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洗口液や舌用ブラシ

口内ケア若者に拡大

デンタルリンス(液体歯磨き・洗口液)や舌用ブラシなど口腔ケア用品の売れ行きが急速に伸びている。体面に気を使い口臭にも敏感な20〜30代が主要購買層に台頭、普通の歯磨きに併せて利用する例が増えている。デンタルリンスの出荷額は増えている。デンタルリンスの出荷額は5年で1.6倍に増加。強まる需要に対応してメーカー各社は口臭予防機能を高めた新製品を相次ぎ投入する。

体面を気遣う20-30代増加
CFSコーポレーションのドラックストア「ハックドラック」では1月までの3ヶ月間、舌用ブラシは前年同期比63%、約70種類を扱うデンタルリンスや口臭予防スプレーは同19%それぞれ売上高が増えている。

舌用ブラシを十種類前後、そろえる東急ハンズ渋谷店はここ数ヶ月、売上は約1割増しだ。
ホームセンターのダイキは今年1月末までの3ヶ月間のデンタルリンスの売上高が前年同期比11%増。「20代、30代の客が目立ち、大手メーカー製品の伸びが大きい」

デンタルリンスでは今年下旬、「虫歯」と口臭の予防効果を併せ持つことをうたう新製品が相次ぎ登場する。ライオンの「クリニカデンタルリンス クイックケア」は香味がにおいを緩和、「デキストラナーゼ」と呼ぶ酵素が歯垢を分解する。サンスターの「サンスターDo仕上げリンス」はカルシウムイオンと殺菌剤を配合、汚れと口臭の原因菌を除く。
両社が昨春、発売した先代の商品はライオンが約280万本、サンスターが310万本を販売するヒットぶりだ。

口臭の原因とされる、舌の灰白色の汚れ「舌苔(ぜったい)」の除去ブラシでは、発売5年目をむかえたピジョンの「舌ブラシ」の05年の売上が前年比40%増しだった。「購買層は30代までが中高年を逆転した」(同社)という。

新商品も好調だ。STBヒグチ(東大阪府)が昨年9月に発売した「デントレディアス」は現在まで約9万本を販売している。

デンタルリンス5年で6割増加
口腔ケア商品を扱うメーカー15社が加盟する業界団体、日本歯磨工業会によると、04年のデンタルリンスの国内出荷額は約67億円。5年前に比べ約6割増えた。「05年」「の上半期も3割弱伸びた」デンタルリンスの使用率はまだ2割程度とされ、100%近い練り歯磨きとは対照的に市場の拡大余地は大きい。

口腔ケア商品の消費をけん引しているのは20〜30代。「20代でも7割弱が歯周病を発症」
「舌苔や食事内容が口臭の原因」などの事実が浸透、関心が急速に高まっている。
「口腔ケア商品は一度使うと、繰り返し購入するケースが多い」(サンスター)といい、市場拡大は続く見通し。

(2006.2.15 日本経済新聞)