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糖代替甘味料およびう蝕予防におけるその役割

 

◇ 2008年9月26日スウェーデン・ストックホルムのFDI総会で採択された。

 非う蝕誘発性糖代替甘味料は、医薬品、食品およびガム、キャンディ、飲み物などのお菓子類に広く使用されている。このような代替甘味料には、ソルビトール、キシリトール、サッカリン、アスパルテーム、スクラロースおよびアセルファムKが含まれる。
 

 これら代替甘味料は、先進工業国のう蝕減少に寄与していると思われる。近年、初期う蝕の再石灰化を促進するために、飲料やチューインガムに特殊な非う蝕誘発性の代替甘味料を応用しようとの研究がされている。代替甘味料自体の抗う蝕性はなおエビデンス-ベースのデータで示されていない。しかし、チューインガムの場合、唾液流量の増加によりう蝕予防効果があると考えられる。

 FDI世界歯科連盟は、糖代替甘味料に関して以下の一般的に容認されている見解を支持する。
○多くの糖代替甘味料は非う蝕誘発性である。
○食品や飲料の糖を代替甘味料に変えると、う蝕発病リスクは減少する。
○お菓子類、チューインガムおよび飲料に非う蝕誘発性の代替甘味料を使用すると、う蝕発病リスクは減少する。
○キリシトールのうな非う蝕誘発性の甘味料を含有するチューインガムを常に摂取すると、その非う蝕誘発性および唾液刺激効果により、う蝕予防効果に寄与する。

引用文献
1)Matsukubo T and Takazoe I,Sucrose substitutes and their role in caries prevention International Dental Journal 2006,56(3)119-130.
2)Butt B The use of sorbital and xylitol sweetened gum in caries control.J Am Dent Assoc 2006.137(2)190-196


2009-5 記事 日本歯科医師会雑誌 Vol.62