血糖値高いほど心不全に 早めの自己管理を


歯周病治療とオーラルヘルスケアも受けよう

血糖値高いほど心不全に 早めの自己管理を

 血糖値が高い糖尿病患者ほど、心不全で入院する割合が高いとする調査結果を国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)がまとめ、21日発表した。特に心筋梗塞など心臓の持病をもともと持っている糖尿病患者は血糖値の影響を受けやすかった。

 同センターによると、これまで血糖値と心不全の相関は明らかにされていなかった。糖尿病・代謝内科の岸本一郎(きしもと・いちろう)医長は「食事、運動、治療といった自己管理を早めにしっかりすることが、糖尿病にも心臓を守ることにも必要だ」と話した。

 調査対象は、2000〜07年にかけて同センターに入院した糖尿病患者約600人。入院した際に血糖値「HbA1c」(ヘモグロビンエーワンシー)を測り、8・3%以下、8・4〜9・5%、9・6%以上の3群に患者を分け、その後1〜10年の間に心不全になっていたかを調べた。

 患者のうち、心不全で入院したのは約90人。HbA1cが高いほど、入院する率が高かった。

 さらに心臓病の有無や重症度を分け比較した。すると、HbA1cが9・6%以上で重い心臓病を持っている患者群は、心臓病がなく8・3%以下だった患者群より入院する率が9倍高かった。

2014年4月22日 提供:共同通信社