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セミナレポート:Regenerative Dentistry Ichiro Nishimura 、Dr高島

西村先生はUCLAにて 顔はアイデンティティでありI.Dであるという信念に基づき、顎顔面補綴を研究されています。
今まで、顎顔面補綴はエピテーゼが主流でしたが、昨今の医療技術の進歩により、ご遺体をドナーとし、レシピエントの顔にかぶせたり、再生医療技術により、皮膚の移植や顎骨の研究をされています。

西村先生のおっしゃるところによると、顎顔面補綴においてのゴールは、形や色をゴールにすると、ゴールが不明瞭となるので、人としての感情を表現できる顔をつくることをゴールにするべきでは、とのことでした。
その上で、歯科医療は、人間の表情という本質の根源に注視する大切な仕事であるとのことをお話されていました。

また、遺伝的なデータの分析により、顎骨の骨吸収の発現しやすさを研究されています。
現在は、感染による骨吸収は、粘膜由来ではないかと考える説もでており、炎症性の部分に粘膜が増殖することにより骨吸収が起きている可能性があるそうです。
また、抜歯後の骨吸収にも個人差が見られることより、遺伝子スクリーニングの結果、Minor Alleleは必ず骨吸収の状況が悪く、Major
Alleleは環境因子によりコツ吸収が起きるリスクがあるそうです。
なので、Minor Alleleに分類される患者さんは、抜歯と同時に積極的に骨補填や骨造成を行ったほうが予後が良いそうです。
(Major Alleleは純粋なアフリカ人に多く、その他はMinorであることが多いようです。)

また、義歯を入れれば入れるほど骨吸収が起きるデータが取られており、垂直的骨吸収は粘膜が誘導している可能性が否めないようです。

義歯は使用感や残存歯のリスクなどがあることより、抜歯同時GBR,または抜歯即時埋入などインプラントがますますスタンダードとなりそうです。

2011年11月7日