるときは、トレーを斜めから入れ、揺らしながら挿入。ロールワッテ2個咬ませて硬化待ち。

2、 プロテンプ用片顎印象後、支台歯部分に湿ったロールワッテをおく。
3、 生活歯の場合、表面麻酔後、浸潤麻酔。
4、 リムーバーにてプロテンプ除去。
5、 印象面と反対側にバイトブロック挿入。
6、 左下5番の場合、K2ファイン大とファイン丸で
5倍速にてエンゼルタッチで最終研磨。
7、 NC消毒→サホ塗布、水洗

8、 BTを採る。この時、左右臼歯部と口蓋部にパラフィンをのせる。歯列部分は二重に折る。前歯部は必要ない。
9、 ジンパック2本にボスミンを浸漬し、マージン下の歯肉に入れ、穴空きワッテコンパックを支台歯に付け噛ます暫く置く。
10、 マイクロブラシで歯面にB4を塗布。弱エアーで乾燥後、しばらく置く。
11、直前でジンパック外し
そ~っと外す、シリコン印象。
→左下5番の場合、シリンジ先を遠心にあて、遠心マージン部に沿わせる様にポケット内に注入し、支台歯に沿わせて咬合面方向に流す。シリンジ先端は支台歯から離さないシリコンペーストが多く出て常にシリンジの先は、シリコンの中にある状態で、移動していく。ほぼ一本使う。
トレー挿入は、位置が決まったら、舌を持ち上げてもらって一気に押す。ワッテ咬んでもらって硬化待ち。
12、印象がとれたら、マイクロスコープでチェックする。プロテンプ修正、硬性で仮着。

* 石膏硬化後の模型の外し方後縁のトレーと印象材との隙間にスパチュラを左右に揺らしながら力を入れて挿入。その際、支店は小臼歯あたりにイメージし、トレーを下に下げる感じで持ち上げる。模型が浮いて来たら、小臼歯部の模型と印象材の隙間にスパチュラ入れてゆっくり剥がす。少し浮いたら、反対側の後縁の隙間にスパチュラ入れて同じ様に模型を浮かせる。抜歯をするときも、同じ様にヘーベルを扱うので、イメージしながら外す。外れたら、鉗子でバリを除去。

<質問です>見学をしていた時に、そのように見えたのですが印象採得の際、シリンジの先端は上部『11、』のやり方であっていますでしょうか。

常にシリンジの先は、マージンにくっつけてシリコンを多めに出して先がシリコンペースト内に埋もれている状態で、移動を上に向かってする、一周したら、再度繰り返し、咬合面までの高さを埋めて、行く。

2/6に印象を採らせて頂いた時、色々失敗点がありましたが、今日確認をさせて頂き、やってみた所、全く違う印象がとれました。今まで、歯列を乾かし、挿入後押さえて硬化待ちをしたりしていましたが、今日のやり方の方がスムーズで、やり易かったです。まだまだ練習が必要ですが、より気泡が少なくとれる様、スムーズにシンプルに正確に出来る様になりたいと思いました。

挿入圧をいかに素早く、患者さんに負担なく出すか?その瞬間の取り方、トレーポジションが決まったら素早く挿入圧を出しながら、所定の位置までトレを押し込む、また、患者さんの歯肉にトレーの縁や、歯列に合ってないトレーを使わないように、先に何度か、挿入位置をトレー試適で確認しておくことです。

2013年2月25日 【歯科医師 勝俣】
 
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4.チェアサイドツールボックス
チェアサイドツールボックス『研修3日目』

1.チェア周辺にあるもの


*ユニット左側のシルバーの箱(チェアサイドツールボックス)

咬合紙(ホルダー付き)6本、リムーバー2種類、除去ドライバー2本、ウエイトリムーバー1本、クラウンリムーバー鉗子1本、3点鉗子1本、
ライター、
根治消毒液ボックス(リーマ―類、H,K,、レンツロ、エンジンリーマ―類、
C+ファイルはサプライ#1に、
ゲージ、ペーパーポイント、手巻き滅菌済み綿栓)
*リーマーは患者ごとに使用後は緑のスポンジへ
*ブローチ綿栓は一度ライターであぶってから使用

カルシペックスシリンジ1本、ビタペックスシリンジ1本、クレオドン液1瓶、

 
2013年2月19日 【歯科医師 勝俣】
 
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5.印象模型管理:
マイクロ模型トリミングでの
マージンフィニッシュライン出し
 


『顕微鏡下での模型調整マージン出し』

仕上げに・・・

顕微鏡下でマージン出しが完了したら、隣接面、支台歯にシアノクリエイト(アロンα)塗布し、10sカウントしてエアーをかける。この時、エアーは最初遠くから
弱く平均にかけて、最後に全て飛ばす感じで全体につやがなくなり、光る部分が亡くなるまで掛ける、強くかけすぎると白くなるので注意!

平均にしみ込ませる(シリンジから水が出ない様細心の注意)。

石膏表面がアクリル樹脂で補強されたので、ライン調整がスムーズになる、ナイフでフィニッシュラインを整える、なぞる(削ってはダメ)。

アンダーカット部や、へこんでいる所にA2フローレジンをのせ、ナイフで形を整えながら、光を当ててラインを統一する。


少し大目に丸く盛り、ナイフで平坦に調整していく、エッジは丸くならない様、ナイフでなぞる。


『下顎ナイトガード印象』

らくねるを使用しました。
柔らかすぎたり、トレーに盛りすぎて患者さんのお口の周りに印象材をつけてしまいました。トレーに盛る際、2回で盛らなかったので、気泡も入ってしまいました。分量などの確認をしながら練習をしたいと思います。

100%確実にを達成するために、自分に課する課題、すべての工程でより正確に行うをモットーにしてください。毎回発見と工夫のアイデアが出ます。
作業が面白くなります。成功するから、もっとおもしろくなります。最後はリラックスして遊べる感じで最高の作業ができるようになっている自分に気づきます。
そして更に冷静に、工夫してください。30年、いやもっと永く遊べます。終わりはありません。

2013年2月4日 【歯科医師 勝俣】
 
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6.RCT  

0、隣接歯を含む周囲の滅菌消毒清掃、新鮮根管、根充前数回はラバーダムは必須です。簡易防湿で、きっちり防湿できる場合でも、練習かねて、ラバーダムしましょう。馴れるとセットに1分もかかりません。口唇にクリーム塗布と排唾管セット、ブロックセットです。
NCとCHXのふき取り数回とCHXフロスケア、根管口や窩洞口周囲の滅菌薬ふき取りと、周囲感染歯質の除去と滅菌を行ってください。


1、 タービンでCR仮封除去。(咬合面仮封鎖はインレーバーによる除去、根面で感染根管は隔壁プロテンプFCK作る前には、ベースアイオノマー仮封鎖で除去は、ジルコニアバーです。

2、 綿球、綿栓除去、綿栓確認。

3、 状態落ち着いて来ている。

4、 顕微鏡下でGPがまだ少しあったので、ブローチ綿栓にユーカリソフトしみ込ませて根管内へ挿入後、Hファイルで拡大

この時、ALしみ込ませたガーゼを使用

5、 時々NC入りシリンジで、根管内を洗浄

6、 ルーティーで良く洗浄後、綿栓で乾燥、クレオドン貼薬、綿球置いてBASEで仮封、AL綿球で形を整える。


顕微鏡を見ながら、根管治療を行っていました。的確に行う事で、よりスピーディーな治療が出来る事を再確認しました。私も使いこなせる様になりたいと思いました。


根治は清潔状態を保ちながら、患者さんにも負担がかからないように、排唾管やブロックを使い、また、短時間で処置を済ませる。難しい根管や除去は数回に分けて、患者負担が大きくならないようにしてください。マイクロ使う場合も時間との闘いです。素早いセッティングが出来、ミラーテクニックも早くマスターするために、昼のオリンピック実習をしっかりこなしてください。


2. 根治仮封後の注意

30分飲食しない
粘着性のあるもの(ガム、キャラメルなど)はなるべく避ける
薬の味がしたら予約なくてもすぐに連絡してもらう。

ベースアイオノマーセメント(根面か、咬合面)か、CRF(咬合面)で厚さ3mm以上で仮封鎖。

咬合圧に耐えられるようにする。また、3MIX根治では1MR予約なので、毎月一回の貼薬ということで、エアチャンバーのスペースをしっかり確保し綿栓もゆるい状態で入れる。

浸出液の性状でB+-で粘稠度があれば、予約を短くする、毎回歯肉マッサージプレッシャーとNC洗浄とSIT吸引をしっかり行う、
 EZペースト、GPなど、デュラシールも現在使用していない。カッパーシールも以上はリークがあるので感染リスクが高く根治の成功率をさげるので使用していない。

