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1993年「マイタウン らぶりぃあさお」掲載記事より。



1993年1月マイタウンらぶりぃあさお掲載
電動ハブラシ
「電動ハブラシは良いのですか」と聞かれるようになりました。ナショナルやリコーなど日本メーカーの替えブラシは共通ですので、替えを選ぷ時は柔らか目を探して使うと良いでしょう。ナショナルの回転ブラシ(プラウン社タイプ)やパワーフロス(電動糸ようじ)などは良いのでぜひ使ってみてください。また、お薦めできる米国製のインタープラークは磨きのテクニックによらず誰でも確実に歯の根本の歯垢をとることができ、やさしいこまやかな動き方をしています。しかし歯と歯の間の部分食べかすはハブラシだけでは取り除けません。これにはデンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシという専用の小さいブラシが有効で、歯医者さんの指導に従って自分に合っものを選ぶことが大切です。一年の計は元旦にあり。新しい歯ブラシをそろえて気分新たに新年を迎えては?

1993年2月マイタウンらぶりぃあさお掲載
幼児の受診について1
小さいお子さんの治療は、午前中に受けるようにしてください。午後になると眠くなったり疲れたりして治療に飽きてしまいます。しかも一回の治康は20分が限度で、それ以上だと飽きてしまったり、以後いやがったりします。また、子供の場合、口が小さく唾液が多いので、完全な治療をするには、熟練した技術を要します。しかも回数がかかったり、永久歯に悪影響を与えることも少なくありません。しかし、嫌がる子供を連れて行くことはとても大変です。「言うことを聞かないと注射してもらう」などと言うことは、ますます子供の歯医当さんへの恐怖心を増大させてしまいます。また、全然痛くないのよと言うこともよくありません。どんな治療にしても、全く痛くないことはないからです。悪い歯を治さなけれぱいけないことを、よく理解させて励ましてあげましょう。

1993年3月マイタウンらぶりぃあさお掲載
幼児の治療について
お子さんの治療の前には歯のことだけではなく、アレルギーや特異体質、小児科で注意を受けたことなども詳しく話してください。また治療についてもよく説明を聞いて理解していただきたいのです。冶療が始まる前にはよく励ましてあげます。最初1〜2回は泣いて冶療ができないかもしれません。でも一緒に話をして薬を塗るだけでも効果があります。そして徐々に治療に慣れ、協力的になってきます。あせらず気楽な気持ちで来院するとよいでしょう。6歳までの虫歯は、百%親の責任です。子供の虫歯の進行はとても早く痛みも少ないので気付くのが遅れがちです。食事の後、仕上げ磨きをしてあげてチェックします。糟分の多いジュースやスナック類はからだにもよくありません、だらだら食べず、すぐロの中をきれいにする習慣をつけましょう。

1993年4月マイタウンらぶりぃあさお掲載
エイズ・肝炎と歯科2
他人ごとではなくなってきたエイズ。私たち、万人の口を診る宿命の歯科医療者は常に、多くの危険を感じています。歯科医院で使われる器具は完全滅菌され、室内にもイオン発生器やエアークリーナーを使っています。自分たちはもちろんのこと、患者さんの感染に対しても万全を期しています。エイズ、肝災はウイルス保薗者の血液が体の傷に触れた場合に感染することがあり、長いサイクルで人生を蝕む病気です。先生やスタッフはワクチンを受け、ゴム手袋をしメガネカバーを付け、マスクをして感染を防衛しています。感染防止の歯を削る道具(逆流防止弁付きタービン)を使って使用済み器具は特別の消毒をうけることで感染することは絶対ありません。疑間の点は通院の時に質問してみてください。なおエイズの感染力は非常に弱く、通常の治療での感染の心配はありません。

1993年5月マイタウンらぶりぃあさお掲載
夜、安心して寝るために
私たちの体は、夜寝ている間が回復期です。末梢の血液の流れが良くなり、細胞組織に溜まった老廃物が流れ、新しいエネルギーと酸素が供給されます。手足が暖かくなるのもそのためです。神経もリラックスしているので身体の防御が弱くなっています。こんな時だから細菌が、暴れだしてくるのです。ですから口の中の手入れは、特に夜ほ丁寧にしてください。お風呂の時に暖まりながら磨くと効果的です。歯医者に行かないで穴の空いたままにしておくと、夜に痛みが襲ってきます。痛み止めの薬はもちろんですが、患部をよく冷やすことです。すぐに掛かりつけの歯医者さんに連絡してください。化膿している時は適切な治療を早くうけなけれぱ、眠れない夜を過ごすことになります。最近は、夜間治療をしているところもあります。痛くなる前に適切な治療をうけましょう。

1993年6月マイタウンらぶりぃあさお掲載
歯の定期検診をしましよう
歯は一生大事な友です。あまり虫歯や歯槽膿漏を放っておくとそこが病巣となって思わぬ所から障害や病気を引き起こすことがあります。また、体調が悪くなると眠れなくなるほど痛み始めます。痛くなってからあわてて歯医者に行くのはやめましょう。医師にかかる時だれでも緊張するものです。すでに痛みが起きていて、初めての医師にかかるとなると、なおさらです。日頃、歯の定期検診をして、歯医者さんに自分の体を知ってもらうことです。例えぱアレルギー、妊娠中、高血圧など病気があるとか…。お互いの交流で性格を知っておくことで人間関係も治療もスムーズになります。その結果、虫歯も早期に発見することができ、万が一痛みがで始めた時でも冷静な心で医師にかかることができます。6月4日から歯の衛生週間です。これを機会に歯の検診をおすすめします。

