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金の歴史

2013年5月21日

金の歴史黄金の魅力と金の特性

人間と黄金とのかかわりあいは、約6000年にも及ぶといわれています。古くは、エジプト、中国の古代文明にまでさかのぼります。希少な存在として貴ばれてきた黄金は時として富と権力の象徴としてあるいは、女性の美しさを彩るものとして使われてまいりました。
永遠の光り、永遠の憧れである黄金は、今でも、私達を魅了する存在であることに変わりはありません。

金との永い関係の中で、人間は、多彩な価値を発見しました。中国では古くから不老長寿の妙薬として使用されたという伝説もあります。

日本でも、肺結核の治療を始めとして、健康増進剤として効果があるという説さえあります。そのようなことはともかくとして、金は採掘されたものが貴重な財宝として、何百年にわたって現在にいたるまで、貯えられ、その量は少なくなることがありませんでした。

金の歴史それは物質的に安全性が高いので加工による消耗がないことと、使用によって腐食して消滅したりすることがないことによります。

このようにして金が、歯科材料として、多く使われていたことは口腔内で清潔であることに加えて、加工しやすく変質しにくいという金の性質があることによるものです。

今日では、金が工業用としても使用されるようになりましたので、歯科における使用の割合は4.7%と少なくなりました。しかし、宝飾品としての価値が変らないと同様に、歯科における金の利用価値は素晴らしいものであります。もし経済的な事情が許すならば、歯科材料のうち、とくに歯の修復材料として、すべて金を使用して、患者さんに幸福を与えたいということが、歯科医学のもっている夢なのです。

気品の高い金

金は外観上の美しさに加えて、その特性は驚くべきものがあります。純金1gを巧みに細い線にすると3000m以上になります。たたいて金箔にしますと0.08ミクロン(0.00008ミリ)という薄さにまで延ばす事が出来ます。

純金は外気に強く、王水(硝酸と塩酸及び水との混合液)以外には溶解されません。

口腔内に入れる金属は、高カラット金合金が最も安全といえるのも判ると思います。

金合金(カラット金)

金の場合に限り、金合金の純度を表わす記号として(Karat≒力ラット)表示が世界的な標準となっています。

純金はK24、または24Kで表示されます。24は1日の時間、24時間から取ったといわれ、K24は金100%になります。正式にはフォーナイン99.99%以上です。KI8は18/24≒75%、金が75%入っている金合金となり、残り25%の他金属により、赤色、黄色、白色等の18Kカラット金合金にわけられます。

貴金属の場合、純度を示す規準の品位を千分率で表わされる事があります〜K18は750/1000と表示される場合がそうです。

歯科用の金合金は18K以下は口腔内で安全性を失います。

K20、K18、等は赤味のある金合金、白金とかパラジウム、銀等が多く入った白色系のものとにわかれています。

白金等が入った白金加金が色調、耐蝕性なと、総合的に比較した場合一番良いようです。

歯科医療に多く使用されている金合金

金の素晴しさはお判りいだだけたと思います。純金が歯科医療に使用されるのは、金箔、スポンジゴールド、コロイド金としてのみで使用されるに過ぎません。そのことは、純金は余りにも軟かすぎるからです。そこでいろいろな他の元素と混ぜ合わせ、歯科用材料合金として使われています。

歯は私達の健康をたもつため、楽しくそしておいしく食事をとるためにはもちろんのこと、日常生活においてお話しをしたり、歌っりするためにも重要な役割りを演じています。それだけに歯の治療で注意しなければならないのは次の様な点です。

治療用材料は生体にアレルギー性反応のないもので、口腔内で変質しないこと、歯よりもあまり硬くなく変形しないこと、などは当然のことで、さらに口腔内で金属が溶解して味覚lこ異常を感じだりしてはなりません。

高カラット金合金はそれらのすべてを満足させる材料として歯科治療に使われています。

しかし、現在の健康保険用材料としての金銀パラジウム合金のような、低カラット合金は、歯科用として最低な金属で、充分とはいえません。

高カラット金合金は、加工性が良く、歯質に近い硬さ、強さ、耐久性、熱電導性、に於いて理想的です。

金の歴史ですから、高カラット金合金は、色々の歯料医療用材料が進歩〜発達した現在でも、これ以上のものはない、最高の治療材料であることを、すべての人々が認めているのです。

健康で、快適に、しかも、清潔で、豊かな食生活を保つための歯は最高の材料をもって治療しておくことが大切です。

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