新鮮根管治療にはラバーダムは必須です。
また、根充時や最終段階の感染根管治療でもラバーダムによる感染予防シーリングは必須です。

2013年2月6日 【歯科医師 勝俣】
 
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7.義歯メンテナンス(6ヶ月後のチェック)

H24.2.5 勝俣いずみ

上下FD(右下3番はケラターがついたオーバーデンチャー)の場合


1、 下顎フィットチェッカーにて内面適合チェック→その後、上顎の適合チェック。

2、 右下3番周囲のプラーク除去、NC消毒、水洗後、サホ塗布(歯肉にも)。
歯肉炎の収斂消毒です。

3、 シンプロにて義歯洗浄(15分)
来院毎に入れ歯はツルツルに、

艶出しシアノとバフ研磨、クラスプTCしてきれいにして返すこと。

必要なら、リーベースも行う。(保険裏層修理入力)


4、 今回は問題なかったので、研磨して次回6ヶ月後のメンテナンス。



ケラター(ボタンアタッチメント)

  ;残っている歯根にボタンを取り付ける。マグネットと違ってゴムリングを介して義歯の動きを三次元で干渉するので、歯根に入れ歯の動きがダイレクトに伝わらない。
歯根に優しく、義歯が安定する。MRIも可能。



ケラターを装着した歯は少し動揺していました。プラークも少しついており、歯周病の影響もありそうでした。齲蝕にもなりつつあり、この歯1本で義歯の維持力がかわると思うので、患者さんにも頑張ってメンテナンスをして頂きたいと思いました。

毎回しっかりS(染色)してケアモチベーションを点けてあげましょう。入れ歯の場合は入れ歯表面のカンジダ菌も染めます。

粘膜、舌上も染めましょう。高齢者は嚥下や、痰の排泄筋力も衰えていて、鼻咽頭、喉の雑菌も増加しているので、

毎食後のオーラルケアとガラガラウガイが大切で、誤嚥性肺炎の予防になります。




* ソフテン

;軟質床裏装材。顎堤低く、粘膜非薄で義歯の咬合痛を訴える症例に最適。

義歯床と同じアクリル系のため剥離しにくく、床のリリーフが必要な箇所には部分的に使用する事も可能。

 定期的にメンテナンスに来て頂ければ、
ボタンアタッチメントの緩衝ゴムでなくても、
部分ソフテンでもアンダーカット作って、ボンディング塗って、充分。




別の患者様で、上顎の残っている歯をロングBrにしてクラスプをかけ、負担を大きくして根破折させる症例もあり、残存歯の残していく形の設計の重要性を改めて確認しました。より機能し易く、残存歯の負担も少なく、コントロールし易いよう念頭に入れ、設計しなくてはと再認識しました。

常に患者さんの持っている、咬合力の大きさと、左右のバランス、奥歯と前歯の咬頭緩衝の除去と、フルバランスを考えて、設計しましょう。また、治療用入れ歯で少しづつ、改善していき、数か月で、完成させていく、特に、咬合高径の不足と、歯列幅の確保が、舌スペースと入れ歯の安定に重要です。





『研修2日目』

1.らくねる自動練和

*印象を採ったら、水洗して唾液を切って、まず次亜塩素酸に一瞬つけて殺菌消毒、保管ボックスで保管

(なるべく早く注ぐ)

*アルジネート;白の容器→全顎は粉2杯
精確に水量と粉を測ってください。毎回まったく同じに練れることが重要です。

石膏;黄緑の容器→粉は2?3杯(1杯以下だと軽すぎて回らない)

*蓋はカチッとするまでしめ、底の水分をタオルで拭く
常に綺麗で、清潔な器具を保ちましょう。

*機械に任せる前に、一度手で混ぜて、水と粉をなじませて、硬さを微調整

*印象採ったり、石膏を注いだりしたら、日付、Dr.、Kr.記載の紙をつける。

硬化後は模型は拡大鏡のレンズ下で、チェックしてきれいに、気泡とバリの修正をします。

精確な模型管理が、次のトリミングや印象診断に優位を付けます。


  

2. 根治仮封後の注意

  30分飲食しない

  粘着性のあるもの(ガム、キャラメルなど)はなるべく避ける

  薬の味がしたら予約なくてもすぐに連絡してもらう。





ベースアイオノマーセメント(根面か、咬合面)か、CRF(咬合面)で厚さ3mm以上で仮封鎖。

咬合圧に耐えられるようにする。また、3MIX根治では1MR予約なので、毎月一回の貼薬ということで、エアチャンバーのスペースをしっかり確保し                     

綿栓もゆるい状態で入れる。

浸出液の性状でB+-で粘稠度があれば、予約を短くする、毎回歯肉マッサージプレッシャーとNC洗浄とSIT吸引をしっかり行う、



EZペースト、GPなど、デュラシールも現在使用していない。カッパーシールも以上はリークがあるので感染リスクが高く根治の成功率をさげるので使用していない。



新鮮根管治療にはラバーダムは必須です。

また、根充時や最終段階の感染根管治療でもラバーダムによる感染予防シーリングは必須です。
 

2013年2月5日 【歯科医師 勝俣】
 
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8.口腔感染症フォーラム2011  
カンジダ感染・接触性皮膚炎・扁平苔癬

口腔感染症フォーラムに参加して H23.12.18 高島美祐

往診でみられる日和見感染によるカンジダなどへの取り組みをメインに取り扱ったものでした。

一般的に、往診の対象となる高齢者は基礎疾患を抱えているうえに、唾液腺の委縮により唾液量の低下、口腔衛生状態の低下によりカンジダ感染をおこしやすい。
特に、残存歯の多い場合にカンジダの発症率が高く、根面カリエスの原因となる乳酸桿菌が原因と考えられる。ねたきりの重症度に比例して、ぬぐえないタイプの偽膜性カンジダも見られる。
また、カンジダは高齢者のみならず幼児にも散見されることがある。また、産道感染とされる新生児カンジダや授乳時の乳首感染が疑われる。
新生児カンジダは自然消失するとされるが、幼児では自然消失が少なく、わずかな体調変化でも発症することがある。この時の有効な投薬としてはミコナゾールゲルがあげられる。


また、野村皮膚科医院の野村有子先生の接触性皮膚炎についての講演が行われた。

口腔粘膜は、角質層が薄く、皮脂や毛がないため、傷つきやすくデリケートなため、接触性皮膚炎が一番多い。アルコール、強酸、メントール、マンゴーなどの刺激による炎症は、一時的に誰にでも起こりうる。また、特定な物質が原因によるアレルギーは数か月から年単位で起きる。
最近は、アレルギーが増加傾向にある。金属アレルギーの診断には、パッチテストが主に用いられる。
また、扁平苔癬には金属アレルギーが関連していることが多いので、歯科金属の除去が望ましい。

アレルギーに対してはアレルゲンの除去、V B2, V B6,V Cの投与が有効である。
化粧品や歯磨き粉に含まれる成分でアレルギーを起こしやすい物質に関しては、香料、界面活性剤(セチル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル酸ナトリウム、ラウリル酸トリエタノールアミン、ラノリンなど)、色素(赤色0号 青色0号、タール色素)などがある。
 
2012年1月26日 【歯科医師 高島】
 
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9.エムドゲインの理論と
臨床について
 

2010.11.23

1、 和泉先生(東京医科歯科ぺリオ教授)
P治療の歴史
対症療法―切開、固定

原因除去療法―SC,SRP, PCコントロール

再生治療―GTR、エムドゲイン

サイトカイン療法―細胞増殖因子

細胞移植―mesenehymel stem cell
1982年ごろスエーデンで、認可。

適応症例―歯周ポケット6ミリ以上、骨欠損(垂直性、3壁性、深さ4ミリ幅2ミリ以上)骨欠損の角度が22度以上30度以下
EMD(エムドゲイン)+メンブレム
EMD+骨グラフト とオプションを追加するとアタッチメントゲイン(CAL)があがりやすい。

 
2、 弘岡先生(リンデ先生、スウェーデンセンター)
日常診療におけるゲルの位置づけ
根分岐部ときつ状骨欠損についてお話
Pの初期治療終了して3ヶ月まって再生治療にはいる
根分岐部病変に対して、根分割すると10年後予後93%のデータある。
これは、インプラントの予後より高い。
根分岐部のdegreeⅡまでは、適応。隣接面からの根分岐部には難症例。
縁上のPCコントロールがかなり重要。1週間に3回きてもらい、DHによる清掃。
きつ状欠損にかんしては、骨移植する。自家骨移植がベスト。骨隆起からグラフト

