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お口に発生するガンの70%は進行性

日本ではがんによる死亡者31万人のうち、口腔がんでなくなっている方は約2%に過ぎません。

しかし30年前と比べるとその数は2倍以上と著しく増加しています。

口の中は見えるし、感覚も鋭敏です。だから、早期に発見されることも多いのではないかと思われるかもしれません。

しかし実際には、歯肉では6%、頬粘膜では8%、最も発見されやすい舌でも23%程度しか早期に発見されていないのです。


口腔がんの5年生存率は60〜80%と言われていますが、初期がんでは90%以上の生存率も報告されています。

国立がんセンターによる口腔・咽頭がんの罹患/死亡率

多くの口腔がんの患者さんを治せない最大の理由は、口腔がんの7割以上が進行がんの状態で発見されることにあります。

口腔がんは早期に発見し早期に治療すればこわい病気ではありません。

口腔重層扁平上皮(口の中の舌も含む粘膜)の異形成は以下の過程で口腔がんに進行します。

正常粘膜 Normal mucosa
   ↓
過形成 Hyper plasia
   ↓
異形成 Dysplasia
   ↓
上皮内癌 CIS(Carcinoma in situ)
   ↓
がん(癌腫) Cancer, Carcinoma

口腔がんの発生の前には、この"がん"になる前の粘膜の変化が何年も続く場合もあり、この状態で発見し適切に治療すれば、口腔がんの発生を防ぐこともできます。

国別に口腔がんの死亡率(100,000人あたり)を比較してみると、国によって死亡率がかなり異なっていることがわかります。

なぜこんなに違うんでしょう?それには理由があります。
口腔がんを良く知って、健康維持・管理にお役立てください。

http://www.oral-cancer.jpn.org/ (群馬県口腔がん検診 山口齒科醫院)

2011.01.27 記事提供:歯科医師ニュース