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「マイタウン山手」掲載記事より。


2007.11月22日号 マイタウン山手掲載

口臭予防と歯周病(2)

野生の猿にはほとんど歯周病も虫歯もないのに、餌付けされた猿には多くの虫歯と歯周病が発生します。

長野県では「カリカリ食品運動」というのを小学校で行ない、虫歯の発生予防に効果を出しました。お口の常在菌プラークがカリカリ食品によって効果的に除去され、漬物などの醗酵食品に含まれる活きた乳酸菌が、常在菌の増殖を抑えることがわかってきました。

おならの臭い人は、お口も臭いようです。活きた乳酸菌は、醗酵食品の食物繊維の中に入り込んでいて、胃液の塩酸でも死滅せずに腸まで届き、おなかの中の悪玉菌腐敗醗酵を抑え、おならが臭くなりません。大腸がんも予防します。

お口の中の常在菌プラークの増殖を抑えて、歯周病の進行予防に効果的で、口臭も抑えてくれるのです。

漬物たくあん、キムチなど、乳酸醗酵食品を食事の最後に噛みましょう。


2007.9月23日号 マイタウン山手掲載

口臭予防と歯周病(1)

来院した患者様のお口の中の歯の間から、細い器具でプラーク(歯垢)を採取して顕微鏡で拡大して見せます。皆さん、「ア〜ッ!」と驚かれます。耳垢より少ない、ほんの0.01mgの世界です。

自分のプラークは身体の一部あであっても、そこに繰り広げられる口腔内の細菌の世界は、目が覚めるほど驚異的でネバネバしたゼリー状の中に生息する数100種の細菌群は、10億以上という数の多さで圧倒し、さらに時速400キロ以上の猛スピードで飛び回るエネルギーと、球形状のコロニーの中で、エイリアンの卵のようにうごめく様子!細長いミミズ状の菌や螺旋状の菌が回転し、跳ね回りながら、突き進む様子は、歯周病菌連鎖が日常的に私たちのお口の中で常に発生している証拠を示しているからです。

口臭や予防のためには、このプラークを抑制することがポイントです。


2007.7月26日号 マイタウン山手掲載

アンチエイジング歯科(7)

咬み合せでは、左右のバランスと奥歯の咬み合せの高さの維持が大切です。頭蓋骨の重さを頚椎だけで支えられないからです。

頚椎で骨損傷変形が起こると、脊椎神経の上腕や内臓の軽い神経麻痺により、手足躯体の筋肉の動きや体液の流れが阻害されてしまい、各所の病因になります。

体の重心や頭蓋軸が安定しないと重心補正のため、首背筋群が硬直し、肩こりや偏頭痛などの慢性疲労症候群を起こします。立ち疲れ、姿勢の悪化、肺活量の低下で冷え性になります。酸素量や糖代謝が落ちて、メタボリックにもなり、脳の認知機能低下の始まりです。

奥歯の咬み合せのバランスが良いことは、内臓や胃腸器官、腎臓機能の安定、重心の筋肉の柔らかさや体液の流れを保ち、鼻呼吸が深くなるので、代謝機能や精神神経機能の安定を促します。


2007.6月21日号 マイタウン山手掲載

アンチエイジング歯科(6)

さらなる高齢化社会に突入し、咬み合せの老化と歯周病連鎖の問題、高齢者の睡眠導入剤や血圧の薬の安易な服用の副作用による唾液減少、ドライマウスが問題になり、アメリカでも、高齢者のくさび上欠損やセメント質露出などによる知覚過敏、根面虫歯が問題になっています。

高齢の方は、年2〜3回のオーラルケアトリートメント、フッ素塗布による歯質強化、生活習慣の問診などの定期検診が必要です。免疫力が落ちて治りが悪い、新しい環境や考え方を受け入れ難い、自己流になったお口のケア、これらで問題を悪化させることが多々ありますので、治療やメンテナンスは、患者様と担当スタッフの両者の努力で解決しましょう。若い方は、アンチエイジングの歯科知識を深め、若い口腔状態を維持し、頭の重心を安定させることにより、咬み合せや歯列の重要性を再確認していただきたいです。


2007.5月24日号 マイタウン山手掲載

アンチエイジング歯科(5)