3、 伊藤公一先生(日大)
理論と実際
先端技術と人にやさしい歯科医療(gentle,easy)
15歳以上の日本の人口1億1000人(2005)
しかし歯科受診者は、100万人のみ。
MIS(minimally invasive surgery)
MIST(minimally invasive surgical technique) pappila prevention
歯間乳頭部の保護。縦切開をいれないFLAP.、最低限のFLAPで
済む。これが、GTRメンブレムだとMGJをこえるFLAPを大きくあけなくてはいけない。審美的、回復が早い。

4、 佐藤直志先生(秋田湯沢開業)
オペするならNon smokerに限る。予後がまったく違う。
歯間空隙が広いほうがいい。
歯肉が厚いほうがいい。
歯肉退縮が少ない。
根分岐部より低い骨縁、こつの高さがきめて
動揺度が少ないこと
オペ前までに歯肉炎症がおさまっていること

5、 申先生(明海大)
審美を考慮した歯肉形成外科とクリカルポイント
審美領域における歯周治療の考え方
EMDの審美領域の応用
歯肉退縮部の結合組織移植+EMDすると骨も形成でき予後が良好
歯間乳頭部の再生は、未知性低い
骨増殖形成術にもメンブレムとEMDをプラスするといい

6、 船越栄次先生(福岡開業)
セメント質は歯周組織の真の再生における重要な組織
EMDすると歯根表面側から再生する

成分90%が、アメロジェニンエナメルマトリックス(豚由来)
80%以上アミノ酸配列のチロシンとカルボキシ基が人間と一致しているので
拒否反応おこさない。と、患者さまには説明する。あなたは豚を食べて
具合が悪くなりますか?ということもある。

根面被覆、再植の根にEMDをしてもうまくいく。

2012年2月3日 【歯科医師 鎌田】
 
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10.オーラルケアトリートメント①をみて

2013.2.7

White Family歯科でのブラッシングケアの導入方法のDVDでした。今まで、予防法として私が患者様に伝えて来たブラッシングケア方法では、説明不足で、このように説明すれば良かったと思った事が多々ありました。

DVDでは、まず、White Family歯科に通院している安藤様が、『口の中には自信がある』と自信満々でおっしゃっており、前歯部しか見る事が出来ませんでしたが、実際、健康な歯肉の状態をしていました。

日本人の98%は毎日歯磨きをしているのにも関わらず、齲蝕、歯周病に罹患するのは、硬い歯ブラシを使用している方が多く、磨き方、磨くタイミングに問題があり、それらを正しく指導して行く為の指導方法が分かり易く説明されていました。私も、『普通』タイプの『コンパクトヘッド』の歯ブラシを使用し、フロスは夜のみ使用していたので、『ソフト』タイプの『ビックヘッド』を用い、フロスは可能な限り毎回しようと思いました。また、『ラカルト』の洗口液は初めて見たので、購入してフロスと併用したいと思いました。

私は、今までブラッシング方法は模型を使用して患者様に説明していましたが、肝心なのは、フロッシング方法で、それこそ模型を使用して説明しないといけなかったと反省しました。

せっかく毎日歯磨きしているのに、成人の90%が歯周病に罹患している状態では問題があると思うので、私自身もしっかり確認し、正しい方法で分かり易くお伝えし、安藤様の様な患者様が増えるお手伝いをしたいと思いました。


WFのコンセプトはこれからも変化するかと思います。昨今、食後すぐのオーラルケアをしない方が酸蝕からの観点で安全だというドクターが増えて居ますが、先生はどう思われますか?また、歯周病専門医に言わせれば、一日一回正しく磨けばよい、という先生も多いです。
この点もどう思いますか?
ビッグヘッドに変えた時の違和感はどうですか?
毎回フロス続けられますか?3AM?

さて、WFが薦めるコンセプトがどれだけの方に受け入れられるかは、最初の導入の方法と、最初の1か月のフォローにかかっています。
多くの方が、最初の2週間の間に、初期好転反応に誤解して、中途で挫折します。3AMで毎食後フロスを続けるためのモチベーションとは、何が必要なのでしょう?
ビッグヘッドでの歯ブラシを正しくつかいこなし、理解するには、なにがフォローで必要なのでしょう?

 
2013年1月10日 【歯科医師 勝俣】
 

2012.9.21

WFでは、歯ブラシはビックヘッドの、軟毛ブラシを患者様にすすめ、そして、「の」の字を書くようなスパイラルモーションで動かすことをお話ししていることがわかった。
そして、必ずフロスを行うことの大切さをしっかりと理解していただいているようだ。
見学をさせていただいて、他院と比較し、患者様の口腔内の清掃状態が良好な方が多いという印象を受けました。
このオーラルケアトリートメント法を患者様に実践していただいているためだとわかりました。

 
2012年9月19日 【歯科医師 田邉】
 
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11.クリニカルコーディネーター
①~④をみて

2013.2.7

クリニカルコーディネーターの存在は知っていましたが、『治療の説明係』くらいの考えでおり、申し訳ないと思いました。

確かに、歯科医師、歯科衛生士が限られた時間の中で、説明するのは限界があり、一般の人がその中で選択するのは難しく、楽なもの、簡単なものに流させ易くなりますが、時間を設け、選択肢を提示し、一つ一つメリット,デメリットを分かり易くお伝えする事で、患者さん自身も納得して、先を見据えたより良いものを選びたくなるのではと感じました。『クリニカルコーディネーター』と検索してみると、取り入れている歯科医院が結構あり、どこも立派なのに驚きました。

DVDでは、コーディネーターのワークショップが放送されていました。

『1、 クリニカルコーディネーターの導入による医院の活性化』では、スタッフの増加に伴い、患者満足概念を反映させたスタッフトレーニングが必要で、スタッフのやりがい、生き甲斐をあげる事が大切だということが分かりました。確かに、スタッフが自然と動こうと思わなければ、現状維持になってしまいます。クライアントサービスを充実させる為には、
ただ治療を行うだけでなく、患者さん毎に、先を見据えた対応が必要だと感じました。

予防という概念を患者さんに植え付けるには、一回の説明では無理です。積み重ね、スタッフが変わっての説明、Dr,DH,Asの連繋による統一した、患者さんへのアプローチで、患者さんの考え方を一変することが可能です。ある意味、洗脳です。
それには、私たちのしっかりした、確信にもとづく、信念や、志が必要です。


『2、 患者満足度をあげるトータルマネージメント』では、説明をうけても情報が不足する事で、ただ『高いものを勧められた』と感じてしまうことが分かりました。
私自身,『自費=高いもの』と感じており、今までは、何となく説明はしてきたものの、保険と自費の違いについてはそこまでお伝えしませんでした。しかし、林さんの、
『高度な技術、材料、高品質な保証を提供するため、価格が違って当たり前、それで安いか高いかは患者様の価値観が決める』と言う言葉を聞き、確かに!と思いました。その説明で、情報提示の為に、院内ツールを作成したり、ツール配布シートにより分かり易くするなど、努力されている事が分かりました。小さな努力の積み重ねが、医院に対する本物の信頼を構築できると感じました。

自費とか保険とかの区分ではなく、今診ている患者さんが自分だったらどんな治療をうけたいかです。
最適な治療法と、最高至上の治療法はどういう説明が出来るか?という観点で患者さんとお話しする。今から数年間の快適ではなく、数十年は快適が保てる、しかも、為害性、安全性、医原性などの観点から薦められる材料や、治療術式はなにか?そういう、長い先の耐久性までの安全性を考えて、それを患者さんの生活の基本の中に取り入れてもらうための、工夫は、一回の説明では無理です。
30年、40年先までのことを考えて、今決めるなら、決めるための考慮期間が1年くらいあっても当然です、自費ともなれば、自立して自分で負担するのですから、コストがかかるので積み立てる必要もあるでしょう。
1年、2年の期間をプロテンプなどの安全なテンポラリーで体験してもらう。その間に、自分の将来を見据えた決定をきめられるのです。ノンメタルの快適さを日常体験してもらうと、水も、食事もおいしく、顎も軽く、噛み合わせの治療や、歯並びの改善まで含めて、体調の改善を実感してくると、患者さんは欲が出てきて、より良いものを口に入れたいと思うようにもなります。
また、自分の体というものを考えるようになる。禁煙もできるようになり、食生活も改善します。そこまで、指導し、導く必要性が予防歯科にはあります。全身の健康を獲得してもらい、快適な老後、人生の後半を生き抜いてもらい、自分のことだけでなく、いざとなったら、ほかの人の助けになれる、自立した高齢者が増えるように・・・・



