1分間人間ドック

突然、頭をバットで殴られたような激しい痛みに見舞われたり、日増しに頭痛がひどくなったりする場合は、「たかが頭痛」と軽くみずに専門医の診断をすぐに受けるべきだ。一次的に症状が和らいだからといって放っておくと命を落とすことにもなりかねない。

我慢できないほどの激しい頭痛が襲ってくるのは、恐ろしい病気が潜んでいることが多い。二次性頭痛と呼び、や脳腫瘍(のうしゅよう)、ウイルス感染で起こる髄膜炎などが疑われる。

くも膜下出血は、脳のなかの動脈瘤(りゅう)が破裂しておこる。破裂の数日前から徐々に血液が漏れ出すこともあり、ある日突然襲ってきた頭痛がだんだんとひどくなる。「突発的な頭痛には細心の注意がいる」(埼玉医科大学神経内科の金浩澤・助教授)。脳腫瘍や髄膜炎も数日から数週間、痛みが治まらずに症状は悪化していく。

二次性頭痛は一般の鎮静剤を飲んでもほとんど効かない。おう吐や発熱、ふらつきを伴うことも多い。日ごろから頭痛に悩む人も「今日の痛みはいつもと違う」と感じたなら、要注意だ。

二次性頭痛が疑われる症状
○突発性の頭痛
○どんどんひどくなる頭痛
○50歳以上で初めて起きた頭痛
○発熱したり、吐いたりする
○物が二重に見える、視力低下、マヒなどの症状を伴う
○最近、頭をぶつけたことがある
○いつもの頭痛と痛み方が違う
2005.3.20 日本経済新聞