White Family dental-site

 

すくすく育て!元気な歯!

 
-MyTownらぶりぃあさお掲載記事より-
1998年5月15日号

PART10:

環境ホルモン、活性酸素、生活習慣病と新しい言葉を耳にし、健康に関する注目度は日に日に高まっています。歯と健康についてホワイトファミリーの皆さんにお集まり頂き、心置きなくお話いただきました。

子供の顔色を伺い過ぎる親が増えている

T 最近は、有名人で、ガンにかかっていると告白することがニュースになるけれど、気になることがあります。ドクターから宣告された患者としての態度なんですが「タバコも酒もやめる気はない」と、記者会見の場で自分の今までを肯定するデモンストレーションの様にプカプカとタバコを吸う、または「薬は飲まずに自然療法で治す」と言う。

K 病因論を持ち出すのではないのですが、それまでの生活習慣の結果として発病しているのですから、謙虚に反省して、専門家の指導を受けることが自然だと思う。

I 開き直ったり、横柄な態度をしていることがニュースになっているのを見ると、医療従事者として担当医の心情を考えると割り切れないものがあるわね。人の人権や意思は尊重されるべきと思うのですが…。

T 患者の判断が間違った場合でも、専門家の指導には限界があります。専門分野で勉強してきた先生の判断や指導に、大の大人が人の言うことに聞く耳を持たないのでは。

F いまの子供や中学生が先生の言うことを、シカトして聞かないのを大人たちは何も言えない。そういう風潮を大人たちが作っているの。でもやるべきことはやらせる。毅然としてやらせる。我慢することは我慢させる。そう言うけじめの社会的雰囲気をマスコミも学校も、会社も、政府も再構築する責務が急がれていると感じるわ。

子供たちをとりまく環境は、大人が作っている

T 親たちは子供の顔色を伺い、嫌なことはやらせない、自分の子供だけはと、小学校の時代にあまやかして育てれば、中学校では先生の言うことを聞かない、わがままな、がまんすることをしない若者になる。親の言うことも聞かないし、しつけられていない人間になる。 ゲーム感覚で現実社会を見る子供  遊びでゲームで格闘技や対戦ものに慣れていれば、同じ感覚で反射的に相手を刺し、けり飛ばす。ゲームならリセットすれば生き返るが、現実では犯罪になるし、死んだら殺人犯。普段からゲームびたりで、好きなことだけしていれば、自分の衝動を押さえることは難しい。殺すつもりも無いのに殺してしまう。いまの子供は無意識に行ってしまう。「殺すなんて信じられない」と言っている他の子供たちも、ゲームの中で何人も殺していて、現実には同じように蹴り飛ばしてしまえば、生身の人なら打ち所が悪ければ死ぬとは思っていない。俺なら、もう少し手加減するし、キレたりしないと思っているから、なおさら困ったものだ。 けじめのある生活習慣が、健康な体・健全な社会を 健康で生活できることに感謝の心を

K 生き物の体って、とても精密で、それでいて許容量があって…。医学を学んだからなおのこと解るの。健康で生活できること、これは貴重な大切なこと。健康を保ち維持させるには専門家の助言に聞く耳を持ち、謙虚に毎日を生きられることを感謝する様な心構えが大切。そういう気持ちでいると、まわりの物や食べ物や、生き物すべてにやさしくなれるのでは?

T 一世代でもタガが緩めば、その影響は何世代にも及ぶ。子供をペット化し、育てることの責任感覚の狂った親たちや、夫婦でしつけ能力の劣った家庭で育てば、子供の幼少、学童期の環境は劣悪。おとなしい素直な小学生が過激に反抗的に、聞く耳持たない中学生になり、嫌世的になり、ひねくれて精神が不健康になって、ドラッグやタバコ、テレクラ、デートクラブ、援助交際と、イージーで拝金主義(資本主義)に染まり、行動も健康とはかけ離れて行く様に思います。いまの政治、社会そのもの。権利ばかりで義務と責任を忘れ、今の快楽を優先する大人たち。ゴミの投げ捨て、タバコのポイ捨て、ゆずる優しさや、歩行者の気持ちを忘れた、弱肉強食のドライバー、愛というオブラートでごまかした単なる肉欲の、節操のない不倫交際。環境破壊と地球温暖化と騒がれても、売れば売れる大排気量の車。今さえ良ければ、後の50年後、100年後はと真剣に悩み、生活を変えようともしない…。