『3、 患者さんの視点で実践するコーディネーター』では、コーディネーターを導入する事で、自費率がかなりUPしたとデーターを提示していました。この歯科医院自体も、努力され、まず、スタッフと院長の目指す方向が一緒でないとだめで、『悩み』、『問題点』、『原因』をそれぞれが提示する事で,何を直すべきか分かり易くなり、最後に『原因』を集めて改善するという事に納得しました。また、『歯科の様に家族ぐるみで来る所は他に無い。だからこそ、患者さんの求めている事に答えられる様にしなくてはならない』という言葉が印象的でした。

私、堤も患者さんの前で自分の体験を話し、フロスして見せたりもします。自分が30歳40歳と過ぎてきたときに体験した歯肉の状態や、隣接面のむし歯、6歳臼歯の抜歯、親不知の抜歯のことなど、自分が患者として体験したことをそのまま話し、今の私を見てもらいます。今なら全顎のフロスはたった、1分できっちりできるのです。それを患者さんに診てもらいます。
自分の口の中、歯並びや修復物も見せます。そういう、自己体験の積重ねが今のWFの基本にもあります。
そして、理解してもらったら、知人、家族を巻き込んで、全員にきてもらうようにします。水平感染、垂直感染です。


『4、 歯科衛生士が取り組むインフォームドコンセント』では、スタッフは、常に経営者であり、5年後、10年後その患者さんがどうなっているか考えながら対応すべきだという言葉が印象的でした。また、ゴールドインレーなど、機能的で、耐久性が良くても、特に女性は、審美性を気にするので、時代のニーズを先取りしなくてはならないという事も納得しました。私は今までゴールドを進める事が多かったのですが、上顎後方歯でも、天然歯に近づけたいと思うのは、当然だと思います。

勤務内容のレベルは高いので、その志に到達するまでは、棘の道です。
雇用という関係ではなく、委託業務という考え方です。WFでは堤の代わりに、各スタッフが患者さんに接している。
その考えのすべてがWFのホームページにあり、DVDにあります。普段は考えもしないお口の中のことを何回も話すことで、患者さんの脳の中の最重要事項までに昇格させるのは、スタッフたちの日々研鑽の結果であり、医療安全というコンセプトがすべてです。


『5、 院内で育てるコーディネーター』では、自分の医院の治療商品の事は、きちんと把握すると言っていましたが、その通りで、私も早く覚えなくてはと実感しました。『医院の体制の方向を確認し、自分のやるべき事をしっかり把握する』と言う通り、しっかり勉強しなくてはと感じました。

スタッフ全員がクリニカルコーディネーターであり得る。これがWFの基本です。受付といえども、サプリメントの説明から、電動歯ブラシのメリットデメリットからどこのメーカーがお薦めか、治療方法の選択にたいするアドバイスもそれなりにできないと医院一体となって、患者さんのヘルスプロモーションはできません。Dr一人が説明し、頑張っても無理です。

このDVDを観て、コーディネーターは一人ではなく、すべてのスタッフが対応できる様、患者さん主体の先を見据えた対応を心がける事、それには、色々な知識を蓄え、より分かり易く説明出来る様にならなくてはいけないという事、また、どんなに大きな歯科医院でも、日々努力している事が分かりました。
コーディネーターの対応ができれば、患者さんは、『齲蝕や歯周病に罹患してから行く』歯科医院から、『罹患しない為に行く』歯科医院にシフトでき、メンテナンスを含めた長期の通院が出来ると感じました。



まだまだ、変化するWFです。いろいろ気づき、問題点が小さく感じられた段階での質問や、提案はどしどし、受け付けます。
そして、それらの情報の共有と、後輩に残す記録として昇格させるために、日々の些細なことも悩み、改善し、結果を出していきましょう。



コーディネーターについて考える事が無かったので、考えられ、重要性を認識できたので、良かったと思いました。ありがとうございました。

 
2013年1月10日 【歯科医師 勝俣】
 
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12.間違いだらけ?
ライオン衛生研究所?DVDの
今後の改善す?べき問題点
2012.11.15

みんなで歯磨き児童編、親編、かむことの大切さ

を観て、感じた点を書きました。

ライオンの新製品や変化している製品の特長が活きていない。1980年代のままの古臭い指導説明です。

以下ポイントを列挙します。

使用している歯列模型、歯ブラシが1980年代と同じで、歯の隣接面
隅角部が再現されていない、歯ブラシの形状が古い、


歯ブラシのネックは硬く、ヘッドもラウンド形状でない。ハンドルグリップのサムポジションがない。2000年以降は、極細のシステマGENKIαなどもあり
ネックも細く圧を逃がす形状や、鉛筆もちで、滑らないラバーグリップが一般的になってきている。そういう、機能的に進化した歯ブラシで指導すべきです。



歯ブラシの持ち方、パーツの呼び名


歯ブラシは幼児の初期から鉛筆持ちを覚えさせることが、
その後のゴシゴシ磨きを防ぐために重要です。
ナイフグリップでは、大きなストロークと強い圧になりやすい。おおざっぱな動きになる。

歯ブラシの顔とか、おなか、背中という説明は、一見簡単で分かりやすいが、意味もなく、
はっきり、ヘッド、ネック、ハンドルと呼んでほしい。



歯磨きの動かし方


これが一番問題な点。直線的なストロークで歯の凹面だけを磨くような動きをイメージさせているので、これでは、歯の面、隅角や咬合面の溝などには
毛先が届かない。
大事な点は、①歯ブラシヘッドの位置決め、
②そのポジションでの毛先の圧、当たり具合の確認、
③歯の面を擦り過ぎない動かし方の指導

の3っつで。ストローク法?振動法のはっきりした、説明言葉を入れることが大切だと思う。
横磨きになりやすいストローク法(振動法)でコンパクトヘッド歯ブラシを使うと、(ポジション移動)横移動の回数が増え、その横移動時に横磨きの大きなストロークとなり、
凸部だけの強圧や、歯肉退縮、更には、歯ブラシの早期の毛先ダメージをおこす。10年後には、頸部欠損につながる。

ホワイトファミリー当院では、ブロッティング改良法のスパイラルモーションを指導しています。ストロークモーションでなく、フオーンズから絞り込みモーションのあるスパイラルが安全な歯ブラシの動きで、磨き落としにくい、隅角部を爪楊枝法よりもブロッティング法よりも効果的に磨きます。且つ、擦りすぎの発生を防ぐので、歯面や歯肉の損傷も10年後にありません。

10年後の知覚過敏や喫状欠損、歯肉退縮、根面露出を防ぐには、歯ブラシの動きを変えないとだめです。



歯ブラシポジション


大事な刷掃力を発揮させる、毛先のポジションについてもっと説明すべき、圧指導がとても大切です。

磨きやすい部分凸部、
みがきにくい部分隅角や咬合面の溝のの凹部
歯磨きでは届かない歯の間の隣接面をはっきり認識させる




歯磨きの順番(ポジション移動)


磨き方の説明で歯列の左右や上下のあっちこっちに飛ぶのは、その順番であっちこっち磨く癖ができるので、しっかり磨きのポジション移動の順番を
やりながら動かし方の説明をする。

横磨きになりやすいストローク法(振動法)でコンパクトヘッド歯ブラシを使うと、急ぎで動かして磨く人が多いので、ほとんど横みがきです。
また、コンパクトヘッド歯ブラシが多いので、(ポジション移動)横移動の回数が増え、その横移動時に横磨きの大きなストロークとなります。
凸部だけの強圧や、歯肉退縮、更には、歯ブラシの早期の毛先ダメージをおこす。10年後には、頸部欠損につながる。

10年後の知覚過敏や喫状欠損、歯肉退縮、根面露出を防ぐには、歯ブラシの動きを変えないとだめです。



歯ブラシ交換の説明


一か月で毛先が開いて歯ブラシを交換というのは、間違いです。

そのくらいの期間で毛先が開くというのは、ストロークの大きさと歯ブラシ圧に問題があるので、
一年で12本歯ブラシをダメにして、10年間で120本歯ブラシダメにするストロークと歯ブラシ圧では、10年後には、知覚過敏、歯肉退縮、根面露出になる。
正しくは、
一か月で毛先が開いて歯ブラシを交換という場合は歯科医院で衛生士さんに歯みがき指導をうけましょうと説明してほしい。
正しい200gの圧で、細かい振動法(スパイラルも同じ振動法です。)ならやわらかめの歯ブラシでも6か月以上使え、先がすり減った毛先の方が、
歯肉ポケットにもやさしく、歯も削らない。

しかし、現実には、この振動法の説明が弱く、
横ストロークを小さくとは言っても半数の人は、ナイフグリップでコンパクトヘッド歯ブラシで
同じ動きを急いで行うので、大きな横磨きをする。
防ぐには歯ブラシの動きを変えた指導にしないとだめ。




