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2025人が合格、合格率は63.3%、第107回歯科医師国家試験

■2025人が合格
合格率は63.3%
第107回歯科医師国家試験

第107回歯科医師国家試験の合格者が3月18日、厚労省より発表され、受験者3200人中2025人が合格した。合格率は63.3%で、第102回(平成21年)の67.5%から増加傾向が続いていたが、前回の71.2%より7.9ポイント減少した。受験者数は昨年度より121人減で、第102回の3531人をピークに減少を続けている。

新卒・既卒別に見ると、新卒者は受験者2241人のうち1642人が合格し、合格率は73.3%。前々回81.4%、前回80.4%と、2年連続で80%台が続いていたが、前回より7.1ポイント減少した。

一方、既卒者は受験者959人のうち383人が合格し、合格率は39.9%。こちらも前々回の47.5%、前回の48.4%と、上昇が続いていたが8.5ポイント減少した。また、新卒期を含めて受験回数2回での合格率は56.7%で、3回は43.5%、4回は26.9%であった。

男女別では、合格者数は男1194人、59.0%、女831人、41.0%で合格率は男59.8%、女69.1%。昨年と比較すると男女ともに減少した。合格率が男よりも女の方が高い傾向はここ数年続いている。受験者数は男1998人、62.4%、女1202人、37.6%で、昨年の男61.3%、女38.7%と比べ男の比率は増加し、女の比率が減少した。

■会員数の将来予測について
日本歯科医師会厚生・会員担当常務理事 守田 邦昭

国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、日本人の人口は2013年度の1億2724万7千人(推計)から、2060年度には8673万7千人に減少し、2013年度における人口割合の68%の水準になると見込まれている。
このような中、日歯は昨年、専門家に2060年度までの会員数の将来予測(試算)を委託し、その結果を先日開催した第175回臨時代議員会において報告した。

将来予測は、厚労省が集計した平成24年12月までの「医師・歯科医師・薬剤師調査」に基づいて実施。本予測の試算結果に大きな影響を与える歯科医師国家試験の合格者数については、2060年度における(1)人口10万人当たり歯科医師数が現行水準(約80人)となるように合格者数がコントロールされるパターンと、(2)合格者数が現行水準(約2300名)で推移するパターン等に分けて試算を行った。

その結果、会員数は2013年度の6万4617人(推定)に対して、2060年度における(1)のパターンでは2万6410人、(2)のパターンでは3万7476人となり、2013年度の会員数に対して、(1)のパターンでは40.9%、(2)のパターンでは58.0%の水準に低下する試算結果となった。加えて、日歯の組織率は歯科医師数に対して、2013年度の62.5%(推定)から、39.5%〜41.6%の水準に低下する試算結果となった。

因みに、歯科医師国家試験の合格者が現行水準で推移すると、2060年度における人口10万人当たりの歯科医師数は119人まで増加する見込みである。
したがって、日歯は未入会者対策と歯科医師需給問題の2つの大きな課題に同時に取り組まなければならない。これらの課題は、すぐに効果が得られる改善策を見出すことは難しいが、とりわけ未入会者対策はこれまでの地道な取り組みを継続していくとともに、新たな視点による方策を見出し、対応して参りたい。

2014年3月24日 提供:日本歯科医師会