勝手に基準値を都合で変える政府関係者に

国際世論から批判、学校基準は安全でない!!!!


学校基準は「安全でない」 ノーベル賞の米医師団

2011.05.2 提供:共同通信社

 福島第1原発事故で政府が、福島県内の小中学校などの屋外活動制限の可否に関する放射線量の基準を、年間20ミリシーベルトを目安として設定したことに対し、米国の民間組織「社会的責任のための医師の会(PSR、本部ワシントン)」が2日までに「子供の発がんリスクを高めるもので、このレベルの被ばくを安全とみなすことはできない」との声明を発表した。

 PSRは1985年にノーベル平和賞を受賞した「核戦争防止国際医師の会」の米国内組織。

 声明は、米科学アカデミーの研究報告書を基に「放射線に安全なレベルはなく、子供や胎児はさらに影響を受けやすい」と指摘。「年間20ミリシーベルトは、子供の発がんリスクを200人に1人増加させ、このレベルでの被ばくが2年間続く場合、子供へのリスクは100人に1人となる」として「子供への放射線許容量を年間20ミリシーベルトに引き上げたのは不当なことだ」と批判した。

校庭20ミリ・シーベルト規制「妥当」…安全委

2011.4.30 提供:読売新聞

年間20ミリ・シーベルトの放射線量を上限に福島県の保育園や幼稚園、小中学校の校庭利用を認める政府の方針に抗議して、小佐古敏荘(こさことしそう)内閣官房参与が辞任をした問題で、原子力安全委員会事務局の加藤重治内閣府審議官は30日、福島第一原発の事故対策統合本部の共同記者会見で、「線量をできるだけ低くする努力は必要」としながら、基準自体は「国際放射線防護委員会(ICRP)の考え方に基づいている」と述べ、妥当とする考えを示した。

 文部科学省も当面は現行の基準を続ける考えを示したが、福島県生活環境部の佐藤節夫部長は30日、「地元は不安が高まり、何を信用していいのか、ということになりかねない」と、政府の混乱ぶりを批判した。

校庭利用基準、安全委開かず「差し支えない」

2011.4.30 提供:読売新聞

 福島第一原発事故について政府が設定した校庭利用基準を検討する際、原子力安全委員会(班目(まだらめ)春樹委員長)が正式な委員会を開かず、2時間弱で「差し支えない」とする助言をまとめ、国の原子力災害対策本部に回答していたことが分かった。

 安全委事務局の加藤重治・内閣府審議官が30日の記者会見で明らかにした。

 加藤審議官によると、4月19日午後2時に同本部から助言要請があり、事務局が、班目委員長を含む5人の委員から、対面と電話で意見を聞き、助言をまとめた。委員会が開かれなかったため、議事録もないという。加藤審議官は「19日以前から、文部科学省とは協議しており、委員の間でも話し合い、かなりの合意ができていた。この日の意見聴取だけでまとめたわけではない」と説明している。

場当たり的」批判、官房長官は「誤解」強調

2011.5.1 提供:読売新聞

小佐古敏荘(こさことしそう)東大教授(放射線安全学)が、東京電力福島第一原子力発電所事故を巡る政府の対応を「場当たり的だ」などと批判して内閣官房参与を辞任したことは、首相が東日本大震災後に次々と任命した参与を使いこなせていない実態をあらわにした。

 首相は30日の衆院予算委員会で、「見解の相違だ。政府は参与の意見も含め、議論の結果に基づく原子力安全委員会の助言で対応している。場当たり的とは考えていない」と強調した。

 高木文部科学相は小学校などの校庭利用の安全基準に関し、「この方針で心配ない」と明言。枝野官房長官も記者会見で「20ミリ・シーベルトまでの被曝(ひばく)を許容したものではない。明らかに誤解している」と反論した。

 ただ、震災後、小佐古氏を含めて6人も参与に起用したのは首相自身だ。今回の事態が新たな痛手となるのは避けられそうにない。