F いま言ったことは自分とはほとんど関係ないと思っていても、実は気が付かない所で関与しているの。改革の気概や、行動が不足する誰かがやるだろうの不参加の社会。ダイナミックに変化している海外諸国と比べてみれば分かる。私たち一人一人が関与し、発言し、行動する。その結果でしか変化しない。私たち一人一人の行動の結果が今の日本を作っている。政治家まかせ、人まかせでは、本当に末恐ろしい。

食べることの大切さをまず親が知ろう

T 歯の病気にしても、海外では、6か月ごとにチェックアップとクリーニングを受けることは、小学生でも当たり前にやっている。10代の100名の子供を検査して、虫歯があるのは数名のみ。皆、歯並びも良く…。これは、矯正をしているからだけでなく、食事を食べることの大切さを親たちがよく知っているから。良く噛んで、楽しく食べ、唾液が良く出れば、飲み物なしで飲み込める。間食を少なく、躾にきびしく、その結果、あごの発育も正常で歯並びは良くなる。

K 唾液にはホルモンや免疫物質、ムタンなどの糖タンパクが含まれていて、良く飲み込むこと、唾液が多いことが、ガンなどの病気を防ぎ、飲尿などの同素療法(ホメオパシー)と同じ効果があるの。

T F先生はこの間まで、若い男の患者さんにプラスチック充填をしないで、セメントにしていたけど、ADA(アメリカ歯科医師会)の研究発表では、ビスフェノールAの溶出は無く、血液中にも認められないとあった。これは信じられる。70〜80度もない口の環境では安定した物だしね。血液中でゼロであることがポイントだね。

K アメリカでは10年前から騒がれていた環境ホルモン、一番怖いのはダイオキシン。日本ではほとんど野放しですもの。

T アメリカばかりで嫌になるけど、ビタミンとミネラルが大切な栄養素なのはよく知られていて、気をつけている。さらに糖タンパクなどが、機能性栄養素として専門家の間で知られ、つい先週もFDAが店先で売られる食品(果物、肉も)だけでは、必要な栄養素を取りきれないほど、今の食物の成分が弱くなっているため、健康を考えるならサプリメント(補助栄養食品)を採るように、と発表した。

F アメリカで良く飲まれているのは、タイムリリースで、ナチュラル成分で、その糖タンパクを含んだものが多いの?

K マナテックのアンブロトースや、レクソール、メラルーカのサプリメントがそうかしら。景気が良いことで、いろいろな分野の研究がドンドン進んでいるわ。

T 同じ時代に生きていて、高い物価で、高い税金払って、どこか出かければ、渋滞で、レストランでは吸いたくもないタバコの副流煙を吸わされる。日本脱出でアメリカのグリーンカードでも申請しようか、ほんとに。
(今回は、不景気のせいか、みなさんストレスモード)

あなたの歯と健康を守る10カ条 −8020(80歳で20本を)達成のための提案−

1) 全身の健康管理に気を配る。

2) 1日30種類以上の食品を、1口30回以上噛む。

3) 野菜や歯ごたえのあるものをできるだけ食べる。

4) 清涼飲料は避け、飲料に砂糖を入れない。

5) 食品は薄味で、インスタント食品は避ける。

6) 食後は必ず口の中の食べカスを除く。

7) 歯の清掃は歯ブラシだけでなく、歯間用の糸ようじや歯間ブラシを使う。

8) 6か月毎に少なくとも3回以上は歯ブラシ指導を受ける。

9) 30歳から定期的に検診と歯石掃除を受ける。

10) 不安を感じたら症状が無くてもまず受診する。

庄司文明(農文協より) 堤一樹、一部改案