脱メタボ、保健指導が有効 2〜3割が改善 厚労省調査


脱メタボ、保健指導が有効 2〜3割が改善 厚労省調査

 特定健診でメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)や肥満とされ、積極的に保健指導を受けた人は1年後、体重や血圧などの値が改善し、男性は2割、女性で3割が「脱メタボ」に成功していた。厚生労働省が18日、調査結果を初めて公表した。厚労省は「一定の効果が見られたので、受診率向上をめざしたい」としている。

 特定健診は2008年、生活習慣病予防のため、40〜74歳を対象に始まった。男性で腹囲85センチ以上、女性で90センチ以上の人のうち、血糖、脂質、血圧の二つ以上で基準値を超えるとメタボリックシンドローム、一つだけだと「予備群」と判定される。企業の健保組合や国民健康保険などには、判定された人たちへの保健指導が義務づけられている。

 厚労省は08年度から11年度にかけ、特定健診で保健指導の対象となった人のうち600万人以上のデータを調べた。

 08年度に保健師らから電話や面接などの指導を3カ月以上受けた人たちは、受けなかった人たちに比べ、男女いずれもすべての項目で値が改善。指導を受けた人たちは1年後、腹囲は男性で2・2センチ、女性で3・1センチ、体重は1・9キロ、2・2キロそれぞれ減った。

 その結果、メタボリックシンドロームと診断された人は、男性で51・0%から29・8%、女性で54・8%から25・1%に減った。予備群も男性で41・8%から32・0%、女性で35・3%から25・5%に減った。

 (伊藤綾)

2014年4月19日 提供:毎日新聞