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3.削らず詰めず塗って待つ 3MIX法

2007年、3MIX−MPを標章登録されたので
3MIXだけの記載になります
虫歯退治 3種の抗菌薬混合処方
WFでの改良、3MIX−YT?
10年以上も3MIX−MP改良法を行なってきた永年の実績(2007)

3MIXの混合抗菌薬を使う治療法は11年前から広まって来た方法です。

それ以前からWFでは同じような独自にセファメジンを使い混合抗菌薬を調合していましたが、3MIXの方が口内細菌の多くの種類の中の嫌気性菌や真菌に効果があるので、10年くらい3Mixを使って来ました。最近注目を浴びているのは、この3MIX混合材にMPという、キャリアー材を調合したもので、歯の感染部に置いて、仮封材で蓋をして消毒と補綴象牙質のできるのを待つ、歯髄神経保存療法です。

 

WFではMP材で無く、別のキャリアーを調合しています。それは


独特のさらに効果的な使い方
ユージノール樹脂油とテラコート抗生ジェル剤を使っています。効果は?


鎮静と、浸透性に優れ、通常のMPよりも、歯髄神経の安定無痛と、弱刺激による補綴象牙質生成促進に優れていると自負しています。
 
内科的治療の歴史と限界
歯科内科的治療では、かなり以前、40年以上もの前から、同じような方法で、できるだけ、歯髄神経をできるだけ保存しようとしてきました。
ただ、歯の個々の条件、患者さまの治癒能力、生活形態、感染した菌群の毒性活性などで、同じような傷、虫歯であっても、結果はさまざまです。
歯の中や歯肉という、体の末梢部分の組織は、非常に細かい経路で血液やリンパ液が浸透したり、循環しているので、わずかなばい菌外毒素や、浸透圧力変化、などの刺激でも、治癒されずに、細胞変性や、部分壊死や、血栓生成で、歯髄の全体壊死に数ヶ月から数年で移行します。
これは患者さまの身体の、その微細な組織内の体液循環と、免疫機構の能力によるのです。
つまり同じ処置をしても、治る可能性に賭けるだけで、いつも同じ結果が得られるのではなく、必ず治るとは保証できません。
その患者さまの生活習慣が重要ですし、それまでの患者様の身体の免疫状態が歯の治癒の生死を決定します。
 
3MIX法の説明
虫歯は、口の中にいるミュータンス菌など様々な細菌が、食べかすなどから酸を作り、酸が歯を溶かすことで起こる。虫歯部分にはびこる細菌を退治すれば、歯を削らずに虫歯の進行を抑え、歯の持つ自己修復能力により、元の歯に戻すことができる。

これが「3MIX法」による治療の考え方だ。細菌を殺す3種類の抗菌薬と、薬剤を浸透させる軟膏などの頭文字をとってこう呼ばれる。

悪さをする細菌を除き、生体の回復力に任せるのは内科では当たり前の治療法。それが歯科領域にはなかった
歯は、表面の硬い「エナメル質」、その下の「象牙質」、血管や神経が走る「歯髄」の3層構造。虫歯がエナメル質にとどまっているうちは、痛みはないが象牙質まで進行すると痛みが出ることがある。象牙質は「象牙細管」という細いチューブが集まってできていて、歯髄の神経につながっているからだ。

象牙質に達した虫歯の治療では、虫歯で色が変わった部分を削り、そこを消毒液で殺菌して金属などをかぶらるのが一般的だ。しかし、細管に潜む菌まで完全に殺すことは難しく、しばらくたつと虫歯が広がり、再び歯を削るケースが多かった。

3MIX法は、この弱点を克服する手法。虫歯部分に抗菌薬を塗り、樹脂などでふたをすると、薬で細菌が死滅する。虫歯で破壊された部分にカルシウムが沈着し、約1年後には象牙質部分が元のような状態に回復する。