フロスがウルトラフロスで大事な奥歯での使用説明がない。


せっかく、ライオンはウルトラフロスという、世界的にも優れたフロスデザインがあるのに、扁平なフロスを使っている。
歯周病もむし歯も奥歯の隣接面の接触点周囲のケアを毎日毎食後行うことで、ほとんど、バイオフィルムを作らせない、プラークの少ない
健康な状態を24時間維持できます。奥歯の隣接面をコントロールできれば、ほぼ学童期にマスターすればケアは完成します。

食後は歯面の咬合面や頬面、舌面などの90%は綺麗です。噛むことができていれば、ばい菌バイオフィルムはありません。
食後の歯ブラシというのはそこしか、磨けないことを考えると、食後はフロスによる隣接面ケアがメインです。
この隣接面にこそ、食後にも、菌と栄養分が残っていて、大増殖を初めていて、酸が増え続ける場所なんです。
ですから、歯ブラシは、柔らかいもので、歯の根元の歯肉縁、ポケット近くを軽く短時間、1分くらいで2分くらいはフロスを行った方がいいのです。
フロスも最初こそ、時間かかりますが、毎食後、毎回行うなら、隣接面を何回も擦る必要もなく、2回くらい上下させるだけで、綺麗になります。
極薄いバイオフィルムをはがすだけで、新鮮な唾液がすぐに触れるので接触点脱灰も進行しません。


定期健診の説明がすぐに治療になっている

はっきりと具体的な通院期間の提示をしてください。
治療的説明よりは、歯磨き状態をチェックしてもらい、歯磨き指導を受けましょう。とする。

3歳児からは3か月くらいの間隔でとか、5歳ごろからの6歳臼歯要注意期間は、
必ず、定期にクリニックで歯磨き指導を受け、
フッ素イオン導入して、シーランとは2年生までにする。とか
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13.難しいカウンセリングでの対応

2012.12.3
T.K.様 50才

主訴 :上前歯がグラグラしている。右上の歯肉が腫れている

既往歴 : 10年前脳梗塞をし、右半身麻痺。週三回火曜、木曜、土曜に腎臓透析治療をうけている。

10年前まではスーパーの店長を職としていたが、脳梗塞のあとは、アフラックの代理店を経営している。

妻、長男25才(結婚し、孫3歳女の子がいる。H製作所勤務。)、次男21才(独身 Tガス勤務)

CCカウンセリング始まりにお手紙は読まれたか確認をしたところ、読んだとはおっしゃったが、きちんと読んでいない印象をうけた。
初めから、主訴の訴えと保険治療のみと週二回ぐらいの通院を希望されていた。

問診票の主訴のページを一緒に確認しながら、次に歯ブラシの回数などのページを歯周病の説明とともに話をすすめ、

歯周病が全身に及ぼす影響もパンフレットを使い説明した。

二年前に通院していた歯科医院では歯周病の話もあったが、自分の治して欲しいところが後回しになり、やっていられないと通院を中断したそうで、歯科治療に対する認識は少ないようだ。

保険治療を何より希望されているので、保険冠の毒性や海外では認められていない等説明をし、当院では被せ物は身体に安全な自由診療で行っている事を説明したところ、大変お怒りになり、看板に各種保険取り扱いありというのは、嘘なのか?詐欺だと声を荒げはじめた。

被せ物は自由診療になるが、それまでの虫歯治療は、保険対応であることを説明したが怒りはおさまらなく、患者にも治療の選択権があるべきで、毒性がある事を説明を受けた上で患者が同意するのならば、保険冠の選択もよいのではないかと話された。

お怒りの患者様に対し、どのようにその場をおさめるのか、反論をしたら日に油を注ぐ状態になりそうだし、なかなか難しいと思いました。
担当したカウンセラーのYさんは患者様のおっしゃりたい事をすべてお聞きして、受け止め、

しかし、譲れないところは譲らないというしっかりとした態度を貫き、患者様も仕方がないと思えたところで、

ご自身から帰るとおっしゃり、帰宅なさいました。

初めて、CCカウンセリングを通しで見学させていただいたのですが、初診の患者様に当院のポリシーをお話しし、理解していただくことは、患者様の理解度によっても異なるようで、ケースバイケースで難しいように思えました。

【Dr 田邉】

歯がグラグラして、歯肉が腫れているということで、まづは、応急処置が必要です。カウンセリング前に、患者さんの痛みや、切羽詰まった

お口の状態を寛解して差し上げることが、第一で、WFのポリシーなどの説明はその次に来るべきことです。

歯周病というのは、ほとんど、重症になるまで、痛みや腫れもなく進行します。救いようがないレベルに達するまで、日常で、歯科へ来院することを後回しにしてくる患者さんの多くは、幼少時代の痛い歯科治療のトラウマや、歯科だけでなく、健康に関する知識、認識が少なく、多くの疾病を抱えていることがほとんどです。

この方の場合も脳梗塞や腎臓病ですね。これが歯周病菌による原因が大きいとはまったく思っていないでしょうし、自分の今の半身不随の状態が50歳にしてもどかしく、多くの不満が心の中にあるのでしょう。

お口の中を治したいと心に決めて、頼ってきたWFクリニックで、カウンセリングからのポリシー説明では、いきなり門前払いを食らったように感じたのではないでしょうか?

やはり、問診、主訴から、その緊急性を感じたら、ポリシー以前の、ペインクリニックとしての、緊急処置という範疇で、患者さんに対応すべきだったのでは?


その後に、WFのポリシーを理解して通院するか?は患者さんの心をいかに感懐できるかでしょう。患者さんはご自分の病気ですでに多くの戦いに負けてきて、身体だけではなく、心は傷だらけですから・・・

2012年12月2日 【理事Dr堤】
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14.セルコン レポート

2012.12.10

セルコンオールセラミックスとは、CAD、CAMシステムを使い、酸化ジルコニウムを主成分としたブロックを削りだしたフレームに陶材を焼き付けた、オールセラミックスのこと。特長は、900MPaの曲げ強度と、210GPaの弾性強度。また酸化アルミニウムと比較して耐久性と耐食性にも優れる。クラウンと臼歯3本Brまでは適応。ほか、適応症、禁忌症、形成における注意点はエンプレス等のオールセラミックスに準ずる。マージン形態は、ラウンデッドショルダー。合着には、ジルコニア用の松風のAZプラマーを併用するとよい。長期観察の症例がないので、不安要素は多々あるが、メタルフリーのBrは魅力的ではある。一層、咬合等の症例を見極めないと、早期に破折などの問題がおきそうだ。また、形成量に不足があると、オーバーカウントゥアーになり、審美的にもぺリオ的にも問題になりそうだ。Brだと価格はどれくらいになるのでしょうか。金属アレルギーがあるKrのBrには良いでしょうが、それ以外ではやはりインプラントでしょうか。クラウンでは、エンプレスのほうが透過性が高くて審美的に見えましたが、気のせいでしょうか。
最新のセラミックは、表面はエンプレスや、ビタインセラムは同じですが、中に使うフレームの材質で、透明感のあるもの、不透明なものがあります。最近では、ジルコニア材質で在れば、非常に硬いので連結などにも使えますが、形成の厚さ、角の丸さが重要な要素で、しっかりマージンのショルダー部分をテックの段階で、何回も修整して、均質な厚み、形状に仕上げます。どこの部分、にも、応力の集中が出来ないようにすることが歯折予防の安定に繋がるし、PCでの削合にマッチします。
特に列溝の深さが隣接辺縁より、はっきり深く取れるように、形成の高さ、対合とのスペースを多く取ることが大切ですし、マージン部分の厚みも薄くならないショルダーに近いシャンファーにすべきです。セルコンといっても、前歯には、インセラムだけのフレームなしになりますし、臼歯には、フレームが入るので、白っぽくなります。
2007年4月19日 林寿美代

  
CAD(セルコンアート) CAM(セルコンブレインクリーンヒート)システムを使い、酸化ジルコニウムを主成分としたブロック(セルコンベース)を削り出したフレームに陶材を焼き付けたクラウンでメタルを使用しないオールセラミックスクラウンです。

セルコンの特徴


強度
 臼歯部 3本ブリッジにまで耐えられる。900Mpaという曲げ強度(金属床と同じ)210Gpaの弾性強度をもっている。又、酸化アルミニウムなどに比べ、結晶構造が緻密な為、耐久性、耐腐食性に優れており、経年変化後も強度を保持し続けます。

審美
 白色のセルコンベースの上にセルコンスマートセラミックで製作された修復物は金属の裏映りがなく、美しさが再現でき、マージン部の黒色がありません。しかし、透明感に関してはどうかな?という心配はあります。

