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医科新卒合格率100%は5校、2014年医師国試

新卒合格率100%は5校、2014年医師国試

 厚生労働省は3月18日、第108回医師国家試験の合格者を発表した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。全体の合格率は90.6%、新卒に限った合格率も93.9%で、ともに前年より0.8ポイント上がった(第107回の結果はこちら)。

 新卒者の大学別の合格率を見ると、福島県立医科大学や順天堂大学、佐賀大学、山梨大学、防衛医科大学校の5校が100%だった。一方、前年より10ポイント以上下がったのは2校で、帝京大学は前年より21.7ポイント下がり67.9%で80位、近畿大学は14.4ポイント下がり76.2%で79位。帝京大学は、既卒を含めると、合格率は64.8%となっている。

 第108回国試は、既卒も含めて全体で8632人が受験し、7820人が合格した。新卒のみを見ると、7749人が受験し、7275人が合格。2008年度には、医学部の定員増加が始まり、16校で168人が増加したが、新卒者の受験者は第107回と比べて7人増(合格者は70人増)にとどまっている。新卒者の中には、2008年度以前の入学者も含まれている可能性があり、定員増ほどには受験者は増えていないと見て良い。

 合格率100%となった大学は、いずれも昨年より順位を上げた。福島県立医大(第107回8位)、順天堂大(同6位)、佐賀大(同44位)、山梨大(同61位)、防衛医大(同39位)。一方、85%を下回ったのは帝京大学(同68位)と近畿大学(同64位)に加え、84.8%の福岡大学(同74位)で、いずれも第107回を下回る合格率だった。

 2008年度の入学定員に対する受験者数を見ると、最も低かったのは山梨大学で77.3%(第108回国試の合格率100%)。他に90%未満だったのは、山形大学が85.5%(同97.9%)、京都府立医科大学が87.4%(同96.7%)、琉球大学が88.0%(同98.9%)、北海道大学が89.0%(同95.5%)、佐賀大学が89.5%(同100%)となった。

 2014年度の数値は、テコムグループのサイトによる。

表1:第108回医師国家試験の新卒の合格者数一覧
(医学部を持つ大学・医科大学、計80校分を集計。新卒の受験者数に対する合格者の割合が多い順にランキングを作成。同数の場合は、「合格者数」が多い順に掲載)

表1:第108回医師国家試験の新卒の合格者数一覧


2014年3月19日 提供:池田宏之(m3.com編集部)