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子どもの虫歯の少なさ、11年連続で全国トップ 

 新潟県「意識の高さ」胸張る

 子どもの虫歯の少なさで00年から都道府県別で全国トップを続ける県は、10年の調査でも平均本数が0・75本(治療済みの歯も含む)と最少で、11年連続トップになった。一方、国は10年度までに全国平均を1本以下にする目標を掲げていたが、達成できなかった。06年に全国に先駆けて1本を切った県は、順調に減らしている。

 文部科学省が、永久歯のほぼ生えそろう12歳(中学1年生)を対象に毎年行っている調査によると、10年の全国平均は1・29本。1本を切ったのは新潟を含めて6県にとどまる。新潟は06年に0・99本になり、09年の0・80本からさらに減少した。県内の中学校で調査したところ、虫歯が1本もない生徒は64%に上るという。

 県は1981年から「虫歯半減10カ年運動」をスタート。当時は5・03本と全国平均5・9本をやや下回る程度だった。歯を強くするという、フッ素を含む水で口をすすぐフッ素洗口の教育現場での普及や、小中学校の検診で虫歯だけでなく、表面が白っぽくなるなど虫歯になる前の段階で歯科医受診を勧めるなど、予防に重点を置いてきた。

 08年には全国初の歯科保健推進条例を制定。県健康対策課は「長年の取り組みで予防の大切さが浸透し、県民の意識の高さが一番の要因ではないか」と胸を張る。【小林多美子】

2011.05.27 記事提供:毎日新聞社