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歯周病で失った骨再生

製剤塗るだけ 阪大など最終治験へ

大阪大学の村上伸也教授と科研製薬は、歯槽のう漏や歯肉炎など歯周病で失われた骨を再生する治療法を開発した。骨の成分を増やす特殊なたんぱく質を患部に投与するだけ。重症になる前に治療すれば、歯を抜かずに済むようになるという。今年度中に最終的な臨床試験(治験)を開始する予定で、2015年以降の実用化を目指す。

 歯周病は口の中の細菌が原因で発症する。炎症が起こり歯を支えるあごの骨が破壊される。悪化すると回復が難しく、歯が抜けてしまう。成人の約8割が原因菌に感染しているという。

 新技術は骨の再生を促すたんぱく質「FGF―2」の製剤を、手術の際に患部に塗る。ビーグル犬の実験などで効果を確認し、実際に患者でも試した。投与から9カ月後にあごの骨の量が約6割増えた。今のところ重大な副作用はないという。

 簡単な手法なので、歯科医院などでも治療できると研究グループはみている。重い歯周病の治療では、患部にできた穴を特殊な膜でふさぐなどの手法を用いているが、実施できる医療機関が限られているという。

2012年6月30日 提供:日本経済新聞