リウマチ薬の発がん性

がんリスク上昇、警告を TNF阻害薬でFDA

【ワシントン共同】米食品医薬品局(FDA)は4日、日本でも使われている腫瘍(しゅよう)壊死(えし)因子(TNF)阻害薬と呼ばれる新しいタイプの関節リウマチ薬について、小児、青少年が使用した場合にがんの発症リスクが上昇するとして、注意書きで強く警告するよう製薬会社に指示した。

 対象は、レミケード(一般名インフリキシマブ)、エンブレル(エタネルセプト)、ヒュミラ(アダリムマブ)など5種類。いずれも、日本でも承認されているか、臨床試験が進められている。関節で骨を壊すTNFというタンパク質と結合して、その働きを抑える作用があり、関節リウマチのほかクローン病、潰瘍(かいよう)性大腸炎などに処方される。ロイター通信によると、改善効果が高いため、米国で最も人気があるリウマチ薬となっている。

 同局の調査では、TNF阻害剤を使用した小児、青少年のうち48人がリンパ腫を中心とするがんを発症。2年半使用した場合、がんのリスクが高まることが分かった。



2009.8.5 記事提供 共同通信社