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毎日お世話になっている練り歯磨き。昨年は歯を白くする効果の高い新製品を大手各社が相次いで売り出したこともあって、1996年をピークに縮小が続いていた市場は「5年ぶりに拡大に転じた見込み」(サンスター)だという。好きな練り歯磨きを聞いたところ、新商品を投入したブランドが上位に並んだ=写真はマツモトキヨシ新宿3丁目店。

1
アクアフレッシュ(グラクソ・スミスクライン)
40カ国以上で使われる国際ブランド。青、白、緑、赤などのしま模様は国内発売から20年以上経っても新鮮
500
2
PCクリニカライオン(ライオン)
「プラーク(歯垢)コントロール」という言葉を根づかせた。甘めの味で子供も使いやすいよう配慮してある
433
3
G・U・Mデンタルペースト(サンスター)
歯周病の予防を全面に打ち出した口腔(くう)ケア商品。
液体歯磨き、歯間クリーナーなど派生商品も多数。
295
4
クリアクリーン(花王)
「磨いた後の歯のつるつる感」はモニター調査から生まれたコピー。粒が発砲し歯のすき間の汚れもかき出す。
261
5
デンターライオン(ライオン)
発売後38年というロングセラー商品で、男性の支持者が多い。歯茎の出血を防ぐトラネキサム酸を配合
249
6
Ora2ペースト(サンスター)
食事後に歯磨きをするOLや若い女性を意識。歯の美白や口臭予防などの機能を全面に押し出した
234
7
エチケットライオン(ライオン)
OLの根強い支持を受けるロングセラー商品。口臭予防に重点を置き、舌の表面のブラッシングも勧めている
179
8
White&Whiteプライムライオン(ライオン)
老舗ブランド「W&W」の高機能商品。だ液が歯の表面に作るたんぱく質の膜を除去する2成分を配合
179
9
薬用つぶ塩(花王)
大きめの天然塩を配合。普通に磨くだけで成分が口中に広がって歯茎の腫れなどを予防、すっきり感も強い
122
10
アパガード(サンギ)
「芸能人は歯が命」のCMで一躍有名になった高額歯磨き。歯の表面の微小な欠損を再石灰化し美しくする
114

1位はストライプ模様でおなじみの「アクアフレッシュ」シリーズ。美白効果を高めたホワイトニング、辛味を増したエクストラフレッシュという新製品コンビがけん引役となった。機能性に加え「カラフルで楽しい」(23歳女性)といった点も受けている。

日本国内分の製造・販売はサンスターが受託していた時期もあったが、現在は、開企業の流れをくむ英グラクソ・スミスクラインが製造・販売ともに手がけている。日本で売っているのは米国製だ。

2位はライオン「PCクリニカ」。歯垢(しこう)防止のほかに子供の虫歯予防にも焦点を当てており、主婦層の支持が高かった。同社は国内市場の4割以上を握るトップ企業。今回も4ブランドがランク入りした。

3位のサンスター「G・U・Mデンタルペースト」は「歯周病菌を防ぐ」という宣伝文句で有名になった。花王の「クリアクリーン」(4位)と「薬用つぶ塩」(9位)はともにつぶつぶ感が特徴だ。

練り歯磨きの価格は銘柄や大きさ、店舗によって千差万別だが、スーパーやドラッグストアでは1本200−300円程度のことが多い。10位に入ったサンギ「アパガード」が93年に1本2800円(120グラム)で発売された際には驚く消費者も多かったが、高額歯磨きは練り歯磨きの1ジャンルとしてすっかり定着したようだ。

「歯の正しい磨き方」は時代とともに変わる。かつては歯の生える向きに沿って磨くのが主流だったが、最近は、ブラシを歯に当てて細かく震わせる方法が定番だという。

 

(日本経済新聞2002.1.19)