当院では、患者様には生活習慣のアンケート、唾液や咬合力、歯周組織の検査、口腔内細菌培養の問診や診査をし、歯周病連鎖による全身のメタボリックシンドロームの影響を推定します。また、食生活の影響による歯並びや咬み合せの変化、老化現象を診査し、今後起こりうる余病状態の予測アドバイスをし、治療プランをたてます。訓練として、顎や口元の筋肉群、舌の筋肉、顎底筋群、胸鎖乳突筋群などのトレーニングをし、表情筋の活性化を図ります。

噛むことからのあなたの生活を変えてください。歯科部門のアンチエイジングとして中高年の患者様に、いつまでも若く、少しでも老いを遅らせ、美しく生きることに、新たに関心を抱き、来院されて、興味を持っていただくよいチャンス、導入部分になることが期待されるのだと思います。


2007.4月26日号 マイタウン山手掲載

アンチエイジング歯科(4)

前号では、アンチエイジングを考慮した再治療を行うことで、顔つきを若返らせ、身体の不快症状を消失させることが可能であるとお話しました。今号では、アンチエイジングの目標とする容姿や体調、寿命の管理のための実際の治療方法をご紹介します。

まず、生活習慣病予防として、虫歯や歯周病の治療と管理を行います。修復再治療審美では、ホワイトニングやオールセラミックの実施。顔貌矯正では、歯列矯正や顎偏位、咬合歯科では、噛み合せや顎関節症の治療を施します。リハビリ歯科として総入れ歯や部分入れ歯の作製や調整、メンテナンスとしてPMTC(プロによる医療機器を使用した歯の清浄)やフッ素塗布をします。そのほかに、サプリメントやアロマの利用や生活管理。そして再生治療として、インプラントや骨移植、自家移植、粘膜移植、骨切り法等が行われます。


2007.3月23日号 マイタウン山手掲載

アンチエイジング歯科(3)

歯科医師会が推進してきた80歳まで20本の歯を残そうとういう運動があります。この運動が「老いを遅らせ健康でいつまでも美しく若々しくありたい」という現代のニーズに合わせて体系づけられてきました。

これまでの古い修復や治療方式、入れ歯などの作成を、アンチエイジングを考慮して再治療を行うことにより、顔のシワの消し、口周りの筋肉群を変化させ、頚椎の変化で体つきや姿勢、肩こり、腕の痺れの消失など、顔つきまで若返ることが可能なのです。 その多くはcare&cure(ケアと医療)、そしてprofessionalによるメンテナンス(QOL=生活の質の向上)ということです。

アンチエイジングの目標には、@若返りと若さ維持A容姿管理B体調管理C寿命管理があります。
次号で、実際の治療方法などを紹介します。


2007.2月22日号 マイタウン山手掲載

アンチエイジング歯科(2)

アンチエイジング歯科の一つである審美歯科では、ホワイトニングで歯を白くしたり、歯並びを整え、咬み合せの高さを正常に戻します。それにより、口元の皮膚のたるみやしわ、張りを取り戻すことができます。

また、口腔機能を回復することで、しっかり噛めるようになると、脳が活性化され、若さを保つホルモンが増加し、唾液もたくさん出るようになります。唾液には若返りホルモンと呼ばれるバロチンが含まれ、骨や筋肉を丈夫にして老化を防いでくれます。ほかにも、抗菌作用や抗ウイルス作用、発がん物質の抑制作用などさまざまな働きを持っています。

このように歯科においてもただ患部を治療するだけでなく、生活の質を高める治療も行われています。健康に若々しく歳を重ねるために、口元からのアンチエイジングを考えてはいかがでしょうか?


2007.1月22日号 マイタウン山手掲載

アンチエイジング歯科(1)

アンチエイジングとは、老化を防ぎ、いつまでも若々しく健康でいること。高齢化社会を迎えた今、最も注目されている分野というるでしょう。美容の分野でよく使われる言葉ですが、歯科とアンチエイジングも切り離せない関係にあります。アンチエイジング歯科とは、どういうことをするのか、紹介します。

ノンメタル治療では、口の中の重金属汚染の原因であるアマルガムなどの金属合金修復物を除去し、セラミックなどの体に優しい材料に替えていきます。

予防歯科は、オーラルケアトリートメントやプロクリーニングを行うことで、口の中の悪玉菌を減らし、菌が全身に回るのを防ぎます。この菌は心臓病や脳の血管障害、糖尿病を悪化させ、動脈硬化などの老化を促進する事が知られてきています。
次号は審美歯科、口腔機能回復について紹介します。