糖質多い食品の目安に

GI値(グリセミック・インデックス)とは、食物に含まれる糖質が体内に吸収される速さを示す指数。食品中の糖質は体内でブドウ糖に分解・吸収されて血液で運ばれる。ブドウ糖が血液中でエネルギーに変わるには、すい臓から出るインスリンとうホルモンの助けが要る。血糖値が上がるとインスリンが分泌され、その分泌が急だと脂肪細胞の合成が促される。つまり脂肪になりやすくなる。GI値の低い食品を食べてインスリンの急激な分泌を抑えようというのが、新しいダイエット法として注目されている。

ただ、東京慈恵会医科大学の横山淳一・助教授によると「GI値の厳密な測定は困難。GI値は糖質をたくさん含む食品の判断基準になる値であり、肉類など糖質を多く含まない食品にはあまり関係がない」。GI値は糖質を多く含む主食を選択する際の大まかな目安にするのがよさそうだ。

一般的に、食物繊維を含み精製度が低い食品のほうがGI値は低い。玄米や全粒粉のパンなどだ。食物繊維が糖質の消化・吸収のスピードを抑えるためだ。野菜・豆類を食べ合わせるのも同様の効果がある。低GI値の食品でも取りすぎるとダイエットにならないので注意が必要だ。

(2002.4.6 日本経済新聞)