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革新的医療機器の早期導入に向けて


「新医療機器・医療技術産業ビジョン(平成20年9月厚生労働省)」の具体化

■革新的医療機器の早期導入に向けて
  日本歯科医師会器材薬材・情報管理担当常務理事 稲垣 明弘

  歯科医療機器委員会の目的は、歯科器材の品質向上と安全性の確保により歯科医療水準の向上を図ることである。傘下に体外診断薬部会と新規材料部会を設置し、「新医療機器・医療技術産業ビジョン(平成20年9月厚生労働省)」に記載された「唾液による細菌検査システム」「歯科における再生医療」「革新的歯科医療機器・材料等」等の具現化に向けた検討を行っている。

  このうち、「体外診断薬部会」では、歯周病診断迅速キットの開発に向け、歯肉溝滲出液を用いた歯周病診断と治療効果のモニタリングの有用性に関する研究支援を行っている。これにより、客観的な歯周病診断が可能になると期待される。
  また、「新規材料部会」では、歯冠修復等の新規材料開発の推進を目的に「新素材開発ワーキンググループ」を設置し、当該新素材について、ユーザとしての「要求基準」作成の具体的検討を進めている。

  今後、より良い歯科医療を国民に提供していくためには、革新的な歯科医療機器を臨床現場に早期導入していくことが望まれる。日歯としても学会、産業界と連携し、行政の理解を得ながらこれらの事業を着実に推進していきたい。

2010.6.7 記事提供:日歯メールマガジン