White Family dental-site



高齢社会対策としての世界会議に向けて
日本歯科医師会会長 大久保 満男

 8月25日より31日までの7日間にわたり、トルコのイスタンブールにおいて第101回FDI(世界歯科連盟)年次世界歯科大会が開催された。連日、早朝からの会議、夜は各国のレセプションへの出席という、いつもながらの強硬日程だった。
 その中で、インターナショナル・スピーカーとして、世界最速の高齢化が進行しつつある我が国の現状を示し、それを歯科保健・歯科医療を通して、どのように乗り越えるのかの講演をし、各国の代表から大きな関心が寄せられた。
 講演終了後、とりわけアメリカやドイツ、香港など、日本に続いて今後高齢化が深刻となる国々から様々な質問が出た。特に在宅歯科診療に関する質問が多く、どの国も困難な課題であることがうかがわれた。例えば、アメリカでは在宅より施設の入所者が多く、ドイツは在宅療養者が多いなど、各国の現状に相違があり、それぞれに訪問診療の難しさを語ってくれた。
 いずれにせよ、最速の高齢化を経験しつつある我が国が、その対策においても世界の最前線に立っていることは間違いないことであり、その政策を確固として示す必要があると感じ、平成27年3月に東京において本問題に対する世界会議を開催することとし、準備を始めている。

2013年10月29日 提供:日本歯科医師会