1993年7月マイタウンらぶりぃあさお掲載
歯の治療法
私たちが形成(削ること)したあなたの口の中の歯を、いよいよ印象(型を採る)するわけですが、削った歯の面が、エナメル質を越えて象牙質の深いところまで届いていれぱ、唾液の中のバイ菌に感染しやすいことは分かっていただけるでしょう。象牙質まで削る時は痛みを伴うので、たいていは麻酔をかけます。しかし麻酔をかけてマヒした歯を削る時、無感覚であるために虫歯の部分を取り除いていると神経のすぐ近くまで形成面をつくっていることがあります。この場合、削る時の圧力、発熱、冷却水の刺激で、象牙質の中の細胞突起の切断による神経細胞の変性を引き起こす可能性があります。あなたの細胞が、この過酷な試練を乗り越えられれぱ、一時的に冷たいものにしみるだけの軽い単純な歯髄炎ですみ、抗炎症の薬を飲めば傷は治ってきますが、同時に刺激を与えないようにしましょう。

1993年8月マイタウンらぶりぃあさお掲載
おやつの選び方1
夏真っ盛り。特に、アイスクリームや炭酸飲料など冷たさに感覚が麻痺して糖分や添加物を多く含んだ物をつい取り過ぎてしまいがちです。最近は、メーカー側も添加物を減らす方向にありますが、色鮮やかなアイスやゼリーは、発ガン性やアレルギー性の疑いのある色素を含んでいる物があるので、避けたいものです。また果汁飲料では残留農薬の心配もあります。アルコールなどの表示義務がなく、保存料のかわりに使われていることが多いので、小さなお子さんは酔っ払ってしまいます。カフェインはCaを体から奪うので骨や歯も弱くし、精神情緒不安を強めます。油脂加工は酸化して肝臓に負担をかけアレルギーの原因になります。おやつを選ぷ時、安全性が判らない加工性のものは食べないという姿勢が大事だと思います。手作りで新鮮なものを心掛けたいものです。

1993年9月マイタウンらぶりぃあさお掲載
おやつ2
おやつを選ぶ時、気をつけなけれぱいけないことは、アレルギー性や発ガン性のある添加物が入っているものや、砂糖の取り過きにならないようにすることです。体重20「ゥの子供で一日20ゥが標準だとすると、アイスクリーム1コで一日分、缶ジュース1本では二日分の砂糖をとってしまうことになります。砂糖の取り過ぎは、ホルモンのパランスを崩してインシュリンが出っばなしになる低血糖症となり、イライラを招く結果になります。また、砂糧が消費される時は骨や歯のカルシウムが使われてしまうのでムシ歯になりやすくなったり、骨折しやすくなったり、低カルシウムで情緒不安定を招きます。反抗期の情緒不安定は家庭内暴力に直結します。甘いおやつやカフェインを控え、家庭でつくる時は精製された白砂糖を使わずに、黒砂糖、果糖を使ったりして、おやつをあげてください。

1993年10月マイタウンらぶりぃあさお掲載
おやつ3
市販のお菓子やジュースに含まれる砂糖の量は多く、体に及ぼす害は無視できません。砂糖に代わる人工甘味料としてステビア、アスパルテームなどがよく知られています。これらは虫歯の原因になっている菌の活性化は抑えられますが、取りすぎることで発ガン性や妊娠障書を起こす可能性もあると言われています。その他の天然甘味料としてデンプンと砂糖の化合物であるカッブリングシュガーや還元糖のソルビトール、マルチトールシロップなどは、口の中で歯の表面を溶かしてしまう酸ができず、歯垢を作ることもほとんどないため、虫歯をおさえることはできます。しかし消化吸収されにくい物質なので一時的におなかがゆるむこともあるようです。これらの甘味料は、砂糖に比べて虫歯になる危険性が少ないというだけで、やはり口の中に長時間滞在してしまっては、同じことです。食べたらすぐ磨く習慣をつけましよう。

1993年11月マイタウンらぶりぃあさお掲載
おやつ4
私たちは知らないうちに、毎日食べる加工食品から砂糖や正体のわからない添加物を取り過ぎています。おやつには砂糖を使わないでも甘さが出せる方法を工夫するとよいでしょう。例えば、チーズと卵を混ぜただけのケーキ、プル−ンなどのドライフルーツやさつまいもの甘みを利用したお菓子などでも十分に甘いおやつを楽しむことができます。砂糖は、カロリー源としても一番とりやすく、甘い味覚は早い時期に発達するので甘いものを食べる時には快さを感じます。砂糖は吸収が速く、すぐに血糖値を高め、食欲中枢に働いて食欲を減少させます。また体内で分解するときにビタミンや大量のカルシウムを消費してしまいます。発育期の食生活で大事なことは、バランスです。特に砂糖の取り過ぎは、この栄養のバランスを崩す原因になります。ムシ歯になりやすいだけでなく、全身に与える影響が大きいのが甘い物のとりすぎです。

1993年12月マイタウンらぶりぃあさお掲載
おやつ5
子供の食生活の楽しさを損なうことなく、しかも健康を最適に保つ砂糖量は1日どのくらいかというと、添加砂糖量が20ゥといわれています。プリン1個の砂糖含量が14ゥ、バニラアイスクリームで24ゥ、キリンレモン缶1本で18ゥ、ネクターピーチ1本で30ゥ、ミルク板チョコレート1枚で21ゥというデーターがあります。目安にしてください。このようなおやつの他に食事でとる糖分があり、牛乳やくだものなどを食べると合わせて50ゥを越えてしまうのは簡単です。おやつは、1日の食事量の10〜15%が適量だといわれています。1歳半時検診でおやつを1日の総カロリーの25%以上とっていたこどもが、3歳児時点でかなり多くの虫歯になっている、という研究結果がでているようです。離乳期から幼児期が、将来の心身の健康を大きく左右する食習慣を身につける大事な時期です。砂糖の取り過きに気をつけてください。