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10年前
アメリカ歯科界の現状  

1.歯科予防処置の年齢別処理状態

アメリカの歯科医師が患者に行う種々の予防処置の内、最もポピュラーな口腔清掃(スケーリング等)、口腔清掃指導、フッ素塗布が患者の各年齢層に対しどのように行われているかの実態調査結果が集計・報告された。

少年および10代の年齢の子供に対する処置としてはフッ素塗布処置が圧倒的に多かった(図1)。
(ADA news, Dec.16, 2002)

2.歯科関連業種学校への学生の進学状態

歯科助手学校への進学者は1996年までは徐々に増加する傾向であったが、その後は微減している。

歯科技工専門学校への進学者1991〜1992年度まではほぼ一定であったが、その後減少気味である。しかし、歯科衛生士学校への進学者は1993年以来ずっと増加傾向である。(図2)。
(ADA news, Oct.7, 2002)




3.少数民族学生の歯科関連高度教育機関への進学率は徐々に増加傾向である

図3を参照。
(ADA news, Oct.16, 2002)

4.患者さんは歯科に関する知識はどのようにして得ているか

アメリカの成人が歯科関係の健康管理・疾患の問題解決法などの情報をどこから得ているかという調査によると、やはり歯科医師からというのが多いので、歯科医師はこの点に十分な注意を払うべきである(図4)。
(ADA news, July.15, 2002)

5.歯科医師の1/3は歯科開業から早期に引退することを熱望している(図5)

(訳者注:今後歯科大学を卒業し、新規に開業する歯科医師が非常に少なくなるのがアメリカの現実である。

そこで開業していた地盤・権利を売って、引退資金に充てようとしても、一般開業医より収入が50%高い専門医の地盤であればどうにか売れるが、そうでなければ買い手が付かない恐れがあるとアメリカ歯科医師会雑誌には昨年記事が紹介されていた。

このことが本当に現実であるという証拠としては、前回私がアメリカ歯科医師の実態として本誌(日本歯科医師会雑誌Vol55, No8, 2002年11月号,P.88)に紹介した「歯科医師の収入」、「1999年度に実際に開業している歯科医師の構成年齢分布と2010年の予想構成年齢分布」を参照されたい) (ADA news, July.15, 2002)


  2003-4日本歯科医師会雑誌