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歯科用セメントは、種類が多く、その用途も多岐にわたっていますが、各材料ごとの特徴を充分に理解した上で臨床に用いることが重要になります。
◎歯科用セメントは、合着・接着の効果によって、以下の3種類に分類されます。
| 1. |
嵌合力によるもの |
| 2. |
嵌合力を主体とし、極めて小さい効果であるが歯質のCaとキレート結合することによるもの |
| 3. |
象牙質に対しては、接着性モノマーを浸透させることによって、また、金属に対しては接着性モノマーが金属の酸化膜を介して、それぞれ二次的結合することによるもの |
◎現在使用されているセメントの種類には、下記のようなものがあります。
| 1. |
リン酸亜鉛セメント |
| 2. |
グラスアイオノマーセメント、レジン添加型グラスアイオノマーセメント、カルボキシレートセメント、酸化亜鉛ユージノールセメント |
| 3. |
接着性レジンセメント |
インレー、クラウンやブリッジなどの歯冠修復物の合着・接着に関して、様々な選択肢があります。例えば金属補綴物や陶材屋焼付鋳造冠においては、グラスアイオノマーセメント(レジン添加型グラスアイオノマーセメント含む)が、その機械的性質、生体親和性、操作性、フッ素徐放により歯質強化が期待できるなどの点から第一選択として挙げられると考えられます。また、レジン系補綴物やポーセレンジャケットクラウンのようなオールセラミック補綴物では、審美性の点や接着の良否と理工学的強度が破折と関係しているとされるため、接着性レジンセメントを使用することが望ましいとされています(ただし、近年市場に登場したジルコニアなどを使用した高強度のセラミックスには、その材料そのものの機械的強度が高いため、グラスアイオノマーセメントも使用できます)。 |