生体親和
 ドイツで2002年にデグデント社より発売されたセルコンスマートセラミックスは、すでに世界で800台以上が導入されていて、人工関節、スペースシャトルの耐熱タイルにも使用されており、安全性が証明されているもので、金属アレルギーの心配がありません。

形成は、丸みを帯びたようにする事
(鋭利にしない事)

切削量に関しては、エンプレスと変わらないかなと思います。ジルコニアも使用の為、丈夫かなと思います。知覚過敏を訴える場合も出てくるのではないかな?それとも、ジルコニアでCapのように覆うので、大丈夫か否か?とも考えていますが、ブリッジにも通用との事で、良いと思いますが、透明感に関してはどれだけ美しいのか?考えてしまいます。ラボコストが高価だと思います。

2007年5月14日 網野伸子

  
セルコンは口腔内にメタルフリーを実現する、CAD(セルコンアート)/CAM(セルコンブレイン、クリーン、ヒート)システムによる最先端の歯科技工による新しいオールセラミックのクラウンです。
メタルに替わる素材、酸化ジルコニウムを主成分としたブロック(セルコンベース)を削りだしたフレームにを陶材を焼き付けたクラウンです。
酸化ジルコニウムとは、強度ではメタルと同程度の強度を持ち、セラミックス本来の審美性、生体親和性も兼ね備えたオールセラミッククラウンで、白いメタルと言われています。


* 強度

組成(酸化ジルコニウム89.2%
   酸化イットリウム  5.0%
   酸化ハフニウム   5.0%
   その他       0.8%
臼歯3本ブリッジまで絶えられ、結晶構造が緻密な為耐久性と耐腐食性に優れており、経年変化後も強度を保持し続けます。


*審美性

審美的にも、セルコンベースの上にセルコンスマートセラミックスで製作された修復物は金属の裏映りがなく、自然な美しさが再現でき、マージン部の黒色がありません。

*生体親和性

生体親和性と言う点からも、人工関節や、スペースシャトルの耐熱タイルにも使用され、医療では長年使用されている材料で安全性が証明されています。
又、金属を使用しないため、金属アレルギーの心配もありません。


* 形成上の注意

支台歯には必ず、テーパーを付けるのと、切縁部、隅角部は滑らかに移行するように注意する。

*セメント(松風レジセム:新発売が最適応)その他のセメントだと割れが早い

アルミナ・ジルコニアに接着する、AZプライマー、デュアルキュアタイプのコンポジットレジンセメントと歯質接着プライマーからなる接着性レジンセメント。アルミナコーピング、ジルコニアフレーム、陶材、硬質レジン、金属全てに広く使用できる。
2005年5月7日 千葉れい子
 
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15.咬合、顎ずれの説明

咬合

咬合とは上下の歯のかみ合わせのことをいいます。

よく噛んで食べることは唾液の分泌を促したり脳への血流を促す、肥満を防止する効果もあります。

ただ回数を多く噛むだけでなく噛み方により子供の顎の成長を促し、きれいな歯列にします。

数回上下に噛むだけではなく上下運動に臼歯の横の動きを加えたグライデング咀嚼は 現代人は臼歯が内側に倒れこんでしまっているためにほとんど行われていません。
良く噛むこと特にグライデング咀嚼は、 顎の筋肉だけでなく首の筋肉も使うためあたまをしっかりと支え、 正しい姿勢をつくることに効果があります。
噛むときは正しい姿勢で口を閉じて噛む習慣をつけましょう。

グライデング咀嚼は
唾液の分泌促進、
ホルモン分泌促進、
脳の血流増加促進します。

そして脳が活性化していくのです。
硬性ガムでの咀嚼、トレーニングは顎の成長に有効です。
噛みごたえのある食事は顎の成長を促し脳の活性化にとても大切です。
虫歯で痛みがあったり歯周病だと上手に噛むことができなくなってしまいます。
治療とケアーはとっても大切です。

顎ズレ

咀嚼とは口の中で食べ物をよく砕き味わい、消化を助けることです。
正しく咀嚼できないと

① グルメになれない
② 胃腸が悪くなる
③ 太ってくる
④ 入歯が痛くて噛めない
⑤ インプラントがかめない、グラグラになる
⑥ 精神的に抑鬱傾向になる
⑦ 全身的な愁訴が増えてくる
⑧ 顎関節症になる
⑨ 歯周組織が破壊される
⑩ 歯の異常なし咬耗がおる など色々な問題が起こってきます。
⑪ 身体に対する良い顎の位地の人は1%、99%の人はあごのズレがあります。
⑫ すべての人に顎の治療が必要というわけではなく痛みや悩みを自覚する人を治すのです。
⑬ スタッフに症状や悩みがあったら教えてください。

なぜ顎のズレが起こるのでしょうか。

生活環境
後天的歯列不整
生活習慣 頬杖
発育期の食育不足
むち打ち症の牽引治療
遺伝的なもの
先天的、歯列不整
噛み合わせの不具合
歯数不足、顎骨異常

など色々な要素への対応が悪いと顎のズレが起きてきます。
正しい顎の位置いすることにより生体骨脊椎のゆがみが修正され、神経伝達も安定して、不定愁訴となる多くの病気が改善消失し健康が得られます。

女性にもみられる肩こり、生理痛、便秘、手足の冷えは顎のズレのある若い女性の方にみられる4代症状です。
顎のの位置を正しく戻すことにより顔貌、姿勢、身体の前後左右ねじれのバランスが修正され顔貌がよくなり姿勢が改善され、身体のバランスがよくなります。

網野 伸子
なんか、基本的なセミナーでしたね、ご苦労様

 
 

16.3種混合抗生薬を用いた殺菌治療  3MIX法

ホワイトファミリーでは2000年から3Mix法を行ってきました。
 
3Mix法とは三種混合した抗菌剤を使用して、虫歯菌群が感染している部位を無菌化する除菌治療法です。
歯の削る量を最少にして、多くの歯質を温存できることで、歯の強度や二次感染・感染取り残しを防ぎ、歯の神経を守ります。
感染した歯質を殺菌して神経の治癒保存する能力を期待するものです。
 
歯の神経が活きていることが将来にわたって二次虫歯の予防、感知に重要です。
仕方なく根の治療をした場合神経の死んだ歯は乾燥し割れたりかけたりする場合も多いのです。
歯の神経を活きたまま保存しましょう。

*根の治療の際に根の管の中に入れ、根管内除菌薬剤としてもWFでは、使用します。

3Mix法を行い麻酔が切れてから痛みが続く場合があります。
虫歯がかなり深かかった場合数日痛みが続いて、その後消失し、安定します。

歯の表面のエナメル質の下の部分の象牙質を消毒液で殺菌しても象牙質の細い管に潜む菌まで殺すことはむずかしくまた虫歯が広がるケースが多いです。
3Mix法は虫歯部分に抗菌剤を塗り樹脂などでふたをすると、薬で最近が死滅し虫歯で破壊された部分にカルシウムが沈着し約1年後には象牙質が元の状態に回復する。
虫歯を治すという従来の常識を一新する手法です。

通常なら神経を保存しようとする治療ですので4週間の観察期間以降、神経が反応したりする症状の悪化が診られた場合は残念ですが自己回復治癒が期待できないので神経を取り、根の治療になります。
患者様の生活習慣が重要で身体の免疫状況が歯の治癒の生死を決定します。

*3Mixにハーブオイルの一種のクレオドンを使い鎮静効果を期待する方法もします。

この治療で使う抗菌剤はメトロニダゾール、ミノサイクリン、ジポロフロキサシンの三種類。
新潟大学院医歯学総合研究科教授の星野悦郎さんが、この3剤の組み合わせが無菌化に有効であることを発見しました。
いずれの薬も内科などで使われており、使う量は微量で漏洩なく、副作用安全性には問題ないです。

2015-1 Dr 網野 伸子
(2015.01.27)


3MIX法とは歯科治療に内科的考え方をとりいれた方法です。
あなたが何かに感染をし病気になったとき、内科では抗生物質などの細菌を取り除く薬を処方したり、インフルエンザでは抗ウイルス剤を投薬されたりして、原因の細菌やウイルスの数を減らしながら、安静にすることで体力や、免疫力の回復を促していますね。
歯科では虫歯になると、従来の方法ではドリルを使用して、機械的に虫歯菌に感染している部分を取り除く方法でした。
機械的に虫歯菌に感染して色が変わった部分を削っても、実は細菌は一歩先に進んでいる事があり、しばらく経つと虫歯が広がり、再び歯を削るケースが多いのです。
そこで3種混合した抗菌剤を使用して、虫歯感染部分に抗菌剤を塗り、樹脂や仮歯などで閉じ込めていくと、薬で細菌が死滅し、虫歯で破壊された部分にカルシウムが沈着し、溶けた歯質が硬く元に戻る治療、「3MIX法」が行われるのです。
 
