小麦成分アレルギー、化粧品からも、
卵アレルギーも嘘表示

小麦成分含む化粧品でアレルギー=報告相次ぎ注意喚起−厚労省

 小麦を加水分解した成分を含むせっけんなどの使用後に、かゆみなどのアレルギーが起きたとの報告が相次ぎ、厚生労働省は15日、都道府県を通じて製造販売業者に対し、製品に注意事項を記載するよう求める通知を出した。

  同省によると、医療機関から9月以降、同様のアレルギー報告が21件寄せられた。製品の使用者がパンなど小麦を使った食品を摂取し、その後に運動したことで全身性のアレルギー症状を誘発したケースも複数あったという。
  このため、同省は医薬部外品や化粧品を対象に、半年以内に小麦由来成分を含む旨の表示や、異常があった場合に使用を控えることなどを製品に記載するよう求めた。(2010/10/15−19:08)

「アレルギー対応」名乗る卵に注意を
=根拠なし、健康被害の恐れ―消費者庁

時事通信 10月29日(金)


 「卵アレルギーの人でも大丈夫」などとうたい、インターネットサイトなどで販売されている卵には科学的根拠がなく、アレルギー患者が食べると健康被害が出る恐れがあるとして、消費者庁は29日、注意を呼び掛けるとともに、適切な表示を販売者に指導するよう保健所などに要請した。

  卵アレルギーは食物アレルギーの中で最も患者が多いとされ、アレルギーの人が卵を摂取するとじんましんや呼吸障害などの症状を起こす。卵に含まれる「オボムコイド」などのタンパク質が体の免疫に作用することが原因とみられている。
  消費者庁によると、「アレルギーの原因は臭み。臭みのない当社の卵は大丈夫」「特別に手を掛けて鶏を育てているので心配ない」などと宣伝しているサイトが複数確認された。中には卵1個が100円以上と高価な販売例もあった。

  しかし、同庁が専門家に確認したところ、原因物質の科学的な除去は困難で、反応を抑える仕組みも未解明のため、宣伝を信じて摂取すれば健康被害の恐れがあると指摘されたという。