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リスクマネージメントは平常時に、
神奈川歯科大 新カリキュラム、災害時の歯科医療学ぶ

 ◇被災地支援の実績生かし

  神奈川歯科大学付属病院(横須賀市)は、東日本大震災などの被災地にボランティア派遣した歯科医師らの報告を基に、実践的な「災害歯科医療学」のカリキュラムを作成し、年内にも臨床分野の授業として導入する方針を決めた。歯科診療の支援活動で得た課題や実績を将来の災害時に生かす目的。報告から学問体系を構築するユニークな取り組みで、注目を集めそうだ。

  今回の震災では発生から3日後、法医学に詳しい歯科医師2人を派遣して歯型からの遺体の身元を確認する支援を行ったほか、同窓会などと連携した「被災者救援プロジェクト」が発足。歯科医師、歯科衛生士、看護師、技工士で診療チームを編成し、主に岩手県陸前高田市や宮城県仙台、気仙沼、石巻の各市と南三陸町、松島町の避難所や介護施設で診療支援を行った。

  カリキュラムの対象は当面、歯科医師免許取得後に1年間の臨床研修を受ける「研修医」と、臨床実習を1年半受ける5年生。講師による講座に加え、複数のグループごとに討論して解決法を見いだすグループ討議の形式も取り入れる。このほか救命救急措置の実習も検討する。

  カリキュラムを作る小林優・病院長によると、阪神大震災、新潟中越地震など災害によって行政や医療側への被災者のニーズ、課題や問題点に違いがあるという。小林院長は「歯科医療としていかに解決していくのかを追求し、近い将来、学部教育にも活用できれば」と話している。【田中義宏】



2011年10月1日 提供:毎日新聞社