Lesson392

父が思春期前に喫煙、息子肥満 英大調査、娘は影響なし



 思春期前にたばこを吸い始めた父親をもつ男性は、肥満になりやすい傾向にあることが英ブリストル大の調査でわかった。親の喫煙習慣が次世代の体形に影響することを示唆する結果だが、同じ喫煙習慣をもつ父親でも娘の体重には大きな影響は見られなかった。欧州人類遺伝学会誌(電子版)に論文が掲載された。

 90年代前半に子どもが生まれた英国の親子約1万5千人を対象にした追跡調査の一環。研究チームは、喫煙者の父親をもつ男性5157人と女性4516人について、父親がたばこを始めた年齢ごとに、子どもの肥満指数(BMI)などを比べた。

  その結果、父親が11歳より若いときに喫煙を始めたグループで、息子のBMIが13〜17歳にかけて有意に大きく、肥満傾向が裏付けられた。5〜10キロ分の体脂肪が多かったことになるという。娘の場合も、父親の喫煙開始が早いほどBMIが増える傾向がみられたが、男性ほど有意差は確認できなかった。なぜ父親の喫煙習慣が息子に影響するか、詳しい仕組みはわかっていないという。

(ワシントン=小林哲)


2014年5月1日 提供:朝日新聞