職場のストレスは、仕事量の増大やリストラへの不安、上司の過度な要求などから生じるケースが多い。放っておくとうつ病などを起こすことも少なくなく、我慢せずに早めに対策を打つことが大切だ。

ストレスがたまっていっても本人はなかなか気がつかない。まじめで完ぺき主義な人ほど影響を受けやすいといわれる。無理を続けると身体的な症状となって表れる。頭痛や肩こり、食欲不振、全身のけん怠感、不眠に悩むことが多くなると要注意だ。風邪をひきやすくなり、いったんかかると治りにくい。

職場での行動に表れる兆候をチェックリストに示した。仕事の能率が極端に落ち始めたり、業務に支障が出るようになったりすると、早く専門医を受診した方がよい。心の病に対する偏見も根強いが、早い段階で治療すれば完治する確立も高くなる。

東銀座クリニック(東京・中央)の大江康雄院長によると、人間関係を理由に通院する患者の多くは上司の言葉に悩んでいる。「不満をためず同僚や社内の信頼できる人に日ごろから相談することが大切」という。






職場での行動に表れる主なストレスの兆候

・ささいなことに腹を立てて怒鳴る
・仕事でミスが多くなる
・遅刻や早退、欠勤が増える
・口数が少なく考え込むようになる
・話があちこち飛び脈絡がない
・仕事中に居眠りする
・態度が落ち着かない
2004.11.28 日本経済新聞