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禁煙5年間は糖尿病注意 6万人追跡調査で判明
 


 喫煙者はたばこを吸わない人に比べ糖尿病になりやすく、禁煙しても5年未満だと発症リスクは高いまま、との調査結果を、国立がん研究センターを中心とした研究チームがまとめ29日、公表した。

 分析を担当した国立保健医療科学院(埼玉県)の大庭志野(おおば・しの)・特命上席主任研究官は「禁煙成功後も安心せずしっかり体調を管理してほしい」と話している。

 チームは10都府県の40〜69歳の男女計約5万9千人を1990〜2003年の期間で10年間にわたり追跡。喫煙者は男女ともに、たばこを吸わない人と比べて糖尿病を発症するリスクが高い傾向があることが裏付けられた。

 禁煙して5年未満の場合、女性は吸わない人に比べ発症リスクが2・84倍、男性は1・42倍と高いままだった。

 男性を対象とした分析では、禁煙前に吸っていた1日当たりの本数が多いほどリスクは高く、1日25本以上だと2・15倍と判明。また、5年以上禁煙していると、吸わない人と同程度までリスクが下がったという。


2012年2月29日 提供:共同通信社