3MIX法は口腔内病原菌群の除菌、殺菌に大きな効果があります。
従来の保険治療では、効果の弱い薬品や劇薬を使用してきました。
そのため、大きく深い虫歯の治療では感染歯質を多く削合するので、神経が露出して神経をとらなければならないといった治療になっていました。
この3MIX法はなるべく歯の削る量を少なくして、感染歯質は殺菌をして神経の治癒保存能力を期待するものです。
歯の神経がいきていることが将来にわたり2次虫歯の予防、感知に重要です。
根管治療になって、しんだ歯は乾燥して、将来に割れたり、かけたりする場合も多いのです。
あなたの歯の神経をいきたまま保存しましょう。
また、根の先に膿ができた場合、根管治療の際に神経根管内に入れる除菌剤としても使用します。
 
いずれの薬も内科などで使用されており、使う量は微量のため安全性には問題ないといわれています。(使用前に薬剤などにアレルギーの既往がないかうかがいます。)
また当院では鎮静と浸透性に優れたユージノール樹脂油とテラコート抗生ジェル剤をキャリアー材として調合し使用しています。

田邉 文
(2015.01.27)

削らず詰めず塗って待つ3MIX法

 
 

17.小児期の歯列の発達と咀嚼機能  弘中祥司先生

現在の未熟児の保育記録は、低体重児275Gでも生まれている
幼少時の的確な味覚刺激による味覚を育てないと、食べ物のうまいまずい、などわからない。

摂食・嚥下障害
原因疾患 
  1. 未熟児、低体重「口蓋高い、狭い頭蓋
  2. 解剖学的(口蓋裂、咽頭軟化、食道狭窄)
  3. 神経、筋障害
    (脳性まひ、染色体異常、筋ジストロフィー)
  4. 咽頭、食道障害、(輪状咽頭筋機能不全、食道無弛緩症(アカラシア)
  5. 精神心理(接触拒否、経管依存
  6. その他(口腔乾燥症)

年齢が上がってから、3歳以降の対応は初期の1歳半とは違う。
保健所中心
一歳半でミルク、昔は遅い、今はOK。
野菜きらい、ステーキ食べてもいい?一歳半の親の質問としてある。
なるべき早期に食育指導、1才半でも遅い・
軽度の知能障害ある場合、3歳でもミルク、
うがいで診る、口腔機能、クチュクチュでみる、唇、頬、舌の筋肉の使い方、
子供の歯固めおもちゃが減っている。おもちゃの安全性から、誤飲などの問題でメーカーが作らない。
握りの発達と、舌の神経筋の発育は似ている、中枢から末梢への発達。
小指からパワー、でも、細かい機能発育はは親指から、
舌も舌根部から先端へ、発育。
ストローマグがはやり、ストローで舌突になる。外出先でこぼさないで飲めるので親が楽
ストロー短く切っていく、長期に使わない。唇だけで飲む。
でも、ジュースなど酸性飲料で歯が溶ける。
咀嚼は口遊びの中で覚える。
歯ブラシすこし永めにすると咀嚼のトレーニングに、座って磨く。
チュッパチャプス飴のレジン版をつくり、なめさせる、
上唇、富士山型は口呼吸が多い、口唇筋肉弱い、
哺乳瓶は舌の奥で吸う、
離乳食は下唇にスプーンをくっつける自分で口を閉じるまで、待つ、
、上唇になすりつけると、連続で飲めなくなる。上唇が発達しない。
上唇でせき止めていることで、連続で飲める
今は、手づかみで食べさせない、フォークなどで食べ物の固さなどわからないので、おおきいままで飲み込み、窒息する。
手で硬さチェックと大きさを変えている。手づかみが食事のはじめ、
10か月で前歯萌出で舌を引っ込めるようになる。ダウン症は前歯の萌出が遅いので、舌がでている
横口蓋襞は歯の名残。そこですりつぶす、硬さ大きさのセンサー、糸くずなど、異物は先端真ん中で出す。
噛む練習は前歯から、だから生野菜などはぱりぱりはダメ。早くに与えると、食べられないので偏食癖になる
1歳前から偏食は自閉症?  普通は1歳から上記の理由で増えてくる
噛めないものを与える、生やさい、早く、簡単な食事を与えることで、噛めないので偏食へ、
5歳児までの障害は5%日本、アメリカ12%だった
ぶくぶくうがいテスト、LD知恵おくれ、.ADHD,自閉的はぶくぶくできない発達障害。アスペルガー天才型はできる、
診療室や、スマホで、食事風景とお弁当をチェック、手づかみ、噛み取り、かじり取り、出来る食材か?
トレーニングよう、箸は、トレーニングにならない。
一本の鉛筆で四角が書けることが箸のトレーニングになる

201501 Dr.ツツミ
(2015.01.27)


 

 
 

18.顎関節症 診断、治療の
パラダイムシフト
安静から運動へ

顎関節症(TMD)は咬合、関節が主因で起こると考えられていた。
その為、スプリント両方、咬合TC、智歯や舌側転位歯のEXT,大規模補綴、歯列矯正、外科矯正、人工関節円板置換術などが行われてきた。
約60年のsystematic reviewsからは治癒率は5-50%程度といわれている。
50%治癒率をだすスプリント療法についての実験では、なぜ治癒するのかランダム化比較試験で調べた結果、実はプラセボ効果によるものだと判明した。
私の大学時代の口腔外科の授業では、当時はスプリント療法が第一選択のようなレクチャーを受けたので、これには大変驚いた。スプリント療法の副作用は、長期使用により顎位後退によるオープンバイトへの移行である。
近年では、顎関節学会ではEBM(Evidence based コクラングレード=Krの安全性に対しての評価)としては、「グレードC2=科学的根拠がないので治療として勧められない」としてスプリント療法を位置付けている。
以前から耳のクリック音はTMD審査時に多用されているが、「関節雑音はTMD重症度と一致せず、完全に消失させることは難しいことから、疼痛や開口制限などの機能不全を伴わない場合は治療の対象とする必要はない」と最近は言われている。
なぜならば、疫学的調査から年齢層別クリック保有率を調べると、140歳まで人間が生きるとすると100%の人が保有することになるからである。クリックは関節円板の前方転位で起こるといわれているが、これを放置してよいとなると、円板の前方転位も治療対象外となってくる。
ところが、1990年代は人工関節円板置換術が多用された。アメリカではこのオペを受けたKrの95%が後遺障害を起こし人工円板を除去する事態となった。その為、米国立衛生研究所(NIH)からTMD治療方針は「非侵襲的な保存療法で管理し、さらに行動療法によって補完すべきである」と提唱した。
顎関節症の症状の出現はほとんどの例で一時的であり、再発することもあるが、90%近くの症例で症状が重くなることがないため、2000年以降は、TMDは「安静にしてしばらく様子を見る」ことがスタンダートとなった。

安静から運動へ

最近では、TMD症状があり痛む場合でも早期から積極的に運動をさせる対応に変化してきている。
運動とは
  1. 能を再現する体操的運動(リハビリテーション)
  2. 外部から物理的手段を用いる運動(マッサージ、電気刺激など)
を言う。
今までの開口訓練は「関節の可動域を増やすため」であったが、現在は「ストレッチ的」な意味合いとなっている。

咬合とTMD

咬合TCについて     日本顎関節学会より
「症状改善を目的とする咬合TCは行わないことを推奨する」(グレード1D=強い推奨)と発表された。
咬合TC、特にイコライザー(下顎の後退を止めている接触)削合により下顎後退をし、頚部圧迫や頸椎彎曲変化などを起こし身体症状が発症し、その後、頸椎の生理前彎消失の定着を起こし、頚部循環低下、虚血性筋痛、筋膜の癒着、TMD発症、下顎等吸収、体調不良などの身体的症状が定着していくと考えられる。
そのため咬合TCは行わないほうがよいとなった。

TMD診断基準のスタンダード「筋膜痛」を理解する

RDC/TMD(The Research Diagnostic Criteria for Temporomandibular Disoders)のTMD診断方法は世界共通条件で比較できるように考えられている。
アンケートと丁寧な問診と身体的検査から診断をする。
その為、国際的学術雑誌などではRDC/TMDに準拠することが一般的となっているため、世界的な診断基準として用いられている。
RDC/TMDによるTMD原因として以下のものがある。
AxisⅠ
グループ1 筋膜痛 78% (a 放散する筋膜痛 b 関連痛のある筋膜痛)
グループ2 関節円板の偏位が認められるもの 35%
グループ3 関節痛 24%
グループ4 TMDに影響する頭痛
 
