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千葉・喫煙率 議員、県民超え24%


千葉・喫煙率 議員、県民超え24% 「住民の代表らしくして」 控室禁煙は推進、守られない例も 市民団体アンケート

自分たちだけは、という喫煙依存脳の思考回路が働くのだ。若い世代には喫煙予防の未来社会をつくる議員に見本を見せてほしい。

喫煙率:議員、県民超え24% 「住民の代表らしくして」 控室禁煙は推進、守られない例も−−市民団体アンケート /千葉
 船橋市の市民団体「タバコ問題を考える会・千葉」(大谷美津子代表世話人)は、県内各自治体の議会事務局に対して行った喫煙に関するアンケート結果をまとめた。県議会を含む全55議会で議員控室を禁煙にしているのは41議会で、前回09年調査時の36議会より増加。一方、今回初めて集計した議員の喫煙率は、調査可能な34議会で23・9%と県民の17・4%を超えた。【田中裕之】

 アンケートは4月16日に各議会事務局に依頼し、5月21日までに全議会から回答を得た。控室の状況については全て回答があったが、議員の喫煙率を調べていたのは34市町村の議会だけで、県議会は調べていなかった。

 木更津市は前回は控室内の喫煙を認めていたが、今回は禁煙化したと回答し「受動喫煙を防止する時代の流れに沿って、控室を含む全庁舎が禁煙になった」と説明する。一方、依然として控室で喫煙可能と回答したのは野田、香取、旭、八千代、勝浦、君津、富津の7市と、九十九里町、長生村。県や匝瑳、習志野、東金の3市と御宿町は、控室内に仕切りのある喫煙所を設けるなどして分煙化を図っているという。

 控室内の喫煙について、八千代市は「原則禁煙だが、実態として喫煙が行われたままの状況」と釈明。ある市の議会事務局担当者は「分煙が徹底されるかは、その時の議長が愛煙家か嫌煙家かで変わる」と話しており、議員の受動喫煙に対する認識が状況を左右していそうだ。

 また、喫煙する議員数を調べていた34議会では、660人中158人が喫煙しており、喫煙率は23・9%。県が無作為抽出した県民2694人から回答を得た11年度の生活習慣アンケートでは、県民の喫煙率は17・4%で、議員の方が高い。

 大谷代表世話人は「議員は住民の代表らしく、喫煙率や受動喫煙対策の水準も県民に合わせてほしい」と話している。


2012年6月12日 提供:毎日新聞社