感染症ウイールス:感染性胃腸炎
  

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 今年もまたノロウイルスが流行しそうです。正確に言うと「ノロウイルス」というウイルスはなく「ノロウイルス属」の中に「ノーウォークウイルス」というものがあって、これが感染性胃腸炎の中の大きな原因となっているのだそうです。最近よく聞く名前ですが、別に新しいウイルスというわけではなく、以前からあったものの、このウイルスがしっかり認識されるようになったのがこの10年ほどであるだけです。今から考えると、昔々「お腹の風邪」と呼ばれていた病気、あるいはカキの食中毒はすべてこのウイルスが原因だったようです。このウイルスは感染者が吐いたものや便が口に入ってうつります。ですので手洗いが非常に重要で、これをしっかりやっていれば防げます。残念ながらアルコールではウイルスは死滅せず、とにかく洗って手から落とすことが大事です。また、衣服や寝具、家庭用品、家具などの表面で数週間生存できるため、帰宅時に手洗いするだけでなく、調理などをする際には必ず手洗いをしましょう。感染者が出てしまった場合は、その吐いたものや便が飛び散らないよう十分に注意してビニールなどで包み、拭いた布などは洗うのではなく捨てて処分します。免疫力の低い子どもや高齢者は重症化しやすいので、過剰に恐れる病気ではありませんが、日頃から手洗い習慣をつけて感染を防ぎましょう。

2013年12月3日