AxisⅡ 心理、社会面の問題

 
ようするに
TMDは78%の原因が筋膜痛によることが分かってきた。
 
筋膜の役割や特徴は以下である。
  1. 支持組織としての役割:組織を包み込み、外力から組織を守り、静的に筋と骨格を維持し脈管系のネットワークを形成、把持する。
  2. 筋膜は不活動により拘縮する→「動かないと固まる」=「コリ」(ツッパリ感がでる)
  3. ストレッチ刺激で筋膜が再生する
要するに、筋膜を動かさないと「コリ」ができ「脈菅系ネットワーク」で痛みを伝えるということである。
そして「コリ」が「トリガーポイント」となり「関連痛」を起こす。
このトリガーポイントは成長し、筋膜を癒着させるため、「コリ」が増えていき「TMD症状」としての関連痛を増加させていく。
そこで、TMD治療とは=筋膜痛の治療であり、TMD治療=トリガーポイントの活性の低下を目指すことになる

筋膜痛の治療

  1. ストレッチ&スプレー→温冷交互にあてる
  2. トリガーポイントブロック注射療法→気胸や神経損傷などの合併症が一定の割合で起こる
  3. 阻血(虚血)性局所圧迫法
仁尾jk4 筋膜のマッサージ法

非侵襲性で安全性が高く、かつ筋膜痛に効果の高い徒手療法は3+4のマッサージ方法である。 マッサージは歯科ユニットでアロマオイルを使用して行う。
マッサージによりトリガーポイントを減少させるだけではなく、マッサージにより脳活性をさせて鎮痛作用のある内因性オピオイド(脳内麻薬)で痛みを消していくことも治療目的の一つである。
以前から行われる投薬療法は、筋膜痛由来のTMD症状には効果がない。
そのため、最近は副作用の少ないアセトアミノフェン(カロナールなど)を投与する。
アセトアミノフェンの効能に変形性関節症が追加されたため、以前の1回300~500mgが300~1000mgに、1日900~1500mgが投与間隔4~6時間で最大4000mgまで用量拡大されたことも使用理由の一つである。

結論

TMD治療基本は
  1. 筋膜痛由来の顎位変動、咬合変化の精査と診断
  2. 全身特に頭頚顎部、肩部の循環低下の改善と精神、心理面の安定化
を行うことである。
「身体の緊張を解く」 「エクササイズを取り入れた生活習慣の改善」「原因と対処法を説明して精神的に安定をさせてあげる」
原先生の治療方針は、マウスピースを使用せず、まずはセルフマッサージ指導、行動療法などを基本とし、それでも症状の改善をしないKrにはオフィスケアとしてメディカルマッサージなどを自由診療として行うようです。
セルフマッサージ用にDVDと専用推奨アロマオイルを物品として販売しているそうです。
TMD治療は筋膜マッサージをまずは行うとすると、治療に導入しやすいとは思いますが、1時間メディカルマッサージとして院内で行うとなると、もう少し実習がこの講義で行えたらと思いました。

疑問点

マッサージで治るもの?痛みを軽減させて付き合っていくもの?
セルフでできるもの?術者がやるべきマッサージとして、効果は手技のテクニックに頼る感じかな?
按摩や、ストレッチショップ、整体の手技と違うのか?
どこで、習う?その費用はどのくらい?自己学習できるか?
本やDVDのリストを探してください。

2014.11.30 神奈川大学大講義レポート 田邉
(2015.01.27)



19.KYバイト講習会レポート

レポート作成:Dr 田邊 文

KYバイトは義歯、TMD,睡眠時無呼吸症候群などに応用ができる咬合採得法。

人間にとって生命をつかさどる中で最も大切なものは
1 脳 2 心臓 3 口 である。
口でのトラブルは生命に直結しないとの認識のため、多くの人は歯科受診を軽く考えている。なんでも噛めれば体調不良を防ぎ、健康になれるとの認識をもっと人々が自覚をするべきである。

義歯について

義歯は500症例やると一人前といわれている。今の時代では500症例をこなすのに25年かかる。高齢社会が進む中で、これからは義歯やインプラントを必要とする人が増加をしていくため、義歯を制すれば歯科経営もうまくいく。村上先生曰く「義歯は下手なうちは自費で、上手になったら保険で」というくらい、保険点数できちんとした義歯を製作するのは割に合わない。保険点数で歯科経営をカバーすることは難しい。

KYバイト

無歯顎の考え方として、印象がイマイチでも咬合が適切であれば噛める可能性を残していると思っている。?み合わせが義歯の成功へのKEY(キー)であると考え、KYバイトと命名した。KYバイトは無歯顎、有歯顎にも可能。軟パラ(フィンワックス)リマウント法を基にしている。水平的顎位を基準とした咬合採得法である。

方法

  1. パラフィンワックスを幅22-24mm短冊状にカットする。
  2. 高カロリー直バーナー(CT200のタンク)を使用して、それを熱しながら2回折りたたんで3枚厚さにする。これを2つから3つ作り重ねる。熱するのにアルコールランプは火力が弱く、ワックスに芯が残ってしまうため不向き。温水も使用できるが、水分が分離材になってしまうため、BT採得後に離れてしまうことがある。ユニット付属のトーチでもOk。
  3. 上顎口蓋正中縫線と下顎の舌小帯付着位置にマーキングをしておく。
  4. 2を2つ制作し、左右両臼歯(456)部分に置いて、Krには力を入れずにそっと上下の歯を合わせるように指示をする。噛んでといってはいけない。ワックスに1.5mmくらいの圧痕がつくように採得する。3でマーキングした上下が合っていることを確認する。
  5. これを模型に介在させて平均値咬合器にマウントしていく。

*パラフィンワックスはミディアムのものを使用する。

全部床義歯の患者での流れとしては
  1. 口腔内を触診し現状確認 顎舌骨筋線など全体を触り、筋緊張を緩める。ただしこの時にKrに痛みを感じさせてはいけない。痛みを感じると筋緊張になり印象が取れないため。
  2. アルジネートとヒューマントレーと使用する(網トレーは×)。アルジネートは規定量より粉を1杯多く入れる。混水比ではマイナス15-25%。ラクネルで練るとよい。硬さの目安はアルジネートに触れても指に使いないくらいにする。トレーには山盛りで上顎では口蓋部分が一番高くなるように盛り、下顎では全体を高く盛る。固練りのため表面に凹凸があるので、流水下で表面をならしていく。水が界面活性材がわりになる。
  3. 印象は、上顎は奥からアーラインをカバーするように合わせてから前歯部へ倒してくる。下顎は前歯部を合わせてから臼歯部へ倒していく。そのほうが顎舌骨筋線の下まで舌にじゃまをされずに取りやすい。1-2分でアルジネートは硬化をする。印象が左右対称にとれているか、レトロモラーパッド、頬棚、上顎結節、小帯、顎舌骨筋付着骨縁下、上顎正中口蓋縫合部、舌小帯等必要な部分が取れているかを確認をする。
  4. 蝋堤のない基礎床をつくる。口腔内に入れて浮き上がりや痛いところがないか確認をする。基礎床の調整が終わったら、KYバイト法の蝋堤を654321部分に作る。この時に上顎正中縫線と舌小帯を口腔内にマーキングしておく。
  5. 咬合採得 Krには噛んでとは絶対に言わない。「両方の奥歯でそーっと合わせてください」という。数回繰り返す。上下左右の犬歯部を手で押さえて行う。採得後の蝋堤を模型に戻し、模型の後方から翼突下顎縫線が上下の正中と合っているか、確認をする。
  6. 排列試適 この時に機能印象をとることもある。基礎床の辺縁を伸ばしたいときは、トクヤマリベース2を使用するとよい。フローのシリコンで印象をする。接着剤は咬合面粘膜面も含め全体に塗布をする。先生はGCジニーのシリコンを使用している。
  7. 完成 下顎の義歯ではレトロモラーパッドを覆い、頬粘膜、舌の筋圧を受け止めている形態で、顎舌骨筋線と咬合平面が平行となり、左右対称であるかを確認する。上顎も結節など解剖学的に必要な部分を覆い、左右対称の形態か確認。セット時にデンスポットを全体に塗布する。咬合をして痛む場合、上顎では口蓋と咬合面を同時に強く押す。下顎は咬合面を強く押す。痛みがあれば印象に問題があったことになる。痛みがなく問題があれば咬合が問題だと判断をし、軟化したワックスを使用してKYバイトを採得し咬合器にマウントをして咬合調整を行う。

【2016年10月23日 Dr 田邊】
(2016.11.17)

WFが受講したセミナー