スダチの皮に減量効果 徳島大
 

 徳島県名産として知られるスダチの皮が、メタボリック症候群の患者の体重減少に効果がある-こんな研究結果を、地元徳島大の赤池雅史(あかいけ・まさし)教授(循環器内科)のグループがまとめた。

  スダチ生産農家の大仲保(おおなか・たもつ)さんは「果汁を搾ればいや応なく皮が残る。有効活用して、みんなに喜んでもらえたらうれしい」と期待している。

  グループは、メタボリック症候群などと判定された男女計39人のうち、19人にスダチの皮の粉末が入った錠剤、残りに皮の入っていない錠剤を、それぞれ毎日5錠、約3カ月間与えた。

  その結果、皮の入った錠剤を飲んだ19人のうち中性脂肪値が100ミリリットル当たり120ミリグラム以上だった9人の中性脂肪値が最大144ミリグラム下がり、うち8人の体重が減った。皮の入っていない錠剤を飲んだ人は全員、中性脂肪値や体重に特別な変化がなかった。

  かんきつ類の皮には、ダイエット効果があるシネフィリンという物質が含まれるが、動悸(どうき)など副作用の恐れもある。赤池教授は「スダチはシネフィリンの含有量が比較的少なく減量を支える食品として適している」と指摘し、「もっと多数の例を研究し、肥満を改善する健康補助食品の開発につなげたい」と話した。

  徳島県によると、同県のスダチの収穫量は全国生産の約99%(2008年)

2011年10月24日 提供:共同通信社