睡眠時無呼吸、新たな指針発表 【米国胸部学会】
 

 睡眠時無呼吸、新たな指針発表 【米国胸部学会】 眠気や運転リスクの評価と管理の枠組み提供

 米国胸部学会(ATS)は6月1日、一般ドライバーでの睡眠時無呼吸、眠気、運転リスクに関する新しい臨床診療ガイドラインを発表した。同学会発行のAmerican Journal of Respiratory and Critical Care Medicineに掲載している。

このガイドラインは、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)を評価する際の居眠り運転の評価および管理に関する枠組みを医療従事者に提供することを目的としている。

具体的には、OSAが疑われる、またはOSAの確定診断が下されている患者の最初の評価では、日中眠気に襲われる患者をハイリスクドライバーとして特定し、睡眠時ポリグラフなどで検査を行うべきであるとしている。また、持続陽圧呼吸器(CPAP)や刺激薬は、運転時のリスクを軽減させることのみを目的として使用するべきではないが、OSA患者ではCPAPの使用は運転時のリスク軽減にも有益であるとしている。

さらに、臨床診療改善のため、医師は過剰な眠気による居眠り運転や他のリスク、こうしたリスクを軽減できる可能性がある行動論的方法について患者やその家族に知らせるとともに、過剰な眠気に対するOSA以外の原因を探ることも重要であるとしている。また、OSAを伴うハイリスクドライバーの報告義務についても知っておくべきであるとしている。

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2013年6月11日 提供:米国学会短信