虫歯は削って治す、という従来の常識を一新する手法だ。

この治療で使う抗菌薬は、メトロニダゾール、ミノサイクリン、シプロフロキサシンの3種類。新潟大大学院医歯学総合研究科教授の星野悦郎さんが、この3剤の組み合わせが無菌化に有効であることを発見した。
宅重さんは、この3剤に軟膏のマクロゴール(M)とプロピレングリコール(P)を加えることで、歯の中への抗菌薬の浸透性が高くなることを突き止めた。

いずれに薬も内科などで使われており、使う量は微量なので安全性には問題ないという。
2005.7.11 読売新聞

2005.7.11 読売新聞

●使用薬剤●
メトロニタゾール ミノサイクリン シプロフメキサシン
抗菌スペクトルの異なる抗菌剤を3種混合することで口腔内細菌に100%の殺菌効果があります。


歯周病の場合は3Mixをポケット内に注入した後、外科用のアロンアルファAを歯肉縁に流し、上からバーニッシュを塗布することで、一定期間歯周ポケットと口腔を遮断します。

1. メトロニダゾール;アスゾール
  作 用; トリコモナス症、膣トリコモナスによる感染症
  副作用; 末梢神経障害、四肢のしびれ、四肢異常感過敏症、発疹、舌苔、食欲不振、悪心、胃不快感、下痢、腹痛、白血球減少、AST上昇、GOT上昇、ALT上昇、GPT上昇、総ビリルビン上昇、Al−P上昇、LDH上昇、γ−GTP上昇、Candida・albicans出現、暗赤色尿白血球減少、中枢神経症状、痙攣、意識障害、構語障害、錯乱、幻覚、小脳失調、中枢神経障害、急性膵炎、腹痛、背部痛、悪心、嘔吐、血清アミラーゼ値上昇、肺腫瘍、乳房腫瘍
     
2. ミノサイクリン;ミノマイシン
  作 用; テトラサイクリン系の抗生物質で、細菌の発育を抑制する作用があります。ブドウ球菌、レンサ球菌、肺炎球菌、リン菌、赤痢菌、大腸菌、緑膿菌、クレブシエラなどに効力を示すので、内服は化膿性皮膚疾患、敗血症、呼吸器系疾患、オウム病、猩紅熱、眼・耳鼻科領域などの感染症に用いられます。またリケッチア、クラミジア、マイコプラズマ、梅毒トレポネーマ、炭疽にも効果があります。軟膏は歯科用で歯周炎に用いられます。
  副作用; 内服は食欲不振、吐き気、光線過敏症、倦怠感などが起こることがあります。まれに腎障害、ときに血液障害、けいれん、意識障害もあります。また、乳幼児では、歯の着色などの副作用が出ることがあります。なお、耳鳴りがしたら医師に相談しましょう。軟膏は塗った部分に痛みを感じることがあります。
     
3. シプロフロキサン;シプロキサン
  作 用; ニューキノロン系と呼ばれ、抗生物質に匹敵するほどの抗菌力をもつように合成された抗菌剤です。ブドウ球菌、レンサ球菌などの化膿菌や、リン菌、大腸菌、シゲラ属、インフルエンザ菌、緑膿菌、そのほか炭疽菌などの病原菌に対して殺菌的に作用します。したがって、呼吸器、泌尿生殖器、のど、眼、耳鼻科領域の感染症、乳腺炎や外傷・手術後の感染予防に広く用いられます。
  副作用; 発疹などの過敏症状、下痢、吐き気、まれに大腸炎、めまい、血液系の障害があります。ケトプロフェンとの併用で、けいれんを起こすことがあります。また著しい脱力感、強い筋肉痛を伴う横紋筋融解症、それに高齢者で低血糖症がまれにあります。これらはニューキノロン系抗菌剤に共通する副作用です。また過敏症として骨髄障害、血管炎を来すことがまれにあります。重症筋無力症の人では、症状の悪化を来すことがあります。アルミニウム、マグネシウム含有の制酸剤、鉄剤、カルシウム含有剤との併用で、相互作用が起こることがあるので注意を要します。