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お口にまつわる記事からいろいろ抜粋しています。
皆さんの快適なデンタルライフの参考にお役立て下さい。


vol.6
-徹底的な歯垢除去はもちろん、日常生活を見直すことも大切。-

歯周病が細菌による感染症であることは、先にも述べたとおり。とすれば、ワクチンがあれば、細菌を撃退して歯周病を予防することも簡単にできるのでは? 「確かに。でも、このワクチンを開発するというのが、またひと苦労なんです。(笑)300種以上もある口内細菌の中から特定の菌を抽出して、培養して・・・・・・と」  伊藤公一先生によれば、確実な予防法となると、現状においては、やはり徹底したブラッシングなのだという。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスも駆使し、ときには歯垢染色薬(歯に残った歯垢が真っ赤に染まる)を使ってブラッシングの成果を確かめてみる。とにかく口の中に歯垢を残さないよう心がけるのだ。 「歯周病治療には、終わりはないのです。原因となる歯垢は、一生つきまとってくるわけですから」と、伊藤先生。  どんなに熱心に磨いても、わずかに残った歯垢が歯石となってたまるものだという認識も必要だ。少なくとも半年に1度、できれば3〜4か月に1度はスケーリングと検診をかねて歯科医を訪ねたい。  一方、歯垢だけを気にしていても、やはり問題は残る。 「歯周病は、いわば生活習慣病。日常生活を見直すことも大切なんです。例えば、細菌の好物となる甘いものばかり食べていないか。疲れがたまって、免疫力が低下してはいないか。そんなことを考えることも、歯周病の予防には大切です」

-補綴-

抜けた、欠けた、むし歯で削った・・・・・・ そんな歯を元気にする「補綴」とは?

インレー?コンポジットレジン? こう何もかもがわからなくては「それ何ですか」ともいいにくい・・・・・・。 でも、なすがままなんて嫌だから少しくらいは知っておきたい補綴の知識。  成人の歯は、上下合わせて32本。これだけあれば、1本くらい・・・・・・と思うかも。けれど、それは間違いだ。  例えば、奥歯が1本ダメになってしまったら?大昔ならば、糸を結んでエイッと抜いていただろう。しかし、この1本を抜いただけで、かむ能力はなんと40パーセントもダウンしてしまうのだ。 「だから、どんなに弱った歯でも、抜かずに残す努力が必要なんです」  と、前出の柏田聰明先生。人工材料使って、欠損部分を修復するのだ。 「補綴」とは、まさにこうした治療のこと。詰め物をしたり、かぶせたり、抜けた歯を処置して、できるだけ自然な状態に戻すのだ。  例えば、むし歯を削って詰め物をするとき。少し前なら、見た目よりも機能優先で、加工しやすく丈夫なアマルガムが使われた。ところが、水銀を含むこの金属は敬遠されることに。そうして今度は、コンポジットレジン(プラスチックの一種)が主流に。機能性と審美性を兼ね備えた材料の登場だ。  その後も、より自然に見せることができるセラミックス、硬さまで自然に似せたハイブリッド・セラミックス・・・・・・と、優良な人工材料は続々と開発されている。

補綴の世界を塗り替えた陰の功労者とは?

実は、こうした新素材が注目されるようになった陰には、あるモノの飛躍的な進歩があったという。 「それが、ほかでもない接着剤なんですね。高性能の接着剤ができたおかげで、それ自体は弱いセラミックスも補強され、耐久力が増したわけです」  最近では、殺菌力がプラスされた接着剤や、フッ素配合のものまでもが研究・開発されている。こうした多機能接着剤の登場で、補綴治療はより確実なものになりつつあるという。 最新の修復材料を用いると・・・・・・ 1治療ずみの歯。メタル(金属)インレーが使われており、奥歯といえどもかなり目立つ。しかも、その下には、再びむし歯が。 2メタルインレーに代えて、「ハイブリッド・セラミックス」のインレーを作製。色だけでなく、硬さまでも自然歯と同程度に。 3患部を削って殺菌処理を施した後に、新しいインレーを装着。ごらんのとおり、自然歯と違いはほとんど感じられない。

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