種子油に神経毒性の抑制効果


東京工科大が確認

 東京工科大学は10日、種子油に含まれる物質チモキノンがアルツハイマー病の原因とされるたん白質「アミロイドベータ」の神経細胞毒性に対する保護作用があることを発見したと発表した。

 脳内の海馬や大脳皮質を模倣した2次元回路モデルを用いて実験した。アミロイドベータとチモキノンを同時投与したところ、アミロイドベータ単独投与に比べ、細胞死を防いだり、細胞毒性を抑制することが確認された。

 同大では今回の研究成果を受け、開発した脳回路モデルを疾患患者から作製したヒトiPS細胞由来の組織に応用すれば、動物実験を代替するヒト評価モデルとなる可能性があり、疾患解明や新薬開発の促進につなげられるとしている。


  2013年10月11日 提供:化学工業日報